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【新作紹介】「ガイドマップ端原」―本居宣長の空想地図に旅行する。―
君は端原という街を知っているだろうか。あるいは、上の地図はどこの地図だろうか。そう聞いても、たいていのひとは「知らない」と答えるだろう。地図を見つめて「デタラメじゃないか」と怒るかもしれない。
それもそのはず、この街は今から270年ほどむかし、延享5年(1748)3月27日に小津栄貞(後の本居宣長)という19歳の男がつくりはじめた架空の街だからだ。コミティア134で頒布した新作「ガイドマップ端原
【本居宣長の空想地図】 その1 総説編(前)
今から270年ほどむかしの延享5年(1748)3月27日、小津栄貞という19歳の男は奇妙な地図をつくりはじめました。その都市の名は「端原」。架空の王朝の首都です。
鹿那郡に属す端原の街は北を島田川、南を紅葉川、東を四郡湖に囲まれた水の都で、この街に入るには渡し船に乗らなければなりませんでした。王都の中心には君主・端原宣政の住まう御所があり、周囲には家臣団の屋敷が立ち並んでいます。南側には寺町
【本居宣長の空想地図】 その3 系図編
この記事は前回の続きです。前回の記事はこちら
ではここからは、前回紹介した研究をベースに、あるいはたまには無視して、小津栄貞の手による端原世界を詳しく探ってみましょう。私たちの目的は小津栄貞と本居宣長という存在について語ることではありません。あくまでも端原の街とそれをとりまく謎の国家について、「絵図」と「系図」二つの資料から分析することが目的です。そのため、ここからは小津栄貞の影を弱め、どんな
【本居宣長の空想地図】その6 市街編(後)
19歳の本居宣長が270年前に作った空想地図を解き明かすシリーズ。
このシリーズは『彰往テレスコープvol.2』(近日発売予定)企画展記事と連動した企画です。
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中心地はどこだ?※参考になる「彰往テレスコープ版・端原氏城下絵図」の詳細は前回記事から。
端原城下で最も発展した町人地はどこでしょうか。『絵図』では武家地