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「光がまぶしくて暗い部屋にいたい」という症状を東洋医学的に解説

鍼灸師の私が実際に施術したケースを記事にしています。

今回は「光がまぶしい」というお悩みです。
「何となくまぶしい」程度から、「サングラスが必要」という方、さらには「暗い部屋にいないと辛い」「目が辛いからスマホの画面を暗めにしている」という方もいました。

東洋医学的には3つの考え方があります。


PMSや不眠症、肩こりや頭痛などに付随して出てくる症状

まぶしいという悩みだけで来院される方は少ないですが、主訴についてお聞きしていて「そういえば…」という感じでよく出てくる症状です。

例えばPMSに付随して、不眠症状の悪化に付随して、肩こりや頭痛に付随して、など。

悩んではいるけど、生活に支障が出るほどではないし、どこに相談すればよいかわからないという方が多いようです。

まぶしい原因-東洋医学的3つの解釈

この症状を東洋医学的に解釈すると、「熱が原因」か「血の不足」となります。

まず、「」ですが、大きく分けて熱の原因となることは2つあります。

「熱」の原因①ストレスなどの緊張

ストレスなど緊張が原因とで熱がこもり、まぶしくなっているケース。
緊張が高まるとまぶしさが悪化、リラックスすると改善します。

このケースには、生理前にまぶしくなって、生理が始まると改善したりする方も含まれます。
排卵から生理の間の高温期はイライラしたり不眠気味になったり食欲旺盛になったりするものですが、これはすべて緊張(東洋医学的には「気滞」)を原因としています。その気滞の症状のひとつとして、「光をまぶしく感じる」という方もいるのです。

もちろん、生理ではなく、仕事や学校などでの強烈なストレスからが原因となる場合もあります。まぶしい程度はさまざまですが、過敏症そのものが東洋医学的には熱と判断される場合が多いです。

そのほか、発達障害の方がまぶしさを感じる場合もあります。この場合は、同調圧力の強い日本では孤立しがちなので、孤立している状況がストレスとなって化熱している場合が多いように思います。

また、聴覚過敏や感覚過敏(服についているタグが擦れるだけで痛い、くすぐったいなど)が重なっている場合も多いです。

「熱」の原因②水気や血が不足⇒乾いて熱となる

水が熱を制御出来なくなって熱化している状態です。東洋医学的には「陰虚」「血虚」と呼んでいます。

例としては、睡眠不足が積み重なり、光がまぶしくなってしまう場合があります。

東洋医学的には「寝ている間に水が増える」と考えます。つまり、睡眠不足が続くとどんどん乾いていき、まぶしくなる訳です。

たいていの場合、詳しく問診すると学校や職場での悩み、会社の激務などの「ストレス」が背景に有り、その状況が「緊張=気滞→熱」を産んで睡眠不足や不眠となっているようです。
つまり、①の熱に②の血虚・陰虚が重なっている感じです。

また、仕事でずっとパソコンを凝視して目を使い、プライベートでもスマホを多用したりゲームをしたりなど、常に目を酷使しても血が不足します

この目の酷使が原因でまぶしさを感じている場合も、単なる「血虚・陰虚」でなく、どこかに緊張や熱が関わっている場合が多いです。

貧血が原因の場合もある

ただ、女性の場合は出産で大量に出血した後からまぶしくなっている方や、筋腫で月経の量が多い場合に段々まぶしくなっていっている方もいらっしゃいます。

つまり「血虚」、西洋医学的な貧血が発端となっている場合もあるわけです。

こういう場合は、疲れたり、目を酷使したりして血がより不足したり、また生理で出血するとまぶしさが悪化します。

東洋医学的な施術方法とは

原因がどれであれ、緊張が取れて熱が冷めたり、血を補うような施術をしていくと、気がつくとまぶしさがなくなっている場合が多いです。

以下のような状況のときに「まぶしい」と感じているなら、東洋医学が解決できるかもしれません。

・緊張しているとき
・生理前
・ストレスが多いとき
・発達障害で孤立感が強い
・寝不足、不眠症が続いている
・出産や筋腫などによる出血で貧血
・目を酷使している

最近光をまぶしく感じるな・・・という方は、どういう時に悪化しているのか観察してみると、自分の体質を理解する一助となるかも知れません。

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西洋医学では原因が分からない不調を得意としています。

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