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週末は木立の中へ引っ越し (通し版です,逐次更新中!)

「さてと週末どうする?」

週末の金曜日、いつも通り同じ会話から始まる。ま、応えはだいたいわかっている。
「行きまーす!」
もう何年目だろうか、全く飽きもせず、いや、むしろ楽しみにして週末引っ越しの決定をする。慣れたもので、引っ越しの準備は出発直前の翌日朝にいそいそと取り掛かる。行くためのデイバッグの中身は前週の日曜日に帰ってきたまんまになっている。そこから読み終わった本を取り出し、読みたい本、パジャマを入れて準備完了。クーラーバックには飲み残しの牛乳だの、味噌、醤油、オリーブオイルなどを放り込んで、ハイ完了!
 行き先は何処にでもある田舎。そこに「本宅」と呼んでいる家がある。じゃあウィークデイに居るところは「別宅」なのか?とツッコまれたことがあったが、自分たちでは、「出稼ぎ場、飯場」と呼んでいる。田舎では自分たちでは食べていく手立てがないので、ウィークデイは「出稼ぎ」に来ているのだ。
「本宅」に着くとまずは元水栓を開け、蛇口という蛇口を全部開け水を出しっぱなしにする。何故って、井戸水だからだ。水道水ならば塩素が入っているので5日間水を出さなくても問題はないけど、井戸水は何も入っていないので配水管の中で雑菌が発生している可能性がある。それを洗い流すためにやっている。「本宅」を開けていた日数にもよるが大体小一時間は出しっぱなし。もったいない!と言われたこともあるが、お腹壊すことを考えればたいしたことじゃない。第一、水道代はタダだ!(ポンプ電気代は掛かりますが。)
 で、分電盤の各スイッチをONにして、あとはコーヒー豆を挽いてゆったりとコーヒーを味わう...なんてことにはならない。さっさと農作業着に着替えて、春から秋にかけてはひたすら草刈りに追われる。背中でクロスしたベルトにエンジン式の草刈り機(正式名は刈り払い機という)を腰ぐらいの高さに引っ提げ左右に振って、
「先週刈ったのにまたこんなに伸びてる!」
とか大きな独り言(叫び声か)を言いながらブンブン刈りまくる。
 冬は暖房が薪しかないので薪作りに追われる。貰い受けた原木を玉切りという、薪として使うに丁度いい長さに切り分け、それを斧で8等分に割り、水分を飛ばすため、薪棚に積み上げる。と書くとなんのことはないように思われるだろうが、思うのとやるのとは大違い。
 まずは原木を切りやすい場所に移動させないと作業ができない。恐ろしく重いので「鳶口」という道具が必要なのだが、あいにく無い。なので切る時に使うティンバージャックという道具で無理矢理木回ししている。でそれからティンバージャックで切り落としやすい高さに持ち上げバッテリーチェーンソーで切り落とす。切り落としてもなお重い玉切りを木材トングという道具で釣り上げて移動させる。この移動も木材トングという道具がなかったら腰を痛めてしまうだろうし、第一体力がもたない。
 玉切りでチェーンソーのバッテリーが切れたら、今度は玉切りを「薪」にするため薪割りをする。堅い樫の木や節が無ければ割りやすいが、そうでないとなかなかどうして割れてくれない!どうやっても斧が食い込むだけで割れないというお手上げの時もある。
 ぶつくさ言ってもしょうがないので、適当なところで切り上げ、今度は薪を薪棚に積み上げる。まぁ、バッテリーが切れるまで切り落とした玉切りを全て薪にして薪棚に積み上げることは不可能。もう途中でヨレヨレ、冬やっても汗だく、息も絶え絶えになっている。
 で、それを最低1年、できれば2年置いておく。木の水分を飛ばさないと「薪」にはならず燃えないから。だから今冬使える分と使えない分の二種類の薪を置いておく場所が必須なので薪棚も増設増設としないといけない。ゆったりとした田舎暮らし、というわけにはなかなかいかないのである。

結構お店が増えてきたよ!

 都会の出稼ぎ場では次々と個人商店が無くなってしまった。お惣菜屋さん、お豆腐屋さん、魚屋さん、中華屋さん、雑貨屋さん、喫茶店さん。軒並みパタパタと閉店してしまった。
 お豆腐屋さんには簡単で美味しいおからの食べ方を教えてもらった。水煮のあさり缶詰を汁ごとそのままおからをあけたボウルに入れてかき混ぜるだけ!旨いんだなぁコレが!
 魚屋さんには仕事に疲れてしょげての帰り道、店仕舞いで安くなっている刺身を買うと知らぬ間に袋の底の方に手作りの塩辛が入っていたりする。給料日前になると、
「無理して買わなくでいいんだからね!ちゃんと(お金を)貯めなさいよ!」
といつもよりもグッと安くて量の多いお刺身を頂いたりした。そんなお気遣いでどんなに救われたことか、今思い出しても目頭が熱くなる。
 寂しくなる一方の出稼ぎ場の商店街。本宅の方の商店街も正直少々寂しい。当初通い始めた頃から比べても本屋、スーパーともに一軒無くなった。化粧品屋、パチンコ店は全廃。しかし、その商店街から離れたところ、里山のあちこちにカフェが開店、某大使館御用達のパン屋さん、天然酵母の全粒粉食事パン屋さん(惣菜パン一切無し)、写真だけ見たら青山辺りにありそうな小洒落て美味しいケーキ屋さん、予約しないと入れない小綺麗な焼肉屋さん、ついには日本酒の酒蔵がウイスキー醸造所を建設する、というように次々とOpenしてきた。週末本宅帰りの私達にはとても廻り切れないほどに増えてきている。商店街のようにかたまって開店しているわけではないので目立たないけど確実に増えている。行政単位の転入転出人数をみると転出超過で明らかに人口減少が進んでいるのにもかかわらず、なのに。でどれも味がいい、量が多い、大きい。
 それに比べると出稼ぎ場の方は量少ない、高い、小さい.....、しょば代(賃貸代)が高いんだろうねぇ。だから、手頃な値段にできないんだろうねぇ。本宅の方は出稼ぎ場から比べれば間違いなく格段に安い、あるいは店舗&住まいを購入できてしまったかなんだろうなぁ。まぁどれも点在しているので車という足がないとなかなか行けないけど、楽しみが増えてきていて嬉しいことこの上ないなぁ。

冬枯れから春色へ

車で出稼ぎ場から段々と本宅に近づいてくると葉の落ちた雑木の里山が、ぽやん、ぽやん、と淡いピンク色に染まっているのが見えてくる。山桜。里山に春が来たことを告げる。空には鶯の声が透き通って聞こえてくる。まだまだ空気は澄んで冷たい。気温が上がっても空気が温まってないので冷たい。でも少し経つと冬枯れの木立が若草色に染まってくる。植林の濃い緑と若草色と淡い桜色。それが里山全体を染めてゆく。それはそれは綺麗でいつまでも見ていたい気持ちになる。
 田んぼではトラクターが入り天地替えをする田おこしが始まる。あぁ、春が来たんだなぁ、と感じる瞬間。寒く縮こまった心に里山から元気になってね、ほら!と「ほっこりプレゼント」をされたような気分になる。本宅の敷地には在来種のタンポポが一斉に咲いて、
「お帰りなさ〜い!」
の歓迎を受ける。春、なんていい季節なんだろう。都会では気温でしか感じられないものが田舎では体の五感で感じる。だから五倍感じて春を楽しめる。こんな贅沢ってあるだろうか。いつも春はニコニコ顔の笑顔が絶えない日々となる。

えっと、編集方針変えました!

note初心者なもので、つらつら書いて参りましたがそれでは「更新」が伝わらないとで1話、1記事に編集を改めます。すみませんm(_ _)m
なお、この記事には最新記事を挿入して参ります。なので、通しで読みたい!という方奇特なお方はこちらをご覧くださいませ。

先住者のお出まし

その日は連れの友人が来てくれていた。観光地でもなんでもない素のままの里山によくぞ来てくださったものだと感謝しながら談笑していた。その友人の肩越しには掃き出し窓があり、里山からそよそよと初夏の風が舞い込んでいた。
 とそのとき、なにか蠢くものを発見!談笑を途切らすわけにもいかないので目だけでチラチラと追いかけた。なんと、うさこだった!ぴょん、とひと跳ねしてはもぐもぐタイム💕なんとも可愛い、が、日中帯になんともまぁのんびりしたものだ。これでみかけたのは2回目だった。

 ある時は窓からぼぉ〜っと眺めていたら遠くにこれまた何か蠢くものが。なんだろうと目を凝らしてみていた。
「猫か...。」
茶トラに見えたのでご近所(といっても100m以上は優に離れているけど)でにゃんこでも飼っていてお散歩中か、ウチにも遊びに来てくれないかなぁ、大歓迎するのになぁ、と思っていた。
「ん、!?」
妙に尾っぽがポアポアと太く長くないかい?車のほこりを払う、ほわほわしたはたきみたいな感じ...。じーーっと見ていてわかった。こんこんきつねだった!このときも、こんな真っ昼間にというときに、たらったらっと農道を歩いていた。
 またある時は掃き出し窓方面から何か視線を感じた。
「何だぁ?」
と思ってよく見たら浄化槽を埋めるために掘りあげた土を盛ったてっぺんから、こちらの掃き出し窓を覗くようにじっと凝視しているのがいる。真っ赤な顔のオスのキジだった。ひとしきりこちらを凝視した後、
「ケーンケェーん!」
としわがれ声で羽根をばたつかせながら鳴いた。ウチでは”ケンケン”と名付けた。何故かしょっちゅう家の中を覗きに盛土の上に来る。
 空には
「ピックイィ〜」
と鳴く猛禽類のサシバが舞い、藪の中からは、
「ちょっとこ〜い、ちょっとこ〜い」
と鳴いて誘うような、コジュケイがいる。静かな夜になると、暗い林の中の方から
「ゴロスケホウホウ」
とフクロウの声が呼び交わすように聞こえる。で真夜中になると突如、
「ぎゃー、」
と人の叫び声のようなのが響き渡る。ちょっと背筋がゾクッとする。こいつは未だもって正体不明。だって真夜中で林に囲まれてて真っ暗な方角から聞こえるので探しようがないんだもの。
 朝になって地面を見ると広く浅く掘り返されていたりする。イノちゃんである。鍬を振り下ろしても、
「かー〜ん!」
とはねっ返すほど硬い粘土質の土地をそこに生えてくる雑草を刈り取り放置して腐葉土層を作りました。で、ミミズが育って腐葉土を食べて土地を耕してくれた。その大事なミミズくんをですね、喰っちまいにくるんですよイノちゃんこと猪が!このあいだは立派に生えそろっていた山百合の群生を、それこそ根こっそぎに球根を食べられてしまいました。綺麗で山百合独特の香りが大好きだったのになぁ(涙)
これで、じゃがいもを植え付け、収穫するのも難しくなってしまいました。
 そのほかにもまだ見たことはないですが、ぽんぽこたぬき、いたち、ハクビシンがお住まいのようです。まぁ言ってみれば私どもは新参者で彼らは先住者。窓を覗きに来たケンケンあたりが、あーたれ、こーたれ、と他の先住者達との寄り合いでしゃべくりまくっているのではないのかなと思っている次第でございます。

疎の暮らし

都会は便利といえば便利ですが、それを不便と思う時もありますね。たとえば、お花を植木鉢で買ってきてもなかなか”お庭に”って難しいですよね。マンション住まいだと、枯れてしまった場合、鉢植えの”土”をどうするか?結構悩みますね。ベランダに撒くこともできませんし、捨てるのも”燃えるゴミ”なのかどうか...。
 田舎にも新規に開発された住宅地があります。そこだと、いろいろと整備されているので不便は感じないと思います。で、都会の住宅地より土地面積が広いので、”鉢植えの土”問題に悩まなくて済みます。
 私の「本宅」のような隣家と離れているようなところだと、隣家との騒音等のほか他のトラブルもほぼありません。"鉢植えの土”問題とも無縁です。
 但し管理が大変なことは確かです。「地面の多い暮らし」は、雑草との戦いです。「戦い」なんて大袈裟な、と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
 田舎で”住宅地”以外で家が欲しいなぁと思うと土地の単位が一気に大きくなります。まぁ小さくても一反です。坪数に直すと300坪、約991.736平方メートルです。とても広いです。里山地域だとこの10倍もあり得ます。3000坪=1町歩と言います。
(よく言われる「後楽園球場の何個分の広さです』ですが、11,676平方メートル、3531.99坪(グラウンド総面積)だそうです。)
 どんなに広い家があったとしても5~60坪(165~198平方メートル)ぐらいじゃないでしょうか。とするとですよ、敷地300坪だったとしても240坪は地面なんです。「いやぁ、ガレージと物置を建てるからもっと少なくなるよ!」とおっしゃられる方もおられるかもしれませんが、それでも40坪使え切れるかどうか。私が都会でアパートに住んでいた頃、近くで建売場宅が販売されていました。建坪15坪だったと記憶しています。だとすると40坪だと2軒は建つ勘定になります。
 240坪(793.388平方メートル)の地面、放っとけば一斉に草が生え始めます。(これが倍の3000坪だったらそら恐ろしいことになります。)
場所によったら幼木の芽が出てきます。笹竹もすぅ〜っと出てきます。繁殖力旺盛なので身の丈になるのはあっという間です。これが食べられるものだったら食糧危機など一気にすっ飛んでしまうだろうになぁ!と思うぐらいの勢いです。なので手ぬかりしていると、住んでいるのにまるで空き家状態になり、玄関まで行くのに藪漕ぎしないと辿り着けなくなります。
 こうなると、”草刈り鎌で”、ではもう間に合いませんし途中で頓死してしまいます。「お道具」が必要になってきます。エンジン付きの草刈り機(刈り払い機)を購入しないとやってけません。草木が繁茂する春から秋まで何度お世話になるでしょうかねぇ。地面が広ければ広いほど倍々の体力負荷がかかります。特に真夏は早朝か夕方に作業しないと熱射病で倒れます。春から秋まではそこいら中で草刈り機のエンジン音が聞こえます。五月蝿くはありません。住宅が「疎」ですから離れているので気にならないのです。
 エンジンですから当然燃料が必要になります。ガソリンエンジンもありますが大概はツーサイクルエンジンなのでガソリンにエンジンオイルを混ぜた混合ガソリンが必要です。自分で作ることもできますがついつい面倒で、ホームセンターで混合ガソリン缶を買ってきてしまいます。ついでに草刈り機の刃も買ったりします。これも面積が広ければ広いほど費用が嵩むんですよねぇ(泣)
なので「雑草」を楽しむ、という発想転換をしないとやってられません。

雑草を楽しむ?

草刈りしても草刈りしても出てくる雑草。放っとくと身の丈まで伸びてしまう雑草。親の敵(古いなぁ)とばかりに草刈りしているときにふと目にした小さな花々、あるいはクローバーの群生。思わず刈り取らずに残しました。よく見ると山野草のようなものもある。
「雑草と野草の違いって何?」しばし沈思黙考...。
そっかぁ〜!
「楽しめれば『野草』、楽しもうとしなければ『雑草』」
なんじゃないかな。

楽しむ野草

・野蒜
薬味としてスーパーで売っている、分葱のようなひょろ〜っと細長い茎か葉かわからないものが群生しています。その群生している一本一本がちょうど焼き鳥の串一本ぐらいの太さに育つのは数年かかるようです。で、そのぐらいに育ったときに掘り出すと、まあるい球根が付いてます。やったぁ!って感じですね!何が、やったぁ、なのかというと、これを生のまま味噌を着けてパクつくとエシャレットのようにピリ辛で美味しんです!草刈りで汗かいてシャワー浴びてもう車運転しないぞ、でビールと野蒜。最高に美味いでっすぅ。

・ヤブラン
ホームセンターでよく売っている、「竜のひげ(タマリュウ)」ってご存知ですか?生えはじめはそれとそっくりなんです。放っておいても高く伸びず冬も枯れずに少しづつ繁茂してくるのでおっぱらかしガーデニングには最適です(おっぱらかしをガーデニングというのか?テヘ...。)花が咲いたり小さな実をつけたり結構楽しめますよ。

・ねじりばな
それはそれは可憐な花です。高さ十五センチぐらいに伸びた茎に螺旋階段のように小さなピンク色の花が咲きます。野芝の周りや野芝の群生の中でよく咲いてます。これを見つけると、あぁいい季節がやってきたなぁ、と感じさせる花です。

・ホトケノザ
春先に地面に紫色の小さな花を群生させます。枯れ草の中に咲き始めるので綺麗ですねぇ。
と、ここで留まってくれれば万々歳なのですが、群生のままヒョロヒョロ丈が伸びてきて繁茂しちゃう!こうなると「楽しもう!」の範疇から逸脱してしまうので刈り取るしかないです。

・萩(とよんでいますがほんとにそうなのかわかってないです)
丈が伸びても膝頭ぐらいまで。群生するんですが葉が小さく疎らについているのでなんともいえない情緒を感じます。
しかし生存競争には弱いのでしょうか、周りの草を刈り込んでやらないといつの間にか姿を消してしまいます。儚い。

・ススキ
満月の夜、これがよく合います。お月見の団子を添えたらいい感じですねぇ
但し、すぐに群生繁茂し人が分け入る隙間がなくなるほど密になってしまいます。なので、二〜三株をひとかたまりとして、それを疎らに2〜3個ほど残して皆伐するのがいいですね。
繁茂させると、恙虫(ツツガムシ)という厄介な害虫が発生します。「つつがなく」の語源です。虫に病原菌がつくと「恙虫病」という、ヘタすると命に関わる怖い病気に感染します。御用心あれ!

優雅な田舎暮らし?

リモートワークが拡がっている昨今、ウィークデイも都会から離れて生活して仕事したいと思っている方もおられるでしょう。地方都市の住宅地、里山の集落、高度が高くなく冬寒くない別荘地、いろんな選択肢があると思います。なんかのんびりできそうで憧れてました。コーヒーを淹れて景色を眺めながら車の音に悩まされることなくゆったりと過ごす。お金がなくてもそんなふうにできたらいいなぁと思いませんか?私も最初はそう思っていたのですが、気がついたら非住宅地に手を出してました。

非住宅地に住まうということ(その1)

地方都市の住宅地、里山の集落、高度が高くなく冬寒くない別荘地等、人が住んでいる、利用している場所と、非住宅地との違いは、金銭的には土地代がグッとお安くなり、手が届くようになります。でもね、安いのにはワケがあるんです!このあとが大変なんです。

・まずは伐開から始まる

住宅地は整地されていて綺麗ですよね。多少草が生えているかもしれませんが、ササッと刈るなり、管理会社に依頼するなり、地元のシルバー人材センターに依頼すれば綺麗になります。でも、非住宅地、地目でいうと森林、原野、雑種地あたりはそうはいかないんです、あぁ!。 鬱蒼と茂った木々、密生した篠竹、生え放題の雑草、それに覆い被さる蔓草。これをまず取っ払わないと満足に土地に踏み込めません。残したい木々には印をつけておいて、まずは伐開して地面を陽のもとにさらしてやらないとなんにも始められないんです、あぁ!。 木を切り倒すことなんて都会に住んでいるとそんな経験無いですよね。そんな事もあろうかと、都会近くの森林公園のボランティアをやってその講習で木の伐採のやり方を体験してきました。講習はいくつか分かれていて、杭打ちとか、山野草育成、草刈り実習、筍収穫とかいろいろありました。そのなかでダントツに人気があったのは、木の伐採、でした。男性ばかりと思っていたら女性の方も多数参加されていました。ま、素人の伐採ですからひと抱えもあるような、そう、林業のような木は危なくて出来ません。手首の半分ほどの太さに育った雑木を植生に合わせて間引くため鋸を使って伐採するという作業です。皆さん興味津々で参加されているので思った方向に切り倒すことができると「わぁ〜!」と歓声が上がります。でもね、それはさつまいもの芋掘り体験と同じで怪我なくうまくできるよう予め下準備がされているようでしたね。 そんな下準備などあろうはずがない荒れ放題の土地。斧もない、チェーンソーもない、草刈り機もない、それらを仕舞っておく物置小屋など尚更無い、無い無い尽くしの状況に置かれ途方に暮れました。売主の方がみかねて伐開をして下さいました。助かりましたね、本当に!感謝しかありません。伐採した木など薪に使えるなぁと思っていたのですが、私がチェーンソーも持っていない、当然使った経験もないことを知って、「素人には手に負えないよ」と邪魔になるからと穴を掘ってそこに放り込み生木なのに燃やして埋めてしまいました。なんか原野開拓そのものの光景が広がっていました。

・水道が来てない!

当たり前なんですけど、そんなところに水道なんて来ているはずもありません。水道がなければ住めるわけないでしょ!とお思いでしょうが無いんだからなんとかしなくちゃならない。で、こりゃぁ井戸を掘るか!となったわけです。が、どこに掘ったらいいのか皆目わからない、自分で掘れるのかも皆目わからない、とわからないだらけです。 地元の不動産屋さんから紹介してもらった井戸屋さん(さく泉業者さん)に掘ってもらうことにしました。で、その業者さんから、「どこに掘りますか?」と尋ねられちゃった!「あのぅ、それがわからないからお願いしたんですけどぉ...。」と思いつつ不動産屋さんの顔を潰しちゃいけないと気を遣ってですね、それとな〜く不動産屋さんに井戸の掘り方を尋ねました私! 勘の鋭い不動産屋さんで良かった!察してくれて井戸屋さんに「ご指導」となり、とまぁ「専門業者なんだから最適解を提示しなさいな!人が踏み込まない、建物より上流部のところがいいでしょ!」と解答まで指南して下さいました。ありがたいです、本当に! 掘っているその場には立ち会えなかったのですが、「30m掘ったら水が出た!ただもう少し掘らせて欲しい。」との事だったので、まぁいいかと。料金的にも全国平均よりもお安かったのでお任せしました。そうしたら、「60mでいい水が出た!!」との吉報が飛び込んできました。後から聞いた話ですが土地によってはどんなに深く掘っても茶色い水しか出ないところもあるようです。ラッキー!! 保健所の水質検査も無事合格!あぁやっとこさこれで水が飲める、ふぅ...。

話はまだまだ続きますのでこの先は、
『非住宅地に住まうということ その2』に続きます。

非住宅地に住まうということ その2

・電気が、...。

あぁ、ようやく飲み水は確保できたぞ!次はと...、電気ですねぇ、え〜っと、電線が、電柱が無い!電気来てない!どーする!たしか1km以内だったら電力会社に頼めば無料で引いてくれると聞いたことがあるぞ。
 ということで、建築業者さん経由でおねがいしてみました。けどけどけど、待てど暮らせど一向に連絡が来ない。状況を業者さんに聴いてみました。すると、

「受付窓口らしきものがない、どう手続きすれば良いのかわからない、出てきた相手の方にお願いをしてきたことは確かなんだけど、いつまでに着手するか確約がない」

とのこと。業者さんの方も電源が必要になってくるので些か焦っているようでした。でも建物は建ち上がってくるし、井戸ポンプの設置も迫ってくる。このままではランプ暮らしで、水は浅井戸を掘り直して手動で汲み上げるしかない。となるとトイレは水洗は無理。今時ぽっとんトイレなんて作ってくれる専門業者さんなんているのだろうか。お風呂も給湯器が電気必須なので、薪で焚く方法を考えなくてはならない。そうなると屋外から焚くことになるので設計変更も必須となってしまう。上り湯も必要になるので、ユニットバスじゃあ無理だろう。あぁ、どうしたもんだか...。

どうにも行き詰まり感盛りだくさんの日々が続いていた頃、
「電気来ます!」
の吉報が!
なんの前触れもなく、電線の分岐工事が始まったとの事。そのうちに電力会社より
「敷地内に電柱を立てたいので許可していただきたい。」
旨の連絡が来た。もう許可するもしないもない!こちらは敷地内は自分で電柱を立てるしかないんだろう、街灯に使うような小さめの電柱を購入する算段まで考えていた。設置代含めると結構な金額となる。それに頭を悩ましていたのに電柱を立ててくれるなんて。しかも電柱設置のために占有する土地を借地するのでその借地代をお支払いしたい、と予想だにしなかった展開までついて来た。
早速「許可」して、ぶっとい電柱を立ててもらい電線も張ってもらった。電気の灯りの明るかった事!ありがたい!電気が来た!これで井戸の手動組み上げも、ぽっとんトイレも消え失せた。お風呂もユニットバスが使える、給湯器も使える、ランプもいらない。電気が来る事で懸案事項が一斉に解消された!こんなに電気が有難いものだとは思ってもいなかった。本当にありがたいの一言ですね。

非住宅地に住まうということ(その3)

・下水が、...。


水道(井戸)、電気もなんとかなったよ、やれやれ。あとはなんだろう?
そーでした、下水をどうするかでした。当然のことながら非住宅地だから下水道なんてないんです。「浄化槽入れりゃいいことやん!」とどっからか聞こえて来そうですが、ほんとーにそれで済むんでしょうか...。案の定、一番厄介でした。

浄化能力の高い浄化槽を入れて浄化すれば良い、と私もそう思ってました。ところがそうはいかないんです。その地域地域毎に設置できる浄化槽が決まっていて、選べないんです。認定制度らしいです。メンテナンスフリーに近い最新型の浄化槽にしようと思っていたんですが、それが認定されていない。なので設置できない。お金を出すのはこちらなのに選べないんです。なんだかなぁ〜と思いつつ、どーにもならんので認定浄化槽にしました。浄化能力は十分です。
設置補助金が出ると聴いていたので書面も用意し提出しました。が、素直に出ないんです。
認定浄化槽入れました、申請書提出しました。何故?
住んでないゴニョゴニョ...。
あ、そう、じゃあ、それを最初に言ってよ、住んでなけりゃ垂れ流しでもいいわけ?それがわかってたら浄化槽入れないし申請書も作りませんでした。と窓口に伝えました。そうしたら補助金出ました。あのさぁ、住んでなくても固定資産税は払っているんだからさぁ、ねぇ。

ま、気を取り直して業者さんと設置工事の打ち合わせをしました。通常、浄化槽で綺麗になった排水は道路の両端にある排水路に流します。がここは非住宅地。道路はありますが砂利道で排水路未設置。なので「蒸発散装置」なるものを設置と相成りました。穴の空いた塩ビ菅を埋めます。そこに排水を流します。その塩ビ管の上を芝生で覆います。芝生の成長作用と土への浸透、芝生面からの蒸発で排水は消失、という装置だそうです。見た目も芝生で綺麗。環境負荷も無さそうです。

芝生も青々と茂りしばらくの間、何事もなく過ごしていました。とある日、集中豪雨のような雨が降りました。あたり一面水浸しです。そうしたら、トイレの水が流れないんです。なんだかよくわかりません。困って業者さんに連絡しました。
「雨水が引けば流れるから」
との事でした。要は「蒸発散装置」が集中豪雨で水没したので排水が行き場を失い流れが滞ったためだそうです。
その後たびたびその現象に見舞われました。いささか困ったなと思い、再度業者さんに連絡して対処方法はないかと相談しました。結果としては「蒸発散装置」の末端部分を切り開き、穴を掘って枡を作りそこに流れていくようにする、というものでした。ショベルカーで2〜3畳分の広さ、深さ1.5mの排水枡を掘ってもらいました。

順調でした。もう心配はいらないと思ってました。超大型台風が来るまでは...。

各地で土砂災害を起こした超大型台風、当地にもあらん限りの雨を降らせました。
気づいたら、排水枡が流れ込んだ雨水で満杯でした。嫌な予感。案の定、トイレ流れません。浄化槽の蓋開けてみたら満杯状態。どうやら排水枡から逆流してるようです。泥が流れ込んで浄化槽に溜まると厄介です。あわてて排水枡の雨水をバケツで掻き出しました。が、流入量が遥かにうわまり、25mプールの水をティースプーンで掬っているようなものです。

「排水ポンプしかない!」
急遽雨の中、ホームセンターに駆け込みました。近所のホームセンターは小型店なので大型店まで足を伸ばしました。大型店だけあってだたっぴろくどこに何があるんだかわかりません。探している間にも浄化槽に泥が逆流していく...。
店員さんを探し出し排水ポンプのありかを教えてもらいました。あとはホースとポンプを引き上げる時用のロープと...、と探していると排水ポンプのアドバイザリースタッフの方と会いました。
状況を説明すると、ポンプ、ホース、ロープの他、直接排水枡にポンプを入れるとポンプが詰まるので、野菜収穫用カーゴに入れて沈めた方が良い、ポンプとホースを止めるバンドは二重にしないと外れる恐れあり、と実践的なアドバイスをいただき瞬時に揃えていただきました。お礼を申し上げたあとそれらを車に放り込み現場に直行!
ポンプ、ホース結節OK、ポンプ、延長コンセント接続OK、ポンプ、野菜収穫用カーゴロープ結び及び収納OK、でそろりそろりと排水枡に沈めてポンプ電源ON!
20m離れたホースの口より勢いよく水が出てゆく。それに合わせて排水枡の水位が見る間に下がってゆく。トイレの水が滞りなく流れる。やったー!!
下水が流れる。ただそれだけのことがこんなにも達成感のあることとは思いもしませんでした。
それと、まさか排水ポンプまで揃えることになるとは思いもしませんでした。
あ〜、やれやれ。

春になって来ましたね❣️


カエルくんたちが何故か郵便受けに張り付く季節になって来ました。
ウチの自生ヤマツツジも山の中密かに咲いてました。
ブルーベリーは既に花は終わってその元にベリーの赤ちゃんがぽつりぽつりと。
いちじくも小指のさきほどの緑色の玉がつき始めました。
オオデマリは満開の白い光となっています。


いよいよ草刈りの季節です‼️
朝8時から17時までひたすら草刈り。
先々週に密生した篠竹を伐開するため草刈り機の歯を回転歯に替えていたのをロープに切り替えて刈りに刈りまくりました。
で、そのあと木の下枝を切り落とし風通しをよくしました。

草刈り2

だいぶ奥まで見通せるようになりました。
来週はその奥の山のなかも山掃除したいなぁ。
両隣りの土地が綺麗にされているのでウチも綺麗にしたい。
って、思ってはいるんだけど、たいがい、今週と同じ場所を草刈りだろうなぁ
早いんですよね、草の再生が!この写真の状態が1週間ともたない。


来シーズンの冬に向けて薪割りもしておきたいし、第一、新しい薪小屋も作らないといけない❗️

薪小屋

やることはいくらでもある季節となりました。

薪作りの道具一覧

本当だったら冬の間にやらないとね、薪作り!
田舎暮らしだからと言って、必須アイテムではない「薪」
憧れの薪ストーブを入れても、主暖房にしなければさほど必須アイテムではない「薪」
買うのもアリだと思います。その方が遥かにラク出来ます!
でもね、薪作りをやってみるのも面白いかも!です。
特に、

パッカ〜〜ン❗️

と割れた時には、スカッとしますね〜

ではそんなこんなで薪作りの道具を紹介したいと思います!

薪道具0一覧

これが薪作り道具の一覧です。ごちゃごちゃと色々あって見たことの無いようなものもあるかと思います。なんで古タイヤがあるんだ?ま、それはこのあとで....。

薪 薪割り後修正版

こんな「薪」になるまでには、当然木を切り倒し、原木を転がして来ないとね。本当なら伐採からやりたい、がそれはなかなか出来ません。で、原木を頂く機会がありましたのでそこからやっていきます。

鳶口

薪道具1鳶口

これは「鳶口」といいます。
どんなふうに使うかというと、原木丸太を動かす時に写真のように引っ掛けて引っ張って動かします。原木は大変重く、素手ではまず動かせません。ロープを引っ掛ければ、と思うかもしれませんがそう易々とは引っ掛けられませんね。これだったら、ちょっと引っ掛けて、引っ張れば転がして動かすことができます。昔の山仕事には必須だったんだろうと思います。今は機械でやってしまうのでなかなか手に入りません。ネットで検索してみたら「消防用」のなら販売しているようです。でも、ネット販売でしかも「消防用」なんて誰が買うんでしょうかねぇ....。
私は骨董品屋さんにお願いしておいて古道具として入手できました。

ティンバージャック

薪道具2ティンバージャック

これは「ティンバージャック」と言います。
丸太を持ち上げチェーンソーで切り落とす時に使います。
チェーンソーで丸太を切る時に、丸太を持ち上げていないとチェーンソーの歯が地面に食い込んでしまい、歯が傷みますし第一に大変危険です。
ネットだとこちらの方がよく見るかと思います。

ティンバージャック

チェーンソー

薪道具3チェンソー

で、「チェーンソー」の登場です!
これはバッテリー式のチェーンソーです。(ロゴが逆さまになっていますがそれはまた後ほど)
初めはエンジン式のを使ってました。が、扱いが結構繊細で壊してしまいました。
農業、林業の方でしたら問題ないでしょうが、私のようにたまにしか使わないと、エンジン内部のオイルが落ちてしまっています。そのまま使うとエンジンが焼き付いてしまうのです。そうなると馬力が上がらず途中で止まってしまいます。それを防ぐには、使う前に点火プラグを抜き、そこからエンジンオイルをひとっ垂らししてピストンリングが滑らかに動くように1〜2日ならしておくことが必要です。
それはそれは面倒でしょうがない。で、電動はないかと探しました。当初は電気コード式のものしかありませんでした。野外で使うのには電気コードは邪魔ですし、野外に延長コンセントを設けるのも面倒です。どうしようかと迷っている時に丁度、バッテリー式が出たのでコレにしました。扱いはラクになりましたね!

木材トング

薪道具4トング

チェンソーで切り落としたものを「玉切り」と言います。これも切り落としたのにまだまだ重いです。なのでこの「木材トング」があると安全にラクに運ぶことができ、腰を痛めることがありません。
これはチェンソーを扱っている専門店でなら見ることができると思います。

薪割り台

薪道具5薪割り台

でこれが「薪割り台」です。まぁ、言われんでも見りゃわかるがな、というところでしょうねぇ。意外と手に入れにくいものです。どっかの店頭で売っている、というのは聞いたことがありません。ネットで薪販売をされている業者さんのホームページに載っています。ネットで直接売っているものは丈が短く、ちょっと割りづらいかなと思います。薪台が高ければ斧を振り下ろす距離が短く、斧のコントロールしやすく割りやすいです。

なんで古タイヤが載ってるんだ?とお思いでしょう。
玉切りを斧で、

パッカ〜〜ン!!

と割ると四方八方に飛び散ります。
集めるの面倒ですよね、
二つに割っただけでは大きいので四つ割にしたい、
拾いに行くの面倒ですよね、

これは林業を営む薪屋さんから教えていただいたものです。
薪台に古タイヤを木ネジで止めてやる。
で、そのなかに玉切りを入れて、

パッカ〜〜ン!

飛び散らず、古タイヤ内にとどまっていて、近くに人がいても危なくない。
座りの悪い玉切りや二つ割にしたものでも古タイヤにもたれかけておけば
簡単に割ることができます。
便利ですよ!是非是非オススメでっす〜!

薪道具6斧 グレンシュフォッシュ

薪道具7斧 ヴィボキルヘス

もうこれは見ればわかりますよね!「斧」です。
最初のはいわゆる定番の斧です。打ち損じた時に柄を傷めないように鉄板が巻いてある製品です。グレンシュフォシュ製です。日本人に丁度良いサイズがありこれにしました。ヘッドが重ければ重いほど柄が長ければ長いほど破砕力が強くなりますが、腕力や体力がないとオーバースペックとなり使いこなせません。

2本目のものは、製品名、ヴィポキルヴェス、といいます。
ヘッドが軽く女性でも扱えます。ちょっと変わっていて、刃が柄の中心からずれているところにあります。なので、振り下ろして木に当たると右方向に回転します。で、てこの原理で木を引き剥がすような作用が働き木が割れます。
節の少ない木などは面白いように簡単に割れていきます。感覚としては普通の斧のように二つ割、四つ割、としていくのではなく、外側から木を引き剥がしていく感じです。フィンランドの人が考案した新しい斧です。

逆転の発想!座って薪割りが出来る!

薪道具8キンドリングクラッカー1

薪道具9キンドリングクラッカー2

座って薪割りが出来る優れものです。
キンドリングクラッカー、と言います。
この鉄枠に入る玉切りならなんでもオッケーです!
ご覧の通り、斧の刃が固定されていて、その上に玉切りを置き、ハンマーを振り下ろします。すると刃が玉切りに食い込んでいき、パカっと割れてくれます。腰掛けて薪割りができます。焚き付け用の細割もこれならわざわざハンドアックスや細割用鉈を使わずともこれ一つでできちゃいます。
節が多く斧では割りづらいものでも、これならじわりじわりと割れていきます。
鉄枠のより大きいものや、刃が十字になっているものもあります。
ニュージーランドの13歳の少女が母親の大変な薪割り、焚き付け材作りをなんとかしたいと考案したものだそうです。

チェーンソーの目立て

薪道具10チェンソー目立て

チェーンソーは使う毎に、使い終わった後に刃を研いでやらないと切れなくなってしまいます。それがこの目立て用シャープナー(ヤスリ)です。
丸い棒状のもので慣れた人はその一本で研いでしまいます。
私にはとてもできない芸当なので上記のようなガイドのついたものを使います。
包丁のような刃物であるならば、砥石に押し当てて、シャーコ、シャーコ、と出来ますがチェーンソーの刃はちょっと厄介です。

薪道具11チェンソー刃

銀色に輝いているものが3つ見えるかと思います。これが一つ一つの刃です。上にヤスリを押し当てるのではなく、銀色に輝く下部に溝みたいなものがありそこに丸いヤスリを45度の角度で押し当てて研ぎます。
よく見ると真ん中の刃が両端のものと向きが違っているのがわかるかと思います。
両端と研ぐ方向が違うのです。
チェーンソー、というぐらいですから、この刃が一周付いています。それを一つづつ研いでいきます。
切り終えた後、一息入れている時にまめに手入れをしてやる的な感覚でやるのが一番負担に感じないやり方でしょうか。
自動シャープナーもありますが、道具ばっかり増えていくので私は躊躇しています。

そうそう、チェーンソーのロゴが逆になっている!件ですが、

薪道具3チェンソー

これはガイドバー、というものでソーチェーンがこれに沿って回転します。回転は上から下へと回転方向は決まっています。
なので、ガイドバーのへたり具合も上から下にと一定方向です。そのためある一定期間を過ぎたら頃合いを見計らって、ガイドバーを上下逆転してやります。
こうすると均等にへたっていくので長持ちします。それでロゴが逆になってしまったというわけです。

これで一通り薪作りの説明が終わりました。長かったですね。いつもの倍以上の長さでした。

薪作りだけでもこんなに道具がいるものなんです。もう、物置小屋がないとやっていけません。思い切って「納屋」が欲しいぐらいです。
田舎暮らしは道具が必要です。ちょっと気を許すとあっという間に「道具」が増えていきますよ。ま、それを楽しめる気があったほうがいいですね😊




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