茶の湯の宗匠、「茶の湯者」「茶人」は芸術家としてではなく、芸術そのものになろうとした。茶の湯は生活文化においての所産である。茶匠は所作、立ち居振る舞いの美しさを追求し、日々の暮らしに美を見出す。茶の湯を芸術を媒介にした実践的哲学として昇華させた。
岡倉天心は、茶人の生き方そのものが「茶の湯」であり「芸術」であるとした。茶人は日常生活を律することに努めた。まさに生活の芸術化、芸術の生活化といえよう。
Masters of the tea ceremony, "chanoyu
画像:「和敬清寂」茶の精神を四規として唱えた語。
The essential spirit of "chadō" is expressed in the concepts of Wa,Kei,Sei,Jaku(Harmony,Respect,Purity,Tranquility) as taught by Sen Rikyū.
裏千家十五世鵬雲斎宗匠は、茶道について、次のように述べている。
露地の中門にあたる枝折戸は、同じ露地の延長上にありながら枝折戸を境にして、次元を異