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主流文学

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非SF、主流文学に関する書評、感想など。
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『百年の孤独』を読む

文庫化で話題の『百年の孤独』読んできました。 ラテンアメリカの文学がベストセラーに踊りでるというのは、なかなか興味深い現象ですね。 でも本当のところ、この本はマジックリアリズムという文学的手法の実験性が評価されている小説でもあると思うけど、ラテンアメリカの読者からは、抱腹絶倒、愉快千万でどこかノスタルジーを刺激する、娯楽小説として受け入れられたのだという。本質は痛快な娯楽小説なのです。というより古典的なのでしょう。 少なくとも実験的で、難解な印象はありません。 読書のネック

川端康成読んだよ。 『雪国』『伊豆の踊り子』『眠れる美女』『随筆集』

今まで、エロについて考えるのを避けてきた。 友達と下ネタも話さないし、恥ずかしいことだと思っていた。 女性の何が綺麗とか、可愛いとか、あんまり考えたことなかった。 エロスとは一種の感性のようなもので、そこには文学や詩があり、人間に関するなんらかの真実を訴えているものだと思います。 川端康成はそういったものに迫った作家の一人でしょう。 真のエロについて大真面目に考えてみたくなったので、谷崎潤一郎と 迷いましたが、川端康成を読みました。 雪国雪国は36年にわたって改稿がほど