読書メモ|イノベーション・スキルセット
note433にちめ。また夕方になってしまった。
「イノベーション・スキルセット 世界が求めるBTC型人材とその手引き」(田川欣哉)を読んだメモ。
概要
イノベーションのために求められるのはBusiness、Technology、Creativityのトライアングルを満たす人材。BTC人材が世界に求められる背景(経緯と現状)、BTC人材とはどのような人か。B、Tが得意の人がどのようにCを身につけBTC人材になるかを、B型T型からは掴みづらい“デザイン”を整理しながら説明されている。
(全体の感想)
越境人材。異なる領域を行き来する。とくにはBusiness、Technology、Creativity。ことばの分類、背景や意味の説明がわかりやすい。領域をひろげる、センスを鍛える、アイデア展開のモノサシ、行動にいかしたい。
○二足歩行の成長
得意/不得意のナレッジチェーンがおもしろい。仕事を割り振る側にとっては参考になる。割り振られる側はコントロールできないから、ひとつの組織でできないなら副業や就業外活動もあり。安心の場と緊張の場を自分で確保する。
○デザイン二種類、その他の説明
デザインのIとWe。Iはクラシカルデザイン、美を追求するもので、物質向き。Weはデザインエンジニアリングやビジネスデザイン、接する人とのインタラクション(使いやすさ、伝わりやすさ)を重視するもので、デジタル向き。たしかに“デザイン”はこの非なる二種類を含んでいる。この区別、解説にすつきり。人に話すとき、どちらを指して話しているか明確にすると伝えやすそう。意識してみたい。
「デザイン思考」の説明「デザイナーのように考える」、そう「デザイナーのよう」ではわからんのだよ、と頷き読んだ。“デザイン”から飛んだ発想や美の追及を連想するかたもおおい。一般のひとにそう説明するのは相手目線が抜けて非デザイン思考的とも。本書では一般にわかりやすく説明されている。
その他産業史も、プロトタイプも、説明がよいです。対象の特徴がはっきり書かれてわかりやすい。あと文献の紹介がおおいのもうれしい。
○知財屋、ビジネスパーソンとして
気にせざるを得ない「デザイン経営」、I/Weそれぞれのデザインはつくられ方も異なれば、機能・効果も異なる。適切な扱い、活用が求められる上に、保護のための権利取得も重要である。このへん意識して、事業を推進したい。
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