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素晴らしいお芋に祝福を

「こっちよ、もう少し!」
ウサギはカメに手を振った。少し遅れ気味だったカメがようやく追いつくと、目の前に秋の日差しに照らされたふたつの大きなさつまいもが並んでいるのが見えた。

超芋まつり

「イモプロジェクトって、なんだか素敵な名前ね」ウサギは白いテントへ飛び込んだ。そこには東大の学生たちが手がけた展示が広がっていて、彼女は一つ一つをじっくりと見つめていった。

I 「いもを」 M 「もっと」O「多くの人に」

「さつまいもに興味があるんですか?」
学生がウサギに声をかけてきた。
「僕、お芋が大好きなんです。いつか研究者になって、情熱のすべてをお芋に捧げたいと思っています」彼の静かな瞳の奥には、揺るぎない熱意が輝いていた。

「もっと美味しくなる研究もするのかしら?」ウサギはやさしく微笑みながら彼にエールを送った。「応援してるからね」

「それにしてもお芋って、輪切りにするとこんなにも色が違うのね」

「輪切りに興味があるなら、こちらの『おいもトランプ』がおすすめですよ。全部で26種類の輪切りが楽しめるんです」学生はそう言って、オリジナルの商品を見せてくれた。

「さてと、授業の次は給食の時間ね」
ウサギはトランプを手にして、「超芋まつり」のブースに駆け寄った。

「まずはこのお店ね」とウサギは長い列に目を向けた。「うーん…『芋ぺちーの』と迷うけど、ここは『芋のほね』にするわ」

「中身がカリカリして、ほんと骨みたい」
ウサギは微笑みながら、ひとつ摘んだお芋をカメの口元にそっと差し出した。「あーん」カメは頬を赤らめつつ、ぱくりとそのお芋を口にした。

「次はここね。目の前でモンブランを作ってくれるなんて」ウサギは、黄色と赤のコントラストが美しく描かれていくのを見つめながら、そっとつぶやいた。

「お芋の甘さがふんわりと広がって、口の中でとろけるのがたまらないわ。黄色はシルクスイート、赤は紅芋だったかしら…」

「さっき覚えたばかりの知識が、早速役に立ったわ」ウサギはそう言って、得意げにカメに向かって胸を張ってみせた。

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