せやま南天さん著「クリームイエローの海と春キャベツのある家」(#創作大賞感想)
創作大賞2023で朝日新聞出版賞を受賞した、せやま南天さんの「クリームイエローの海と春キャベツのある家」。
少しずつ読もうと思ったんですが、一気に読んでしまいました。
主人公が異世界に行くわけでも、事件が起こるわけでもない、日常そのものが舞台です。しかし、「日常」というものがいかに忙しく、ドラマと事件の連続であるか…。
洗濯物の海で溺れそうになりながら、隙間を見つけて息をして、額に汗して奮闘する永井津麦の姿は、読む人の姿そのものではないだろうか。
みんなが、永井津麦ではないだろうか。
人ってホント、いろいろ忙しい。
男女関係なく、仕事してるしてないに関係なく。
そして、とにかくみんな頑張り過ぎて、疲弊して…、辛くなって。
「私って情けない…」
「みんな頑張ってるんだから…」
情けなくない奴なんていないんです。
みんながどうとかは関係ないんです。
もう十分頑張ってるんです。
その頑張りを見ている人は必ずいて、必ず伝わります。
肯定してあげましょうよ、自分を。
秋谷りんこさんが
「この小説は、みんなへの声援」
という旨の書評を書いておられますが、まったくその通りだと思います。
私は5月から転職して、何もかもがガラッと変わりました。
上司は年下です。
毎日叱られています。
正直、しんどいです。
創作大賞2024に応募するための小説執筆も完全にストップしてしまいました。
でも、
俺、頑張ってる。
それでいいじゃない?
そう思えました。
秋谷りんこさんの「ナースの卯月に視えるもの」と同じく、映像化してほしいですね。
改めまして、せやま南天さん。
「クリームイエローの海と春キャベツのある家」の出版、おめでとうございます。
テーマ「読書感想文」でCONGRATULATIONSを頂きました!
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