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冬のアイスは命がけ?
その日、ウサギはいつもより着込んで渋谷駅に現れた。すっぽり頭を包むニット帽に、手袋はまさかの二重装備。ふわふわの上着にくるまれて、まるで歩くぬいぐるみだった。
「ど、どうしたのその格好…まさか…南極大陸にでも行くつもり?」カメは思わず一歩引いて、声を潜めて尋ねた。
「ちがうわよ!これからアイスを食べに行くんだから、防寒対策は必須なの。そんなの当然でしょ! さあ、出発〜♪」
ウサギはもこもこの手を「はいっ」とカメに差し出した。
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冬なのに「ご当地アイスまつり」
「すごっ、その量…!」
ウサギがアイスをこれでもかと山盛りにして運んでくると、カメは思わず目を丸くした。
「これが第一陣!もちろん第二陣もあるわよ♪」ウサギはアイスの塔がぐらつかないように、そーっとテーブルに置いた。
「これはね、日本で最初にクッキーを売ったお店のものなの。クッキーがアイスとぴったり寄り添って、しっとりなめらかだわ♪」
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「コクのあるヨーグルトのまろやかさが、マンゴーピューレと相性バッチリ!みかんのぷるっとした食感も最高ね♪」
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「マンゴーヨーグルト」
「カステラにぎゅっと包まれた苺が、ふんわり甘くて、ほどよい酸味なの♪ もうね、幸せに包まれてとろけちゃいそう…」
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「長崎カステラアイス ストロベリー」
「どれもこれも美味しすぎる♪ まだまだ食べられる…はずだったのに…」ウサギは言葉を止め、なんだか微妙な表情を浮かべた。
カメが首をかしげると、ウサギは両手にアイスを持ったまま呟いた。
「口の中が、思っていたよりもずっと早く、甘さで埋め尽くされちゃった…」
「こうなったら、もう決まりね。よーし、決まり!次は激辛タイムよ♪」
ウサギはキラキラした目で、ぱっと椅子から飛び上がった。
「ちょっと待って! まだアイス、こんなに残ってるんだけど…」
「こんなに食べたのに、あなたはまだ甘さが足りないの?」
「いや、冷たすぎて、なかなか減らないんだ。実は…まだ一つ目なんだ…」カメは震えながら、涙目でウサギを見上げた。
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