狩猟のためのナイフ考 PART4
フォールディングナイフ
折りたたみ式ナイフのことを、フォールディングナイフと呼ぶ。折りたたんでおけばコンパクトになるうえ、原則的にシースも必要ない。しかし、ブレードのロックがしっかりしていないと、思い切り力を入れた場合に破損する可能性も否定できない。
ロックバック方式とライナーロック方式のふたつに大きく分けられ、一般的にはロックバック方式のほうが頑丈だといわれている。だが、これも信頼できるメーカー品であることが前提で、シースナイフと同等に扱えるフォールディングナイフはそう多くない。その代わり、多機能をもたせられることがフォールディングナイフのメリットだ。
ブレード以外にガットフックやチョークレンチが付属した物などは、フォールディングナイフならではのデザインだといえるだろう。
また、ライナーロック方式のナイフは片手で開閉できる物が多く、場合によってはかなり重宝する。実際問題、中型のフォールディングナイフが1本あれば、狩猟におけるたいていの状況には対応できるはずで、特に、あまりハードな使い方をしない鳥猟には、フォールディングナイフのほうが向いている。
※当記事は『狩猟生活』2017VOL.1「狩猟のためのナイフ考」の一部内容を修正・加筆して転載しています。
Profile
こぼり・だいすけ
27歳で散弾銃を所持し、その後、狩猟免許を取得。 第一種銃猟・わな猟・網猟と3種の狩猟免許を持つ。これまでに扱ったナイフは200本以上、所持した銃の合計は30丁と、豊富な知識と経験を活かし2013年からライターとして活動を開始。国内ではほぼ唯一の狩猟・銃・ナイフの専門ライターとして、狩猟専門誌などで執筆を続けている。現在、一般社団法人栃木県猟友会の事務局長を務める。趣味はオートバイ。共著に『狩猟用語事典』(山と溪谷社)がある