なんだ、まだ地球か
私が勤める物流倉庫は4階建てだ。
たかが4階と侮るなかれ。
業務用の倉庫の4階は一般の建物の8階に当するため、かなりの高さになる。天井までの高さは8メートルもあり、使っているフォークリフトはリーチのハイマストタイプ。
荷物の保管効率を上げようとすると、どうしても「高さ」が必要なため、多分、物流倉庫と言えば、これが普通だと思う。
1階はトラックや人の出入りが多いのであまり気にならないが、2階以上での作業はかなり孤独だ。
特に夜勤だと、最初だけちょいちょいっと打ち合わせをして、あと全て無線連絡。ほぼ1人で黙々と作業するなんてこともザラにある。
お情け程度の小さな窓はあるものの、その窓を開けることはない。
開けると閉め忘れるし、虫の侵入を防ぐため、そして湿気で荷物(段ボールなど)が痛むのを防ぐためだ。
夜勤中、ふとこう思う。
「今、窓から外を見たら地球がなくなっていて、宇宙が広がっている」
そのくらい、外界とは隔絶された環境にいるということだ。
先日、夜勤中の深夜3時過ぎ、何となく窓を開けた。
ビックリするくらい真っ暗で、まばらな星の光が見える。
――やっぱり宇宙が広がってるんだ。
大真面目に、そう思った。
しかし、よく見ると、それは街灯だったり、どこかの家の窓から漏れる明かりだったり、不眠不休で仕事をしている信号だったり…。
何のことはない、田舎の夜の景色だと気付く。
――なんだ、まだ地球にいるのか。
残念なような、ホッとしたような、そんな気分になるのである。
「#なんのはなしですか」というタグをよく見かけるので、試しに書いてみました。
いやホント、「何の話ですか?」って感じで…。(;^_^A
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