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ジェイラボワークショップ第74回『ジェイラボ俳句大会』【俳句部】[20240729-0811]

本記事は、ジェイラボ内で2024年7月29日から8月11日にかけて行なわれた、俳句部主催の第74回ジェイラボワークショップ『ジェイラボ俳句大会』のログです。

★印の見出しは俳句発表者、「・」印はそれに対するリプライヤーを表します。■はその他のコメントの発言者です。

1日目

■あんまん

俳句部長のあんまんです。今日から2週間俳句部のWSを開催します。よろしくお願いします。 今回のWSはズバリ「ジェイラボ俳句大会」であります。 直前の文化表現研究部のWSで「表現」の要請が議論されました。このWSでは俳句の作成を通して表現をしてほしいと思います。俳句は紙とペンだけで参加でき、5,7,5というたった17文字しかないため俳句は創作活動の中でも始めるハードルが低いでしょう。しかし、短いからといって価値が低いというわけではありません。短い言葉の中に無限の世界が広がっており、短い言葉で伝えるために言葉を使用を意識することは多くの発見をもたらします。 ジェイラボ俳句大会のテーマは「夏」です。夏に関する俳句を作ってもらいます。そこで、夏に関連する写真を4つ用意しました。その写真の中の世界に入ったつもりで想像力を働かせて俳句を作成してください。俳人に必要な能力は想像力です。その写真を自分がどのように解釈するかは自由です。写真に入り込んで脳内吟行してください。 また、「写真で一句」部門の他に自由部門も設けます。皆さんの日常で目にした出来事や情景から自由に俳句を作成してください。 この2週間は自然へのアンテナをビンビンに立てて花鳥風月の美しさを観察し、日本人固有の俳句の精神を持って日々を暮らしてみてください。俳句を始めるまではさっぱり気づかずにいた自然界の美しさが、いざ俳句を始めると驚くべきほどに目の前に飛び出してくることでしょう。
最終日に俳句部各部員のイヤプラ賞、imadon賞、匿名希望賞、あんまん賞を選出します。全員の投票からジェイラボベスト俳句も選出します。 一つの写真で何句作っても構いません。どしどし投句することを期待します。
WS座談会は8月4日(日)21時から開始します。
投句する際はどの写真を選んだか、作成した俳句の解説や、読んだときに考えたことなどがあれば付記してください。その他にも質問等がございましたら自由に聞いてください。
例 写真①

楽しげな足跡食べに寄せる波

ビーチで遊んでいる人たちの足跡を海の波が寄せてきてかき消すところを想像して作成してみました。「足跡を食べに」か「足跡を飲みに」かで迷いました。
写真1: 海辺
写真2: スイカ
写真3: 一番搾り
写真4: 田んぼ

写真1. 海辺
写真2. スイカ
写真3. 一番搾り
写真4. 田んぼ

★Takuma Kogawa

田んぼで一句

夏蝉交響曲聴こえぬ緑の穂

青い空に広がる緑といえばWindowsXPの壁紙だ。壁紙をいくら見ても虫の声は聴こえない。田んぼからは木々が遠く、セミを近くで感じない。生音を感じるためのコンサート会場に縁のない我々と稲穂には近いところがあるかもしれない。

・imadon2478
最初「なつぜみこうきょうきょくきこえぬ…」と読んでいたのですが、「交響曲」を「シンフォニー」と読むと、字面の厳めしさに比べて意外とスッと入ってくるのが面白いなと感じました。 俳句や短歌では字余りも一つの技巧として認められているものの、いかに五七五(七七)の体裁を崩していないように言葉を選ぶかもつくり手の技量だなあと感じさせられます。 課題の写真を「空の青←→草木の緑」と対比するのはよくある解釈だと思いますが、そこからWindowsの壁紙に想像を飛躍させるのは突飛で面白いです。 「交響曲」が二重の意味を持っているのも効いていて、WS開幕すぐとは思えない奥深い一句だと思いました。

★コバ

スイカで一句

田舎捨てSuica片手に安いかと

子供の頃スイカ片手に遊んだ田舎を捨てて上京しお金に翻弄されながら東京で生きている、そんな句です。

・イヤープラグさざなみ
投稿ありがとうございます。片手で持つスイカ🍉からSuica🐧を連想し、そこから田舎と都会を対比する発想、すごいなぁと思いました。同音異義語があると、詠んだとき(声に出したとき)も楽しいです。

★Hiroto

一番搾りで一句

銅メダル二番搾りでもダメですか?

ビールには一番搾り麦汁と二番搾り麦汁とがあるようで、キリン一番搾りでは二番搾り麦汁を一切使用していない。二番以下は問答無用で切り捨てられる。 その事実と、都知事選と、オリンピックとを、掛け算しました。三位だと、二番搾りであっても使用されることがない。

・匿名希望
一番搾りで一句,ありがとうございます!!! 個人的な感想になってしまうのですが, 先ず,読んだときのリズムが良いなぁ,と思いました!!! 時事と現実の厳しさを混ぜた一句だなと思いました. キリン一番搾り,都知事選 = 二番以下(二番搾り麦汁,2番以下の候補者) は問答無用で切り捨てられる という関係は理解できたのですが, 2位と3位の間の関係?について,もしかして, 本当は2位のはずなのに,土俵というか,ある評価軸で実際は3位になってしまうと, それはもう,問答無用で切り捨てられる という意味だったのでしょうか. (また,◯舫が頭に浮かびあがってきました笑)

・Hiroto
まず初見の読みとして、「負けたけどビールくらい飲ませていただけないですか、、?」という感じの哀愁があると思います。 で、一歩奥のところに序列の比喩としての「二番搾りでもダメですか?」があって、 ・そのまま蓮○の有名な「二位じゃダメなんですか」のパロ ・さらに、今回は三位なので二位にすらなれなかったという意味での「でも」 の二通りの読みが可能です。 三番搾り麦汁というのは(少なくともキリン一番搾りのwikipediaには)存在せず、○番搾りのくくりにすら入れなかったというところの深い悲哀が表されています。 答えになっているかはわからないですが、一応詳しい意図はこんな感じです。 読みの流れとしては、 まず敗北したオリンピック選手の悲しみ→蓮○パロで都知事選を想起→二位にすらなれなかった事実と、三番搾りの不在性がリンク ということになるかな、と思います。

・匿名希望
遅くなりましてすみません. ありがとうございます!!! 非常によくわかりました!!! 思考の背景というか, 具体的には, 「負けたけどビールくらい飲ませていただけないですか、、?」という感じの哀愁や, ・さらに、今回は三位なので二位にすらなれなかったという意味での「でも」 の二通りの読みが可能です。 まで,想像が及びませんでした! 深いです!!!

2日目

★YY12

青い浜 囲んだ西瓜が 水風船

スイカで一句。 海辺のスイカ割りで弾け飛ぶスイカを想像しました。青い浜は「海の側にある浜」かつ「浜に敷いたブルーシート」をイメージしてます。

・イヤープラグさざなみ
スイカの句、ありがとうございます。ブルーシートと弾けたスイカの色の対比も、夏っぽくてイイですね。スイカがぶっ叩かれる瞬間を水風船が割れる瞬間と重ねたアイディアも面白いです。

★||:けろたん

種飛ばす 滴る果汁 吸血鬼

スイカを食っているひとを描写しています。夏の日差しが強いイメージに吸血鬼をもってきたら意外性があるかなと思ったのですが、説明無しでは飛躍が大きすぎたかもしれません。ということで、以下、吸血鬼のモチーフの完成度を高める試行錯誤です。

  • 吸血鬼 果汁滴る 種が飛ぶ:動作の主体と動作をテニヲハでつながないと散文感が出ないので俳句っぽくなる?

  • 種飛ばす 麦わら帽子の 吸血鬼:夏=麦わら帽子はちょっと安直?「説明的記述→名詞」とすると散文感が出る

  • 吸血鬼 日差しの下で シャリシャリと:「食べる」を明示しないパターン。単に吸血鬼が砂利道を歩いているだけに見えたら試みは失敗している。

  • 種飛ばし 夏のドラキュラ 口拭う:「食べる」を明示しないパターンその2。句の中にあるのが「吸血鬼」だけだと掛かっているのが一つだけなので、口を拭う動作で2つ目の「うまいこと」を狙った。

  • ぷぷぷぷぷ 夏のドラキュラ 種飛ばし:これを一発目に思いついたらセンスがありそうな感じがする

  • 種飛ばす 夏のドラキュラ ぷぷぷぷぷ :こっちもなかなかいい。種飛ばし、は頭で名詞として使っても、最後で動詞としても使える。このあたりで想起させるイメージをコントロールするのが俳句のテクニックだったりするのだろうか。

  • 種ぷぷぷ 夏のドラキュラ またガブリ:時系列としては、食べる→種を吐き出す、の順なので、種吐き出す→もう一口たべるの順序は唐突に感じる。種ぷぷぷ、ドラキュラ、ガブリ、どれも表現としてパンチが強い気がする。3拍ともハードヒットな感じ。

  • 食らいつく 夏のドラキュラ 種ぷぷぷ:順序を入れ替えてみた。情報として完結していて情報の提示順も自然に感じるので、完成度は一番高い気がする。はじめの五七で謎を持ち越して、最後の「種ぷぷぷ」 でスイカを想起させられていれば成功。

以上、吸血鬼/ドラキュラ、種飛ばし、食べる、口を拭う、日差し、あたりのイメージから2~3個選んで組み合わせるだけでも結構パターンができるなと思いました。なかなか深いですね。(季語とか全然考えてませんでした!)

・イヤープラグさざなみ
ありがとうございます。スイカにかぶりつく様子を吸血と重ねる発想、面白いです。キーワードはいくつか決まっていて、それをどう組み合わせようかとあれこれすることは私もよくあります。俳句の中で登場させる順番も含めて。語が持つインパクトが際立たせる並びがあったり、あとは順番入れ替えで解釈が変わることもあったりで、発見が多いです。 「種飛ばし」や「シャリシャリと」など、「スイカ」を登場させずにスイカを想起させる表現は見事だと思います。「ぷぷぷぷぷ」も強烈ですね。 俳句をつくるとき、自分がその言葉に抱いているイメージがどれだけ読み手にも共有されているのかということはすごく意識しますね。

★Yujin

田んぼで一句

天仰ぎ 吹き渡る風 田の音色

サァーっと聞こえる音がありそうだなと思いました。

・imadon2478
上五で「天仰ぎ」と自分の動作を示したあと、中七・下五が体言で終わっているのが耽美的でいいなあと感じました。 何か興味を引くような音が鳴っているとき、視覚優位な僕たちはついついその方向を目で追ってしまいがちですが、この句の視点は「天」であって田んぼではない。 五感をフルに使って「風」や「音色」を愉しんでいるのが伝わってとても良いと思いました。

・Yujin
ありがとうございます。 天を視て、風を肌で感じて、田んぼを耳で感じることができそうだなと思って詠みました。 かの有名な「古池や〜」のように、音の情報で景色をリアルに思い描ける俳句を作ってみたいです。

★あんまん

田んぼで一句

ビルと青まちを出ればみどりあお

晴れた田園風景の緑と空の青のコントラストはいつ見ても心を癒してくれます。都会では緑一面に広がることはないので、休日に少し足を伸ばしに街の外に出てみるのは風流です。

★||: けろたん

自習枠の句です。

  • 7月にもう死んでいる永眠ミーン

  • ミンミンミン 死んだ仲間に 念仏か

  • ありがたい セミは2回も即身仏

説明: 朝の散歩で寺の境内で死んで転がっているセミを見つけました。セミの鳴き声に読経のようなものを感じないでもないので、仏教的なイメージと繋げてみました。 最後の句は、音を共鳴させるためにセミの体が中空に近いことと、脱皮したあとが空なのを、即身仏のイメージとつなげようと試行錯誤したのですがうまいこと思いつきませんでした。

★匿名希望

自由部門で一句

超過負荷 電脳途絶え D評価 (ちょうかふか / でんのうとだえ / Dひょうか)

大学の学期末になると,大半の学生はレポートの締め切りに追われることになる. 期限ギリギリで生成AIを用いてショートカットしようとした,そんな時, 生成AIのアクセスが急激に増え,サーバーがダウンしたことで, レポートが間に合わず,D評価が返ってきて撃沈する,という様子を描いた一句

★匿名希望

自由部門で一句

生成物 チェックツールと 知恵比べ

一切人の手が介入されず,最初から最後まで全て生成AIによって作成(生成)されたレポートが, 教授陣が持っているレポートチェックツールと知恵比べをしている様子を描いた一句.

3日目

★imadon2478

遅くなりましたが、田んぼの写真の提出者として一句:

夏風や 田に波立てる 引力よ


風が田を波立たせていたのが良いなと感じたので、風を月、田を海と見立てて詠んでみました。 中七を読み上げるとちょっと気持ちいいのがポイントです。

■匿名希望

閑古鳥になってきたので,
ここで,ブレイクタイムとして,
匿名から,写真の場所的なネタバレ説明を挟まさせて頂きます!

3番目の一番搾りの写真ですが,あれ,どこで撮ったものだと思います?
写真の左上辺りに,なんか,電光掲示板みたいなもの,映っていませんか?

拡大して見てみると,〇〇〇〇ボタン,なんてのも見えますよね?

もしかすると,普段,みなさんがよく目にしているものかもしれませんね!

私はあの画角の写真しか持っていなかったので,違う画角から撮影したものを,
ネットから引用し,私が加工を施したものを共有させて頂きます!

この答えは,次,また閑古鳥になったときに,ブレイクタイムとして,発表させて頂きます♪
(特定厨の方,いらっしゃいましたら,ぜひ特定してみてください.割と簡単だと思います.)

どんな一句でも構いませんので,
引き続き,どしどし,みなさんの一句,お待ちしております!!!

匿名希望からのネタバレ写真

★コバ

田んぼで一句

1足す1友は何処へ田んぼの他

幼い頃ひっかけ問題を出しあった友人達は周りにはいなくなり、周りを見渡せば画一化された大人達に囲まれながらも自分はどこかそこに溶け込めない現代人の有り様を句にしました(あと視覚的にも少し読みづらい「何処」を真ん中に入れることで「いちたすいちはたんぼのた」に自然と目が行きやすいように工夫してみました)

4日目

★Hiroto

田んぼで一句。

米・珍棒 田んぼ・立ちんぼ 収穫祭

説明:結構疲れてます。

・Takuma Kogawa
Hirotoさんがその珍棒でたわわに実った立ちんぼをすべて刈り取る情景が目に浮かびました。

・Hiroto
疫病もらって終わりですね。

★匿名希望

スイカで一句

二割引 中身を見れば すっからかん

二割引!お得じゃん!と思って買っていざ切ってみれば,中身がないスイカだったシーンを想像した一句.

・イヤープラグさざなみ
中身が無いスイカ、いやですね。スイカは悪くなると、実のシャリシャリ部がヌメヌメになってくるイメージがあります。

★Hiroto

自由部門で一句

青見上げ はさみ繰り出す 炎天下

ずっと定期的に炎上しているスカイピースを念頭に置いています。ハサミでピースも表現しつつ、炎上させようと切り取る側の悪意も盛り込んでいます。「上下」のコントラストも添えて。

・||:けろたん
沢遊びの子供を威嚇するカニの情景が浮かびました🦀

・Hiroto
解釈、開かれていますね。

5日目

■あんまん

上にスクロールするのが大変なのでさいけい

再掲写真1. 海辺
再掲写真2. スイカ
再掲写真3. 一番搾り
再掲写真4. 田んぼ

★あんまん

自由枠

ハンガーにかけた服がおどっている

無季語ですが、干された服が風でなびいているところを見ると夏を感じます。北海道では冬に洗濯物を外で干すと凍ってしまうから外では干せないのです。

★||: けろたん

自由枠

落ちた服 室外機の排水でびちょぐちゃ

ごらんの通りあんまんさんにインスパイアされた句です。天気がいいと洗濯物がよく乾きますが、エアコンもフル稼働させるので排水?が多くなります。他の洗濯物がカラッと乾いて若干気分が上がっているところに、濡れていてゴミなんかついているものを見ると惨めな気分になります。一昨日発生した事案です。

6日目

★匿名希望

自由部門で一句

部室裏 過ち犯す 夏の午後

(または)

部室裏 過ち犯す 昼下がり

意味 夏休みに入り,夏,午前中にあった部活の練習の後, 午後の昼下がり,マネージャーと部室裏で,お互いの汗にまみれながら,欲のまま,行為に及ぶ, そんなシーンを描いた一句.

★Hiroto

海辺で一句。

浜辺にて 南中らんまん 競う波

砂浜、太陽、海の波、と三つの情景を織り込んだ句。サーフィンで競っている光景が浮かぶ。 というのは建前で、浜辺美波から思いついた句。 ・浜辺はそのまま。 ・美波は最後の波ではなく、南中の「南」で回収。 ・朝ドラ『らんまん』でメインキャスト。 ・最後の波は何か。ここまでの砂浜と太陽の対比は色で言うなら白と赤。そう、2023年紅白歌合戦の司会である。競う波。波=音波=電波=歌。57で紅白を表し、5で歌合戦を表している。

★Yujin

自由部門で一句

友情と 裏腹にタつ したごころ

さっき、大阪で同じバイト先だった女の子とサシで飲みに行きました。何もなかったです。

7日目

■イヤープラグさざなみ

本日2100よりWS座談会です。ご都合よろしいかた、ぜひお越しくださいm( )m

★あんまん

海で一句

夏の海夕日そむけてうとうと寝

海に沈みゆく太陽なんてお構いなし。寝たい時に眠るのがいちばん。自分の時間を大切に。

★蜆一郎

海で一句

夏は無理 雪が降ったら 呼んでくれ

春先には毎日会えた近所のネコも表に出てこなくなりました。 冬には喜んで庭を駆け回ると謡われているイヌも暑くて無理と 言わんばかりに寝ているように見えた、という句です。====================================
スイカで一句

2割引き それでも僕は スイカバー

貧乏人による情緒もクソもない句です。スイカバーだとタネまで食べられますしね。頑張って割引きがなくても手に取れるようになります。

・イヤープラグさざなみ
スイカバーもいいですね。チョコ種。小学生の頃、クラスで目立ちたいがために、給食で出たスイカの皮の部分までガリガリとかじって無理やり食べていたことを思い出しました。 スイカ、果物の中では少しお高めだし、ひと玉買うとなると、1人では食べきれないんですよね。何人かで割り勘して食べたい🍉

★蜆一郎

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一番搾りで一句

ご褒美に ビール手羽先 日のおわり

たしか名古屋駅の使われなくなった1番線をビアガーデンにしたんだったと思います。上2句はただ575にしただけなので、ここでは掛詞を入れてそれっぽくしてみました。

・匿名希望
正解です.

・||: けろたん
掛詞ってどういうものなんでしょう? (ググったところ、だじゃれのようなものだとわかったのですが、けろたんの俳句力だとしじみさんの句からなにとなにが掛かっているか読み取ることができませんでした、、😭

・蜆一郎
同音異義語を使って一つの語に二つの意味をかけることですね。 僕の句では「1日の終わり」と「(手羽先とか名古屋の)尾張」を掛けました。

・||: けろたん
ご説明ありがとうございます。尾張 (地名、尾張揚げ) が読み取れていませんでした🥺

・蜆一郎
逢坂、難波、明石、岩清水などなど、関西の地名はよく掛詞に使われます。古文の舞台は基本的に関西なので、尾張を掛けるのは割と新しい気がしています。

・匿名希望
一番搾りで一句,ありがとうございます!!! ご褒美と日のおわりに対して, 汗水たらして活動したあとの,はじけるような爽快感を感じました! (意図していないならば,勝手な感想でごめんなさい!!!) ちなみになのですが, おわり を ひらがなにした意図ってなにかあるのでしょうか?

・蜆一郎
サラリーマンが宴会を楽しむ様子を思い浮かべてくれたら意図通りです。漢字にしてしまうと掛けたうちの片方しか表現できないからです。

★Hiroto

スイカで一句。

スイカ割り 時代は変わり スイカ消し

スイカゲームです。カ割り変わり!

・イヤープラグさざなみ
スイカ消し、たしかに!

★こがわ

自由川柳

狩野英孝ラーメンつけ麺僕イケメン

8日目

■こがわ

本題とまったく関係ない話です。自分が575を気持ちよく感じるのは、音楽でいう4拍子をもとに捉えているからではないかとふと思いました。どの部分にアクセント(強く発音する部分)がくるかによっても俳句から受ける印象が変わるかもしれません。

こがわのノートの写真

・あんまん
俳句が何故575の定型になったのかを確かめるのは難しい問題です。俳句は声に出して読むことが多い詩です。だから、音の気持ちのよさは575の成立の上で必ず関わっていると思います。

9日目

投稿無し

10日目

★Tsubo

自由部門

ゴキブリも 干からびて死ぬ 盛夏かな

最近契約した部屋に初めて入ったのですが、枯死した頭文字Gの死体が1匹おもむろに転がっていました。 生命力に溢れる頭文字Gですら干からびさせてしまう京都の夏の暑さ、強烈さを呼んだ1句です。ちなみに、新しく買って搬入した家具のダンボールに、何匹か頭文字Gが混入していたらしく、午前5時くらいまでGの対応とそのあと片付け、家具の組み立てを行っていました。部屋もそうですが、やっぱり安いものには安いものなりの理由があるのだなあと強く実感しました。次からは絶対ニか池Aで買います。(どうせ捨てるから安物でいいやと思ったのが間違いだった)

・||: けろたん
虫って死ぬと縮みますよね。でかい動物も何かしら蒸発していると思うので、小さいから水分の蒸発がはっきりわかるだけなんですかね。 ひっくり返る虫が思い浮かぶ句でした。

・あんまん
京都の夏に対して毎年「今年は異常だ」と言っている気がします。これだけ暑いとゴキブリさんも外よりも涼しいお家の中に忍び込むのでしょうね。ゴキブリという言葉には「気持ち悪さ」に関する意味内容がベッタリくっついていますが、生命力の強さという一面に着目しているのが素敵だと思いました。

11日目

★匿名希望

自由部門で一句

カササササ ゴキゴキブリリ ゴキブリリ

ゴキブリさんが夜中にカサカサ動き回り, 子孫を残そうとブリブリと卵鞘を生んでいる様子を想像した一句.

12日目

★YY12

【田んぼ】

祖母の家 夏の課題は ほっといて

夏に帰省した祖母の田舎で自由気ままに遊ぶ少年時代をイメージしました。 【自由部門】 飲み過ぎて 行ったらあかん ワンナイト 夏という開放的な空気でアツくなった男女をイメージしました。 最後の5文字には、そうならないためにもお酒を「割んないと」いけないよねというメッセージも込めてます。

13日目

■コバ

座談会の後俳句を詠もうと試みましたが結局一句も詠めませんでした。なので文章という形で感じた事を綴りたいと思います。 あんまん君から俳句原理主義としての俳句の在り方として「自然と一体になってその自然を切り取って放り出したモノ」という発信があったと思います。 では、古池や蛙飛びこむ水の音で有名な松尾芭蕉は自然と一体になってその自然を切り取って放り出すことで俳句を詠んでいたのでしょうか。私はそうは思いません。ただ、自然と一体になっていたのだと思います。 私も昨年まで哲学部の部長としてWSを運営していましたが部長のその部活動へのスタンスが部員へ共有されているかどうかはWSを運営する上でかなり重要な要素だと感じています。その意味であんまん君の俳句観というのが部員に共有されていなかった(実際は共有されていたのかもしれませんがWSの運営の流れや座談会時の部員の方の反応を見るに共有されていなかった印象を受けます)のはWSを運営する上でかなりリスキーだとは思います。もちろん今回の座談会のように後出しで表明するのはインパクトはあるとは思いますが相当コントロールが難しいと思います。 今回のWSの「ジェイラボ俳句大会」というテーマ、部長の挨拶の言葉(あんまん君は座談会で俳句を創作活動とは思っていないと仰っていましたがそもそもそこに俳句は創作活動と書いてあります)、お題の写真の構成からジェイラボ俳句大会が創作大会になってしまうのはある意味当然の帰結だと思います。 そもそも私は人間やその人達が作っている空間も「自然の一部」だと思っています。そしてこのジェイラボの空間は私にとっては「自然」だと思っています。そうであるならばこの場で表現された俳句を作った当人がそこに「自然」を感じていたのであればそれは俳句と言ってもいいのではないでしょうか(こんなことを考える私は俳句原理主義の方から消されてしまうかもしれませんね笑) 私に表現できたのは綺麗な俳句ではなく生身の言葉でしたが、黙るのではなく語ることで表現とさせていただきます。よろしくお願いします。

・こがわ
本日たまたまコバさんとお会いする機会があり、このことについて話を伺いましたので補足します。 俳句は自然を切り取ったものだとしましょう。そうだとしたら、切り取る主体は俳句を詠む本人であるはずで、あらかじめ切り取られた情報や写真が与えられるのはおかしいです。「○○で詠んでください」なら、自分で○○に触れて感じることができますが、写真が与えられるとそれはもう自然でもなんでもなく、写真で一言大喜利と何も変わりません。「俳人に必要な能力は想像力です」と言っておられますので、そりゃあ頭の中で創作された句が出力されると思います。

■Hiroto

みんなが嫌いそうな俳句(原理主義的には俳句ですらない)を「あえて(!)」全てのお題で一つずつ作ってみましたが、案の定嫌われたっぽくてよかったです。僕の俳句のテイストとあんまんさんのスタンスを座談会で対比していただいたことにより、あんまんさんのスタンスが明確に表れたとも思うので、それも含めてフリとして機能できて何よりでした。楽しかったです。お疲れ様でした!

■||: けろたん
あんまんさんのおっしゃる「俳句が創作ではない」というのは、ダブルミーニングなどの技巧的な表現に抑制的になったほうが、自然が際立つよ、ぐらいの意味だと理解していました。例えば、ダブルミーニングによって2つのものを結びつけると、俳句を解釈する人に2通りのイメージを想起させることになります。二通りに解釈できる自然 (そんなものがあるのか?) を描写しようとするのではないかぎり、どうしても人為 (人、社会、人工物) が入り込むと思います。うまいことを言うための材料として自然を使わずに、眼の前の自然を両目で見つめるためのきっかけとして俳句というフォーマットを使ってみてはどうだろう、という提案があんまんさんの目論見だったと推察します。 (ポストねづっち時代ではうまいことを製造する方法論がネタバレしているので、うまいことをあえて使わずに表現することは言語技術として重要性が増しているのかなと思います。また、「うまい」が混ざると、うまいことを認識する解釈を強制されている感覚があるなと思いました。「うまい」は、字面に反して「味わい深い」よりも「面白い」や「すごい」と近いように感じます。) また、あんまんさんは「自然がないところでは俳句は詠めない」というようなことをおっしゃっていたような気もします。「人間や社会を対象としたものは川柳と呼び、俳句とは区別するんだなぁ」と思ったぐらいで、原理主義というほどの特段の攻撃性は感じませんでした。 お題が写真という形式で与えられたことについても、写真を撮るという行為と「自然を切り取る」という表現がメタファー的には類似しているので、写真が与えられた時点で「切り取り」が済んでしまっているという印象を受けますが、「視点」の見つけようは色々あるんではないかと思いました。自分がやっていたのは、写真から脳内で情景を補完あるいは再構築して、想像上の自然のなかで視点を移動させてみるというものでした。思うに、俳句を作るのに、描写しようとする自然そのものが存在し、つくり手がそれを体感している必要はないように思います。 (ここは自分とあんまんさんで立場が違うと理解してます。) 読者としても、「古池や蛙飛び込む水の音」とか、カエルなんかどこにもいない池を眺めて、こんな感じのカエルがいたらイケてるだろうな~という願望からできた句だと思ってもそれはそれで面白いんではないでしょうか。 自然と創作の境界に、自然を切り取ること=ある視点からの仮想された自然を描写すること、という層を挿入して、「あるがままの自然の描写」と「言葉遊び」の間に俳句っぽい考え方があるんではないかと主張したいのが自分の立場です。「古池や」を、獲物のカエルに逃げられたヘビの句として眺めると、哀愁漂う感じになったりしませんかね。他にも、カエルが飛び込んだあとに雫は跳ねたのかとか、はねた雫がまた波をつくるのかとか、その時にも音はなるのかとか、それとも古池というぐらいだから池の縁に苔が生していて、苔にじんわり染み込んでいくのかとか。いろいろな解釈があって、べつにどれが正解ということもないと思います。想像、創作、自然というあんまんさんのタームは、俳句における想像力が、あくまで情景を描写する/解釈するための想像力であるという観点から整合的に解釈できるんではないかと思っています。 (最初の投稿から色々と追記しております、すみません)

14日目(最終日)

■あんまん

最終日になりました。 ジェイラボ俳句大会各賞を発表します!

■イヤープラグさざなみ

それではまず、イヤープラグさざなみ賞の発表から。 イヤープラグさざなみ賞は、スイカの句の中から選ばれます。🍉
受賞作はコバさんの「田舎捨てSuica片手に安いかと」です。 都会と田舎、お金に追われながらサラリーマンとして働く今と純真無垢な少年時代という二つの対比が一句の中で見事の表現されている。大人になった今、手にしたスイカを眺めながら昔を振り返っている感じも想像できて、切ない。 スイカを題材に句を作ってくれたみなさん、ありがとうございました。どれも面白かったです。

■あんまん

あんまん賞 海辺の句からです。受賞作は 夏は無理雪が降ったら呼んでくれ 蜆さんの句です。色々想像力が求められる句で特に「呼んでくれ」が好きです。犬や猫に自分を投射しないと出てこない表現ですので素敵な視点だと思いました。

■匿名希望

続いて,匿名希望賞は,一番搾りの句の中から選ばれます.🍺
受賞作は,Hirotoさんの, 銅メダル二番搾りでもダメですか? です!!! 繰り返しになってしまうのですが, 私は文字通りしか意味を追うことしか出来なかったのですが, 文字通りの意味だけでなく, 背後に様々な意味が込められており, 例えば, 「負けたけどビールくらい飲ませていただけないですか、、?」という感じの哀愁や, ・さらに、今回は三位なので二位にすらなれなかったという意味での「でも」 の二通りの読みが可能であること, これらのことまで,全く想像が及びませんでした! また,他のみなさんの句ではあまりなかった, 現実の厳しさ・生々しさ・皮肉?を如実に描いた句のように感じたこと, 意味の深さ・豊かさを感じた一句のでした!!! 蜆さんの俳句も,仕事終わり,仲間と一緒に飲み屋に向かい,開放された気分で乾杯しているビジネスマンの姿や,タスクから解放され,自分へのご褒美として,ワクワクしながら,一人飲みしている姿が浮かんでくるような,ワクワクな情景がが伝わってくるような句で, 正直,出題の意図通りの句という感じもしたのですが, 今回は,自分の主観を排して,俳句の表現・視点に重点を置き, Hirotoさんの俳句を選ばさせて頂きました. いずれにせよ,お二人とも,素敵な俳句をありがとうございました♪

■あんまん
コメントに対する返答とまとめ コバさんは、芭蕉は自然を切り取って放り出すことで俳句を詠んだのではなく、ただ自然と一体になっていたとおっしゃっていましたが、それがどのような状態を指すのか、表現が生身すぎてあまり飲み込めていません。よろしければミディアムレアかウェルダンくらいにしてフォロースレッドにてもう一度教えていただけないでしょうか。切り出しの作業を経ないでどのようにして表現物が生み出されるのでしょうか。 コバさんの俳句部員の部活動への関わり方がまとまり切れていなかったという指摘は本当にごもっともでございます。WS座談会では、俳句部の活動内容を部活外にも発信することを第一目的にしていましたが、司会者である私の暴走により、殆ど私の俳句感を語るような時間になってしましました。反省しています。ですが、そもそも俳句部の活動目的の一つが俳句とは何かということを問うことであります。ですから、私の俳句感は部員内で統一されてなくても良いのです。むしろ私の俳句感に対してああだこうだ議論することを目的にしてします。なのでWS座談会で私の俳句感の開示だけにとどまったのは、そうした議論に発展させることができず、私の俳句感の押し付けのようになってしまったのは私の司会力の無さであります。 そして、「俳句は創作では無い」発言ですがけろたんさんのおっしゃるように技巧的なこと表現に拘らなくても良くて(ダメだと言っている訳ではないですよ!)、「古池や」のように情景描写だけ名句になるということ(それがむずかしいのですが…)と、自然現象や、自然描写に目を向けて欲しいという思いがあります。何故なら、何かを表現物を作成する時、脳みそのなかの内容物をどのように出力するかということが最も注目されますが、どのように世界を自分の脳みそに入力されるのかということは、あまり注目されません。俳句は数ある表現物の中でも入力の部分が高い純度で結果物に影響します。故に俳句を通して入力に意識的になってみてはどうだろうかという私からの提案が、「俳句は創作物ではない」発言の思いであります。ラボメンは脳みそが強い人が多くて、脳みそをこねくり回すような句が始めの1週間で沢山投句されたのでちょっとしたテコ入れでした。 そうは言っても先に写真を提示されていたら、もう自然が切り取られているではないかという問題なのですが、その通りです。問題でした。ただ、切り取った写真からどのような俳句が生まれるのだろうか、どのような見方をするのだろうかという部分に解釈の幅があり、多様な視点が生まれれば面白いなと部員で話して決めました。どの写真を選ぶのかで第一の選択があり、その場面のどの一部を選ぶのかでいくらでも入力の可能性はあるのです。WSで私がやりたかった裏テーマは、先に述べた通り、自然に目を向けることと、インプットに自覚的になるということを俳句を通して感じてもらうことでした。コバさんのいう通りこのテーマのすり合わせを部員内できちんと共有できていなかったのが、反省点であります。部員内でのスタンスの共有ができていなかったことは、大喜利大会になってしまった要因の一つでした。 最後になりましたが俳句部のWSに参加していただきありがとうございました。皆さんに新しい発見があって、尚且つ楽しんでいただけたなら幸いです。これで俳句部のWSを終了します。 これより先のコメントはフォロースレッドにてお願いします。

(以上)
ログ作成者:イヤープラグさざなみ

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