【ギアレビュー】かかった時から獲物の前後左右の動きを狭められる新開発のくくり罠「二点支持ワイヤー式オール塩ビ120」とは?
ハンターの安全を確保できる新たな視点のくくり罠!!
よく使われているくくり罠はワイヤー1本で臨む。台付けした木を中心にして、ワイヤーの長さの範囲内であれば動物は縦横無尽に動き回ることができる。当然、激しく動き回れば、イノシシなら土俵とかクレーターなどとも呼ばれるように台付けした木を中心に派手に土が掘り返されてしまい、止め刺しを終えたあとの整地が非常に面倒なことになる。
鎌田スプリングが満を持して開発した新製品「二点支持ワイヤー式オール塩ビ120」は、その名前のとおりあらかじめくくり罠に接続した2本のワイヤーによって、かかった獲物の前後左右の動きを狭めることができるという画期的な罠だ。栃木県那珂川町在住の現役くくり罠ハンターが考案し、同社に声をかけて開発を重ねて商品化して特許を取得した。獲物がかかったあとに保定をせずに止め刺しに入ることができる。保定の際にもハンターに危険がおよぶので、最初から動きを抑えられる2点支持のメリットは多大だ。使用上の注意点は必ずワイヤーを対角線上に固定することである。
ワイヤーがひとつ増えたことにより罠の動きが遅くなることが懸念されることについては、「バネの力を増すことによってクリアしています。このバランスがよくないとうまく獲れないでしょう」と鎌田スプリング担当者はいう。
実際に作動させてみたところ、ふたつのワイヤーがあることを感じさせないほど動きがスムーズで、脚の高い位置をくくることができる。それを可能にするのが「Oリングばね」と「交換用インナーパイプ」。Oリングばねがあることで、動作直後のワイヤーをストレスなく締めることができ、インナーパイプをワイヤーとバネに沿わせることで、バネがきれいにたたまれてねじれを抑制でき、バネ本来の性能を発揮できる。
問い合わせ:鎌田スプリング☎0120-518-083
https://kamada-spring.com/
※当記事は『狩猟生活』2022VOL.12「ギアレビュー」の一部内容を修正・加筆して転載しています。データは2023年3月28日現在のものです