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コーヒーのサードウェーブとは何だったのか?

こんにちは、Thingoです、Coffee Advent Calendar 2018 22日目の記事を担当します!

今日はサードウェーブという言葉と歴史について書きたいなと思います。
本当はスペシャルティコーヒーとの歴史の絡みも話したいのですが。


提唱者

サードウェーブという言葉はトリシュ・ロスギブ (Trish Rothgeb)によって生み出されました2002年だそうです。
セカンドウェーブ代表のスターバックス(大規模チェーン化成功後の)のマニュアル・画一化されたコーヒー屋に対して、北欧の職人的なバリスタ※をさしてそう名付けました。

※個人的にはドイツのマイスターっていう響に近い感じがするのかなと思ったり思わなかったり。


あれサードウェーブってアメリカの話しじゃなかったっけ?

トリシュは北欧のバリスタのことを差していたので、アメリカの特定のコーヒー屋のことを差していませんでした。
それではなぜアメリカのコーヒー屋がサードウェーブと呼ばれるようになったのでしょうか?

マイケルワイスマン ( Michaele Weissman ) と言う女性ジャーナリストが「GOD IN A CUP」の中でサードウェーブという言葉を持ち出します。
短くするためいろいろショートカットで言うと生産農園との「ダイレクトトレード」を売りとする一派(高品質・差別化)が台頭したのですが、その彼らを本著でサードウェーブとして代入しました。トリシュのサードウェーブ上書きされちゃったんですね。

それでアメリカのコーヒー屋さんの中で際立った3店がサードウェーブ御三家と呼ばれるようになりました。
・スタンプタウンコーヒーロースターズ
・カウンターカルチャーコーヒー
・インテリジェンシアコーヒー

https://counterculturecoffee.com/


あれ?ブルーボトルコーヒー入ってない?

そう、実はブルーボトルコーヒーはこのアメリカのサードウェーブでは後発組になります。先の御三家台頭の後、リチュアルコーヒー、サイトグラス、フォーバレルとともにサンフランシスコのベイエリアでアメリカのサードウェーブコーヒー屋として注目されるようになりました。


メディアに塗り替えられた?サードウェーブ

日本では「コーヒー界のApple」「サードウェーブ上陸」などとキャッチーな言葉でバズワード的に「サードウェーブ」をメディアが使用しました。

そして日本では「なんとなく揶揄したい」気持ちからこのワードを揶揄として使う流れまで行きました。日本のコーヒー屋さんもサードウェーブと呼ばれる事に抵抗を示すようになります。(これについては日本のコーヒーの歴史スペシャルティコーヒーを説明しなければなりませんが)サードウェーブとはなんとなく悪いもの・揶揄すべき対象みたいな雰囲気も一部で出てしまったのはとても残念に思いました。

トリシュの定義した変数「$サードウェーブ」はアメリカでワイスマンに代入されたのち、日本上陸時メディアでさらに再代入されちゃったっんですね。

web業界でいうと消費者おいてけぼりの「Web2.0」という言葉のバズらせ方に近いのかなーと思います。


じゃあなんでブルーボトルだったのか?

これについては、ビジネスの話が絡みます。「スターバックス」の座を塗り替えたい->そのための投資先にBBCが選ばれました。

Wiredのこの記事を読むに

「元音楽家でちょっと知的ないけてるコーヒー屋」がシリコンバレーにあったっていう地理的条件(あと少しクリーンなイメージ?)が多分に影響してるんじゃないかなぁと憶測してみたりしました。
投資を推し進めた人:ホールフーズにオーガニック事業をうっぱらったブライアン・ミーハンの好みが少し違ってたら、また違った未来だったのかもしれません。
記事から察するに流通をおさえマウントレーニア並みにコンビニやスーパーに陳列されるものと思ってましたがなかなかそうなってないですね。


コーヒーの歴史を知りたくなったら

急ぎ足でサードウェーブとはなんだったのかをまとめましたが、きちんとした歴史を知りたくなったら 医学博士でおられながら、コーヒーの成分分析、史実を紐解く第一人者の旦部先生の著書や監修本を読まれることをお勧めします。歴史なので冗長かと思いきやめちゃ面白いです。


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