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抹茶の始まり

抹茶の始まり—鎌倉時代—

『吾妻鏡』によると、建保二年(1214)鎌倉の福寿寺に住していた栄西が、二日酔いに苦しんでいた鎌倉幕府三代将軍源実朝に加持祈祷を依頼され、一盞の茶と「茶の徳を誉むる所の書(喫茶養生記)」を献じたとされる 

「喫茶養生記」・・日本で最初の茶書であるとされている。

  茶也養生之仙藥也。延齢之妙術也。
『茶は未代養生の仙薬である、人の寿命を延ばす妙術である』

『喫茶養生記』

陰陽五行思想を基として、茶の苦味が心臓に良いことを説いている。中国の文献を引用し上巻は茶の効用、下巻には桑の医学的効能を説いている。栄西の伝えた抹茶は中国宋代の茶法による薬効を期待された飲料であった。

近年の研究では福岡県の新たな地層での「天目」の出土により抹茶法の伝来時期が12世紀前半まで遡るとされている。

参考文献
茶道文化検定事務局編『茶の湯を学ぶ本』2021、淡交社。

画像:建仁寺

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