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コンビニ店員の悲痛な叫びを聞いてほしい
この前、バイトから厳重注意を受けた。
と言っても、決して僕が非合法的な取引をお客様と行ったとか、バイトテロという訳の分からぬ暴走をしたとかそういうことではない。
言うなれば、僕だけではない、全コンビニバイトへの注意喚起である。
・・・
コンビニではたばこや酒類などが販売されている。
これらを購入するとき、確定演出で出現してくるものが『年齢確認ボタン』なるものだ。例え見た目がどんなにオジサンオバサンだったとしても、明らかに未成年な訳がないサラリーマンの方にも、平等に出てくるボタンである。
稀に『そんなの見て分かるだろ!』と不貞腐れる気の短いお年寄り方がいらっしゃるが、そんなの誰だって分かるわい。自分が大人だと思うなら、大人の対応を見せていただきたいものだ。
話があらぬ方向へと逸れてしまった。どうも僕は脱線する癖がついているらしい。
そんな【あらゆる人は皆平等】という聖なる教えを見事に体現する『年齢確認ボタン』であるが、これを押す権利もないのにポチっとなする輩がいる。
そう、未成年の方々である。
彼らは何故、その禁断のボタンを一足早く押してしまうのだろう?タバコを吸ったりお酒を飲んだりすれば大人になれるとでも思っているのだろうか?少なくとも、そういう方たちは大人でもなければ真っ当な人間でも無いのが残念な結果である。
本題に入ろう。
こうやって未成年が喫煙・飲酒することは法律で固く禁じられている。軽犯罪ではあるから、罰金で済むだろう。勿論、前科がついてその後の人生が生きづらくなることは間違いない。
ここで問題なのは、
たばこや酒類を未成年に販売した人も罰せられるということだ。
当たり前と言う人もいるだろう。そう、当たり前で至極真っ当な法律である。商品を販売するということは責任を負うということ。それは店側は勿論のこと雇用されるバイト店員もまた然りである。
だが、未成年の方でも大人びている人はかなりいる。そもそも未成年でタバコなどを購入する人はかなり大人びた風貌をした人が多いだろう。そういう人と大人との区別はかなり困難である。そんな人が嘘をついているとして、果たして全部が全部見抜けるだろうか?とてもそうは思えないのである。
※これはたぶんほとんどの方に納得頂けると思う。「そんなの簡単に見抜けるわ、ほざくな」と言ってくる人物は、かなりの世間知らずか読心術の持ち主であろう。因みに僕が読心術の持ち主でないことは、一応追記しておく。
そんな場合って、本当に販売した店員が悪いのだろうか?こっちとしては完全に善意無過失でやっているのだから、刑事的責任は追求されないと思う。が、コンビニ店長は「実際に、販売した人が罰せられたケースも過去何度かあった」と言うのだから分からない。そんなこと無いはずだが、社会をまだ深く知らない僕が偉そうに言える立場でない。
コンビニ店員は自分を守らなければならない。それがどんなに相手が悪くても、一度「悪意」若しくは「過失があった」と判断されれば一瞬で奪われるのだ。
だから、コンビニ店員はある奥の手を持つ。
その名も、
秘術「年齢を証明できるものを出しやがれ」の段
である。
※「ネーミングセンス無いね」というコメントは受け付けませんので悪しからず。
車の免許証とか学生証とか諸々を見せてもらえば、偽装が無い限り、未成年か否かが一発で分かる。ほとんどの未成年は出すことを渋るだろうから、販売すべき相手かどうかすぐに分かるのだ。
だが、
この秘術は危険度が高い。僕自身幾度か年齢の証明を請求したことがあるが、大抵の人は良い気分にならないだろう。怒鳴られたことはまだ無いものの、露骨に不機嫌になる人が本当に大勢いる。それを見ると少し萎縮してしまう。
だから僕は、この記事をここまで読んでくださっている優しい方々に幾つかお願いがしたい。
①未成年者にタバコや酒の味を教えないで
②未成年者との乾杯はもう少し待って
③年齢の証明の提示をお願いされたら、
大らかな気持ちで対応してあげて
一人のコンビニ店員として、未成年の一人として、そしてそれ以前に一人の人間として僕は言いたい。