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【読書】まとめ

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【読書】の投稿をまとめます。
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2024年1月の記事一覧

【読書】永田雄三『西アジア史 2 イラン・トルコ』

山川出版社 新版 世界各国史シリーズの西アジア第2巻です。西アジアの第1巻はアラブ、第2巻…

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【読書】小島剛一『トルコのもう一つの顔』

著者の小島剛一さんは言語学者の方です。この本は紀行文として気軽に読めますが、ベースには言…

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【読書】安東みきえ『ワンス・アホな・タイム』

下の娘が読み聞かせをせがむので、毎週のようにいっしょに公民館の図書室へ行って絵本を借りて…

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【読書】松谷浩尚 『イスタンブールを愛した人々―エピソードで綴る激動のトルコ』

タイトルから想像したような情緒的な内容だけではなく、オスマン帝国末期から共和制初期にかけ…

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【読書】W.G.ゼーバルト『アウステルリッツ』

── 時間というものは、とグリニッジ天文台の観測室でアウステルリッツは語った。われわれの…

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【読書】梨木香歩『村田エフェンディ滞土録』

エフェンディというのはトルコ語で学者などに用いる尊称のようです。考古学留学生、村田くんの…

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【読書】ブルース・チャトウィン『ウィダの総督』

19世紀の西アフリカで権勢を誇った奴隷商人とその末裔の物語。『パタゴニア』に続くブルース・チャトウィンの2作目の長編です。主人公の奴隷商人シルヴァには、デ・ソウザという実在のモデルがいるようです。 奴隷商人というと世界史の授業では悪の権化ですが、ブルース・チャトウィンは、こういったことを善悪二元論で単純化しません。良いも悪いもともかく書いて、余計な評価は加えない。両面合わせて人間であり、だから面白いのだと、そんな姿勢が感じられます。 ここで描かれる主人公は、極彩色の欲望と

【読書】ブルース・チャトウィン『ウッツ男爵―ある蒐集家の物語』

早逝した作家ブルース・チャトウィン最晩年の作品。冷戦下のプラハを舞台に、ひとりのマイセン…

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【読書】フェルディナント・フォン・シーラッハ『犯罪』

ミステリーの短編集です。 ドイツの大衆車みたいに、ムダのない文章。2012年本屋大賞(翻訳小…

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【読書】ブルース・チャトウィン、ポール・セルー『パタゴニアふたたび』

市内遠方の図書館に蔵書がありました。よかった。 すでに絶版。発売時の定価は1,500円なのに…

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【読書】ブルース・チャトウィン『ソングライン』

『パタゴニア』を読んで以来、いつか読もうと思っていたブルース・チャトウィンのもうひとつの…

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【読書】池田清彦『やがて消えゆく我が身なら』

フジテレビのバラエティ番組「ホンマでっかTV」でお馴染み、生物学者、池田清彦先生のエッセイ…

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【読書】池田清彦『38億年 生物進化の旅』

先ごろ読んだ『銃・病原菌・鉄』は、人類史1万3000年を上下巻約800ページに収めたものでしたが…

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【読書】ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』

人類史1万3000年を上下巻約800ページで扱います。 大きなテーマは、「なぜ、新大陸(アメリカ)の先住民が旧大陸(ヨーロッパ)の住民に征服されたのであって、その逆ではなかったのか」ということで、この本ではその答えを「社会や技術の発展のために有利な地理的条件」というところに求めています。 証明不可能な命題ですから、もちろん究極的にはすべて仮説なのでしょうが、説得力があり、随所に発見のある楽しい読書体験でした。 断片的ですが、いくつか抜粋します。 —- <上巻> P1