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【読書】樋口一郎『ニッポンの山「解体新書」』

日本の山のさまざまなトリビアネタについて考察します。わかりやすい例だと「日本百名山を数多く有する都道府県はどこか?」とか。

これ、単純に数えられるかと思うとそうでもないようで、例えば鳥海山は山形県と秋田県のどちらの領有になるのかとか、雲取山は東京都、埼玉県、山梨県のどこに権利があるのかとか、なにやら国境紛争みたいな懸案が持ち上がるわけです。一件一件、吟味していくのがまた面白い。

本書でのランキングはトップから長野県、北海道、山梨県、群馬県……。自分にとって多少なりとも縁のある土地が上位に並んでいて、ちょっとうれしくなりました。地元、神奈川県は丹沢山しか持たないのでずっと下位ですが。

丹沢に関しては、山頂に至る登山道の数を考察する章で、主峰の蛭ヶ岳がクローズアップされていました。山頂から東西南北へのきれいな4方向分岐は結構めずらしいのだそうです。

……なんですが、あれ?

自分が登ったときの記憶では、丹沢山方向(東)、檜洞丸方向(西)、姫次方向(北)の3つしか印象に残ってません。改めて国土地理院の地図を見てみると、東西北の道は載ってるけどやはり南がない。南は古い道なんでしょうか。

蛭ヶ岳山頂から南へ行けば玄倉川のはるか上流、熊木沢に降りることになります。うーん、気になるけど、いまの自分が地図にない沢ルートにソロで降りるのは、ちょっと危ない気がするなあ。そもそもまだ山をジョギングしているというだけで、「登山をやってます」とはとても言えないレベルだから。

一応ネットで調べると、熊木沢ルートで蛭ヶ岳に登っている人もいるようです。もうちょっと知識と経験と度胸がついたら行ってみたいと思います。

(2019/1/16 記、2025/1/18 改稿)


樋口一郎『ニッポンの山「解体新書」』東京新聞出版局(2009/5/28)
ISBN-10 ‎4808309181
ISBN-13 ‎978-4808309183

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