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2023版 心に残った本

23年は22年の倍以上の本を読んだみたい。
小説が多かったので、少し抜粋して。
生活・自己啓発本からの学びは継続してからどこかで。

何様 朝井リョウ

映画化もされた「何者」のスピンオフ。
朝井さんの社会や人への切り込み方にはいつもハッとさせられる。何者に関してはそれ以上にグサッとくる点も多かった。自身の就活終了後の出版だったので、前に読みたかったなぁとも、前に読んでたらどうなってたかなぁとも感じていた。
そんな記憶が強かったので、手元に置いたまま読み始めるまでに時間がかかってしまった。そして想定通りたくさんのグサッが待っていた。
救いだったのはオードリー若林の解説文。

適者生存の法則に沿って、責任を負う立場になった方が生き残れそうだからやるだけ ~中略~ 
それは「本気の一秒」を守るためでもある。 〜中略~
それだけは"社会の、会社の、利潤追求の激しい回転"に絶対に削らせてはいけない。
だけど、本気の一秒を守る為だったら(もう言っちゃおう)本気じゃない仕事も本気でやる。

何様 解説より

大事なものを守るためには建前も立場もうまく使ってやればいいんだ、と前向きになれた。

木曜日にはココアを 青山美智子

初めての著者さん①
本屋大賞に何度もランクインしていて気になっていた方。2冊目も見かけてそちらのタイトルにもグッと惹かれたのでまずは1冊目から。

人の営みがとても丁寧に描かれている。
短編集にみえるけど、登場人物が繋がっている。友人・家族など知り合いだから与えられる影響もあるけれど、一期一会のやりとりだって相互に影響を与え合うこともある。
日常にあふれる小さな温かさを大切にすべきなんだなと実感する。
前向きになりたいときに読み返したい本。

スモールワールズ 一穂ミチ

こちらも初めての著者さん②
辻村深月さん解説にも惹かれて購入。

朝井さんとは異なる現実世界の切り取り方。
目に見える事実は1つでも、捉え方は人それぞれだ。
確かにそこには人の想いがある、でもそれは見えるわけではない。勝手に解釈して、安心感を持ったり、同情したりしてはいけない。

ジャケットやタイトルに反してとても読み進めにくかった。それはさらっと読み流してはいけないと感じてしまっていたからだろう。最後には少し涙が出た。

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