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【読書】米田一彦『熊が人を襲うとき』

ツキノワグマの生態調査・研究の第一人者、米田一彦さんによる、2000件に近い過去の事故事例分析とそれらに基づく対策の考察。昨年世間を騒がせた秋田県鹿角市の十和利山クマ襲撃事件も扱っています。

(この読書メモは、2017年11月に書いたものです)

米田さんはこの本の中で「どの対策も概略10%の不確実性がある」と言っていますが、それでも実例に沿っているだけあって内容は実践的でした。

山を走っていると、もしいまクマに遭遇したらと考えるときがしばしばあります。一番イヤなのは対処方法が自分で整理できていないことです。危機に際して判断に迷いが出るような事態には、できれば自分を追い込みたくありません。

この本によれば、熊による事故にもいろいろなケースがあり、状況に応じて取るべき行動は少し違ってくるようです。

熊を発見したとき、
相手がこちらに気づいたとき、
近づいてきたとき、
威嚇もしくは襲ってきたとき、
それに、襲われたあと……

それぞれに対する自分の行動方針を少し整理しておかなければ。

それと熊鈴は高音のよく通る音色のものに買い変えます。ほかに笛(ホイッスル)、爆竹、クマスプレーあたりは導入を検討してみようかと考えています。

(2017/11/19 記、2024/12/27改稿)


米田一彦『熊が人を襲うとき』つり人社(2017/4/24)
ISBN-10 4864470987
ISBN-13 978-4864470988

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