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【読書感想文】年末年始読んだ本。
こんにちは~ちいさなちいさな雑貨屋さんsweetmarronです。
お弁当作りがある春夏冬休みの日は、息子を送り出した後、なんだか一仕事終えたような気持ちに。
年末年始は家族そろって9連休。
図書館通いを始めてから、返却期限が絶対あるので、本をよく読むように(絶対読みたい本は買ってしまうので、何となく読みたい本を借りているけれど、産後、かつてないペースで読書が進んでいる気がする)。
そんな年末年始に読んだ本何冊か。
①原田マハ「風神雷神(上下)」。
俵屋宗達が描いたものを後の琳派が模写したものも多いこの作品。
sweetmarronではこの作品をモチーフにしたアイテムを入荷すると必ず売り切れるので、図書館で偶然見つけてすぐに手に取った。
原田マハさんは「本日は、お日柄も良く」を読んだ後に、「楽園のカンヴァス」や「暗幕のゲルニカ」を読んだ記憶がある。
ピカソの絵がなぜか好きな私には面白かったのだけど、若干話は忘れている…。
この方の芸術に関する小説は、その当時の画家や周囲を取り巻く人たちの台詞一つ一つがまるで見てきたことのように書かれていて、その時代に突然タイムスリップしているような気持で読めるところが好きだ。
日本だけにとどまらず海外でも人気の「風神雷神」。
この素晴らしい作品の成り立ちを、すっかり知れた気になっている。
なぜ、肌の色が当時の日本人と異なる色なのかなど、読まなければ気づかなかった視点を教えてもらった。
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②原田ひ香「三千円の使いかた」。
「人は三千円の使いかたで人生が決まるのよ」という、非常に興味深い語りから始まる連作短編集。
お金の使いかたや、それぞれの登場人物それぞれの人生、しあわせとはというようなことが「お金」を軸に書かれている。
まだ20代の独身次女、20代だけど結婚して子育て中の専業主婦の長女、そのおばあちゃん(父方)やお母さん、おばあちゃんの友達の40歳くらいの安生がそれぞれに登場する短編集。
「自分にとってのしあわせは誰が決めるものでもなく、やっぱり自分が決めるんだな」と思わせてくれるような、自分の周りにいる人たちの温かさにもホッコリ。身近な話がテーマだし、身近にいそうな人たちの日常が綴られている(自分にも当てはまることが沢山あるし)。なので、そんな感じで終わるのかと思うのだけど、最後はぽろっと涙が滲む作品。
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③加藤実秋「メゾン・ド・ポリス」1・2
数年前に確かドラマ化されて、この手のおじさまたちが活躍する話が好きなワタクシは最初から最後までしっかり観た。
で、近藤正臣や角野卓三、主演の高畑充希ちゃんや竜星涼は覚えているのに、アイロン好きないけおじ元刑事役の西島秀俊のことはすっかり消え去っていた。どれだけおじいちゃん好きなんだろう…。
で、そのドラマと全く同じような設定で小説も話が進む。
登場人物がドラマの当て書きのように進む。
だけど、私はなぜか小説にはハマれなかった…。
ドラマだと主人公のひよりちゃんがとても好印象なんだけど、小説になると中途半端にぶりっ子を感じて全然愛着がわかなかったのだ…。
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④原田ひ香「彼女たちが眠る家」
原田ひ香さんの長編小説。
本の裏のあらすじを読むと「感動長編」と書いている。
超身近なテーマであれだけ涙ポロリな作品を書く作家さんなので、長編だとどんなもんなのかと思って読み始めたら、読み終わるまで寝れなかった。
(と言っても割とサクサク進むのであっという間に読み終わる)。
肝心のあらすじは、なんとなく角田光代さんの「八日目の蝉」とか湊かなえさんの作風に似たような感じのストーリー展開と文体。
(解説も湊かなえさんだった)。
ちょっと最後に面白い感じで種明かしがあるのだけど、感動長編とまではいかなかったかなあ。
これって、色々なテーマを軸に複数の話が同時で書かれているような感じで進むのだけど、メインは何がテーマかと言うと「親子の負の連鎖」なんだろうなと思う。
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9連休は韓流ドラマも観たり、家のことをしたり、家族の時間があったりしながらの時間の隙間だったけれど、夫と息子が出かけている間、珈琲を飲みながらゆっくり家で読書ができたのは良かった。
これらの本を返して次は何を読もうかな。
買っている本も沢山あるので忙しい(自分に確定申告を進めなさいと言いたい…)。
おまけ 相変わらずの怪談レストラン。
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なんだかんだで毎回2回以上はそれぞれ読んでいる。
どういう時間の使いかたしてるのか謎な息子…。
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