【学び69冊目】ジャック・ウェルチの「私なら、こうする!」
「ローカライズについて真剣に考える」
海外子会社のトップを誰がやるか問題についてです。「優秀な企業は、現地のマネージャーに任せる」と、ウェルチは断言しています。アメリカ人である彼は、60〜70年代の高度経済成長期に、米国に進出してくる多くの日系企業を見てきましたが、トップをアメリカ人に任せる企業は殆ど見たことがないようです。立ち上げ期は、会社のことをよく知っている人間に任せたくなるのは仕方ないかもしれませんが、現地の優秀な人材をいつまでも低いポジションにおいておき、いつまでたっても母国の人間が権限を握っている状態を続けるのは賢くありません。特に、今となると海外ビジネスのメインの舞台は欧米諸国からASEAN諸国などの、新興国に移ってきており、現地にビジネスの幹を現地に植え付けていかなければいけません。(地産地消型)当然のことながら、その国のことは、その国の人が一番知っています。
会社の理念の部分を根付かせ、文化にしていく役割は、日本人にあります。理念はローカライズさせてはいけないからです。ローカライズさせるべきは「マーケティング機能」です。マーケティング機能を日本人がになっている限り、地産地消型での成功は無理です。
私自身にとっても、拠点の運営に携わる者として真剣に考えなければいけないテーマです。黎明期期のこの拠点をいかに立ち上げ、成長期へと移行させるかが目下の課題ではあるので、日本人(=私)のエネルギーがまずは必要です。4年という人気の中で組織化をし、次の後任の駐在員にどのように引き続くか、という所までは考えていましたが、「後任を日本人で考えている」時点で、甘いということは、この本で感じました。実際に、出来るかどうかは別として、そのつもりで進めない限り、いつまでたっても進出する日系企業の下請け程度のビジネスしかできません。「地産地消型をいかに実現させるか」が、駐在員としてのテーマとなりそうです。