紹介「称徳天皇と雑物」(こうく)|『彰往テレスコープmuseum vol.02 机上のユートピア』収録
称徳天皇と弓削道鏡…。ちょっと歴史をかじった人なら、この単語だけで脳内ピンク化は避けられないだろう。「歴史をかじった人」は「そんなの嘘だい。史実じゃないやい」なんて言うかもしれないが、ま、そんなことはどうでもよい。 『彰往テレスコープmuseum vol.02 机上のユートピア』収録作の「称徳天皇と雑物」は、そんな称徳天皇×弓削道鏡の説話の成立から、江戸時代に至るまでの変形・バリエーションその他を丹念に追いかけた怪作だ。奇想天外、支離滅裂、そして何より奇技淫巧。パラレル奈良朝