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【集の本棚】君に恋をするなんて、ありえないはずだった
著:筏田かつら
イラスト:U35
出版:宝島社文庫
{{そこで終わる~!?!?}}
失礼、あまりにも続きが読みたくなるようなところで一巻が終わってしまったのでついつい。
どこにでもいるようで、リアリティのある、
とてつもなく心を穿つ素敵な作品です!
青春真っただ中の高校生の想いがすれ違う物語。
底辺眼鏡男子×派手系美少女
その二人が織りなすなんともじれったくリアルで胸キュンするストーリーです。字の文でとても丁寧にそれぞれの心情が描かれていて、社会人にとっては懐かしく、学生とっては分かる~というような筆者の思惑通りになってしまう作品。
あらすじ
千葉県のとある高校に通う地味で特に目立ったことはない眼鏡男子の飯島靖貴。彼は高校の勉強夏合宿の夜に、苦手意識を持っていた派手系美少女の北岡恵麻を助ける。それを機に彼女は予備校帰りで時間が一緒になる水曜日だけ話かけるようになる。靖貴はなぜ彼女が自分を構うのか分かず困惑する。学校では今まで通り話はせず接点のない生活をおくる二人。
少しは接近した二人。しかし周りの目もあり、なかなか素直になれない二人。
そんなどこにでもあるようなすれ違いラブストーリー。
物語について
とても、とても、良い青春ラブストーリー。
はぁ高校時代に戻りたいっっ!(笑)
スクールカースト上位の美少女:北岡恵麻と
スクールカースト底辺の眼鏡男子:飯島靖貴
二人がそれぞれで過ごしていた高校生活。しかしあることをきっかけに距離が近づて、でも周りの目があるから素直になれないすれ違いストーリーなんてもう胸キュンなしでは読めるだろうか?いや読めまい。
飯島について
どこにでもいる極度なオタクというわけではないが、底辺地味な眼鏡男子。普通に趣味もあるし、勉強もそこそこでき、眼鏡をとると意外と顔がシュッとしている。話せば独特な返しとかもして話していて楽しいと思えるような、ほんと普通な男子高校生。
そんな彼が、派手系美少女の北岡と困惑しながらも徐々に想いを寄せていく描写がとてもリアルで、僕もそんな高校生活をおくってみたかったなと思います。
やっぱり学校という空間はちょっと特殊でグループがありますよね。違ったグル-プの人には周りの目があるところでは声はかけにくいです。北岡のほうも学校ではツンケンしていて特に話すこともなく普段通り過ごしていて、週に一度の予備校の帰りが一緒の電車で話すくらい。
秘密の逢瀬ともいうような、特別な時間を楽しみにしていく飯島の気持ちとか、ほんとにもう~「うんうん、わかるっ!」という感じなのです。
たぶん僕も同じような経験をしたら、ドキドキしながらも悟られないように平静を装って話すんでしょうね。普通のこういう男子はそういうことが得意ですからっ。
自分に見せる知らなかった顔は、
自分が関りを持たなかったから見たことがなかったのか?
それとも、自分にある程度気を許しているから見せてくれたのか?
女心はたぶん一生分からないかもしれません。
派手系で強いと思っていた彼女は実際はか弱くて、色々と隠していることもあって、そんな彼女に振り回されながらも気持ちを寄せる飯島。
がんばれ!!
もっと”彼女自身”を信じていいと思うぞー!!っと応援したくなります。
北岡について
どこにでもいる派手系でスクールカースト上位にいるが
健気で儚い一面も持つ美少女。
イラストのイメージからも小説の文や彼女の言葉からも、めちゃくちゃ素敵で可愛い子なんだろうなと思います。
はじめは本当に髪もカールしていて派手派手だったのに、飯島に助けられてから落ち着いた髪型にしてみたり、予備校の帰りに時間を合わせて一緒に帰ったり、さりげなく見せる仕草が恋する少女でめちゃくちゃに可愛いのです。
彼のことを何にも知らなくて誤解していたことが多いと、話していくうちに気づいて、想いを寄せていく北岡の描写もとても素敵に描かれていて、感動しました。
彼女も彼女のほうで、特に気もないくせにと感じさせる平静を装っている飯島に振り回されつつ、慣れない感じでアピールしている部分はとても普通の女の子だなと思いました。
最後に
これは本当にどこにでもあって特別な、甘酸っぱい青春ラブストーリー。すれ違う想い。素直になれない二人。じれったく胸を締め付けらるけど、とてもすてきな青春。まだギリギリ青春おくれるような年の僕でも懐かしいな~羨ましいな~、お前ら幸せになれよっ!と思わせてくれる地味男子×派手女子の金字塔だと思います!!
そして、この素敵な物語を綴ってくださった筏田かつらさん、かなりの頻度で僕が手に取る小説のイラストを担当したくださって素敵な物語へ導いてくれるU35さん、この一冊を世に送り出してくださった出版社や書店の店員さん、運送の方々、
本当にありがとうございます!
これからも素敵な物語に出会わせてください!
そしてそして、ここまで読んでくでくださった方々、
本当に本当にありがとうございます。
もしこのような拙い文章でも興味がわいてくださり、「君に恋をするなんて、ありえないはずだった」を手に取っていただけると、一読者としても
とても嬉しいです!
それではまた、どこかの物語で会いましょう。