あなたの「ハイパフォーマンス」を妨げるもの...(7)自己限定
(写真はスリランカ南部で津波で穴が空いた建物から見るインド洋:2012年5月撮影)
ハイパフォーマンス・コンサルタントの髙澤健です。
あなたが「最高の自分」に向って成長し続けることに役立ちたいと願って書いています。
「ハイパフォーマンス」と聞いて、自分の普通のアウトプットよりもっと良い「自己最高を更新!」みたいなパフォーマンスを思い浮かべているでしょうか?
それともライバルの成果と比べたり、自分の基準値と比較して、より良いパフォーマンスができた時を「ハイパフォーマンス」と考えますか。
もちろんそのようなパフォーマンスであるかもしれませんが、「ハイパフォーマンス」は、その時その場面においてあなたのベストパフォーマンスが、「ハイパフォーマンス」であると言えるでしょう。
そして、「ハイパフォーマンス」は既にあなたの中に存在するのです。それが、アウトプット、出力されて「ハイパフォーマンス」が表出するわけです。
ですから、何があなたの「ハイパフォーマンス」を妨げているのか、を考えることが、何があなたの「ハイパフォーマンス」なのかを理解するより、重要になるのです。
いつものように前置きが長りましたが、今回の妨げに話しを移しましょう。
今回は「自己限定」です。
「自己限定」とは?
「リミッター」と呼ぶ人もいます。これは英語のようですが、和製英語です。
英語では「Self-limiting Belief」と言います。
Self=自己
Limiting=限定する
Belief=信じていること、信念
どうしてそれを信じているのか、自覚があるかないかは別として、「できない」「無理だ」と自分を限定することです。
そのような「自己限定」の後ろに隠れているのは、無力感であるかもしれないし、恐れかも知れません。
英語を見ると「自己限定」という熟語ではあまり表現されていない、ある一面を言語化しています。
それは、最後の「Belief」です。すなわち、これは実際の限界かどうかではなく、「これ以上は無理」「あそこまではできない」と自分自身が信じ切っていると言う点なのです。
他の人は、そう思っていないかも知れないのですが、本人が「できない」と思っているのです。
「自己限定」の妨げ
前置きで「ハイパフォーマンス」は既にあなたの中にある、ということを申し上げました。
つまり、あなたの中にある潜在能が引き出されていくというイメージです。既に兼ね備わった「最高の自分」が何かによって妨げられている。その「最高の自分」が様々な妨げの中に埋もれているわけです。
研修でこんなことをしてもらうことがあります。
大人数人が乗っても壊れないような幅30cm、長さ2mの板を用意します。この板を床において歩いて渡ってもらいます。
歩くこと自体に困難を覚えていない方は、全員難なく渡ることができます。
次に同じ板を端から端まで軽く走って見てくださいとお願いします。
これも、軽く走ることが困難でない方は、全員スピードこと異なっても、簡単に走り抜くことができます。
そこで、この板を2mの高さの脚立にしっかりと固定して、この上を同じように走れますか?と尋ねます。
すると多くの方が「こわい」とか「無理」と言い始めます。(もちろん、「できます!」「やってみます!」という方も若干名います。)
それでは、この板を超高層ビルの柵のない屋上の端に置いて、晴天の日中に、無風状態の時に走ってくださいと言われたどうでしょう。
そこにいる誰もが30cmの幅の板の上を2m軽く走り抜ける「能力」を持っているのですが、二百数十メートルの高さに同じ板が置かれると、「落ちたら死んでしまう」と恐れがやってきて足が竦んで、歩くことさえできなくなってしまうのです。
このように実際には能力があっても、「自己限定」の力によってブレーキがかかって、それを発揮することができなくなってしまうのです。その力は強力なもので、私たちを殻の中にしっかりと閉じ込めてしまうのです。
「妨げ」を取り除くための第一歩
イタリア、ルネッサンス期の彫刻家ミケランジェロは、こう言いました。
「大理石の塊の中には像が隠されているのだ。彫刻家の仕事はそれを発見する事である。大理石の中には天使をみつけたのだ。私はそれを自由にするまで彫るのだ」〜ミケランジェロ
どうやったら「最高の自分」に近づくことができるか、そもそも「最高の自分」ってどんな自分なんだろうと思案する前に、まず、「自己限定」の妨げがあるのだと言うことを認識しましょう。
「自己限定」が働いて「ハイパフォーマンス」が発揮されていないのだ、ということを認めることが、「妨げ」を取り除く第一歩なのです。
ミケランジェロが鑿を使って一つひとつ大理石の中に埋まった「ダビデ像」を自由にしたように、あなたの「最高の自分」が掘り起こされてくることを願います。
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