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狩猟のためのナイフ考 PART4
フォールディングナイフ
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❹ハンドル ❺ロックリリース ❻エンドボルスター
折りたたんだフォールディングナイフはシースナイフの約半分ほどのサイズになるが、
パーツ点数が多い分、同等サイズ のシースナイフより重くなることが多い。
可動部分にガタがなく、ロック機構のしっかりとした物を選びたい。
上はオールドS&W の6060、中がバック110 でどちらもフォールディングナイフ、
下は成恒正人氏製作のシースナイフ
折りたたみ式ナイフのことを、フォールディングナイフと呼ぶ。折りたたんでおけばコンパクトになるうえ、原則的にシースも必要ない。しかし、ブレードのロックがしっかりしていないと、思い切り力を入れた場合に破損する可能性も否定できない。
ロックバック方式とライナーロック方式のふたつに大きく分けられ、一般的にはロックバック方式のほうが頑丈だといわれている。だが、これも信頼できるメーカー品であることが前提で、シースナイフと同等に扱えるフォールディングナイフはそう多くない。その代わり、多機能をもたせられることがフォールディングナイフのメリットだ。
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ここを押してロックを解除する
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板状のパーツがブレード後端を「つっかえ棒」のように押さえているのがわかる
ブレード以外にガットフックやチョークレンチが付属した物などは、フォールディングナイフならではのデザインだといえるだろう。
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狩猟に便利なツールを備えたレミントンのバードナイフ。
下は日本 人に馴染み深い肥後の守で、これも立派な フォールディングナイフ
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状況次第ではとても便利なデザインだ
また、ライナーロック方式のナイフは片手で開閉できる物が多く、場合によってはかなり重宝する。実際問題、中型のフォールディングナイフが1本あれば、狩猟におけるたいていの状況には対応できるはずで、特に、あまりハードな使い方をしない鳥猟には、フォールディングナイフのほうが向いている。
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写真は螺鈿ハンドルが 美しいA . G . ラッセル
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※当記事は『狩猟生活』2017VOL.1「狩猟のためのナイフ考」の一部内容を修正・加筆して転載しています。
Profile
こぼり・だいすけ
27歳で散弾銃を所持し、その後、狩猟免許を取得。 第一種銃猟・わな猟・網猟と3種の狩猟免許を持つ。これまでに扱ったナイフは200本以上、所持した銃の合計は30丁と、豊富な知識と経験を活かし2013年からライターとして活動を開始。国内ではほぼ唯一の狩猟・銃・ナイフの専門ライターとして、狩猟専門誌などで執筆を続けている。現在、一般社団法人栃木県猟友会の事務局長を務める。趣味はオートバイ。共著に『狩猟用語事典』(山と溪谷社)がある