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知財業界での夢と希望|製造業を魅力的な業界に

弁理士/ネーミングアドバイザーのヤマダです。

日々の出来事やニュースの中から皆さんのビジネスに役立つネタ、知的財産に興味を持ってもらえそうなネタを紹介します。

今日のネタは「弁理士の日」です。

■ 7月1日は「弁理士の日」!

7月に入りました。

実は今日、7月1日は「弁理士の日」です!(知らんがなw)。

明治32(1899)年の7月1日に弁理士法の前身である「特許代理業者登録規則」が施行されたことを記念して制定されました。

弁理士の日について|日本弁理士会


■ 弁理士の日・恒例行事「弁理士の日記念ブログ企画」

そして、弁理士の日には恒例行事があるんです。

ドクガクさんこと、弁理士の内田先生が企画する「弁理士の日記念ブログ企画」です。知財系ブロガーが一同に会し、同じテーマでブログを書くという企画です。

今年のテーマは「知財業界での夢と希望」。

弁理士の日記念ブログ企画2021


■ 知財業界での夢と希望

夢と希望…。

コロナ禍に収束の目処が立たず、夢も希望も見出し難い昨今。また、僕のようなおっさんからすると、最近、使う機会がめっきり減ってしまったこのキラキラワード。なかなか難しいテーマですが、考えていきましょう。

僕にとっての「知財業界での夢と希望」は何か?

色々と考えてみたんですが、「製造業を魅力的な業界に」ということなのかなと。

僕が大学の化学科を卒業したのは1989年(平成元年​)。僕は製造業の研究開発職にしか興味がありませんでした。新しい製品を、新しい技術をこの世に生み出す。そのことに魅力を感じていたから。そして実際に、先輩のつてで化学メーカーの研究開発職に就職することができました。

でも、同期はその殆どがメーカーではなく、教員やSEに…。

不思議に思って、「何で?」と聞くと、「製造業はきつい割に給料が安いから」。彼らにとって製造業は魅力的な業界ではなかった、夢や希望を見いだせる業界ではなかったということなんでしょう。

実際、研究開発職の仕事はさほど楽なものではありませんでした。毎年、優秀な新卒が配属されてきて尻を突き上げられる。輝かしい研究実績をあげられなければ居心地も悪くなってくる。結局、僕はあれほど熱望した研究開発職の仕事を6年余りで辞することになりました。

そして、何も知らないまま飛び込んだのが知財業界でした。知財という業界を選んだのは、新しい技術を権利化する「特許」の世界に魅力を感じたからです。

特許なら自分の研究開発職としての経験を活かせるのではないか?
企業の特許取得に関わることで、製造業に貢献することができるのではないか?

そんな思いがあったんですよね。

特許事務所勤務を経て独立開業した今。僕のお客様は中小企業、もっと言えば小規模企業が殆どです。

この人達が日々思考を重ねて生み出した新しい製品。これを特許製品という形にして世に送り出す。自ら宣伝部長となってその製品をアピールする。そんな形でお客様のために貢献できたらいいですよね。

製造業を魅力的な業界に

製造業を魅力的な業界にすることで優秀な若者たちが製造業に入ってくる。その若者たちが独創的な製品・斬新な技術を生み出し、価値を創造し、製造業を更に魅力的な業界に押し上げる。そんな良い循環が生まれてくれたら嬉しいです。

■ おわりに

何故、自分がこれほど製造業に思い入れがあるのか?

それはおそらく父の仕事が関係しています。

父は金属加工の職人、旋盤工でした。金属部品をチャックで挟み、高速で回転させ、そこに刃物を当てて金属部品を削っていく。コンピュータ制御のNC旋盤などない時代に指先の感覚だけを頼りに何ミクロンという精度で金属部品を削る加工を施す。

間違いなく素晴らしい職人でした。

でも、生涯、父にスポットがあたることはありませんでした。大した給料ももらってはいなかった。世の中からその熟達した技術に見合う十分な評価を受けていたとは思えないんですよ。

素晴らしい技術は素晴らしいものとして真っ当に評価されて欲しい。それが父を横目に見てきた僕の願いです。

僕はお客様の技術を特許にすることのお手伝いしかできません。それでも、お客様が特許を持つことで、世間から注目され、あるいは評価され、経済的にも精神的にも豊かになってもらえたらこの上ない幸せです。


では今日はこの辺で。


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