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フォトグラファーもろんのんさんの過去・現在・未来から読み取る彼女にとっての写真とは

こんにちは、フォトグラファーの三浦えりです。

SWAYのキービジュアルの撮影を担当したもろんのんさんへのインタビュー後編。前編ではもろんのんさんとSWAYの関わり、撮影の裏側や空間撮影のポイントなどをお聞きしました。今回は「もろんのんさんにとって写真とは」をテーマにお話をお伺いします。

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もろんのん / フォトグラファー
人物、トラベル、企業の広告撮影などを撮影。雑誌Hanakoでトラベルと、ラグジュアリーホテルの連載をもつ。写真の楽しさや撮影講座などを、全国のセミナーや自身のYouTubeを介して伝える。Instagramで10万超えフォロワー。YouTubeで7万チャンネル登録者数を突破。
Instagram:https://www.instagram.com/moron_non/
Twitter:https://twitter.com/moron_non
YouTube:もろんのんTV
三浦えり / フォトグラファー
雑誌、Webメディアを中心にフォトグラファーとして活動中。旅や地域を中心に執筆&撮影もしています。また、個人の活動として社会課題へ写真で向き合うことに挑戦しています。2020年には表参道ヒルズROCKETにて写真展を開催。将棋とアートが好き。
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もろんのんさんと写真との出会い、そして今のはなし

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– 後編では「もろんのんさんにとって写真とは」というところを掘り下げたくて。そもそもカメラを持ったきっかけはいつだったんですか。

もろんのん:学生のときにInstagramを始めたのがきっかけです。当時、Instagramって今みたいに利用者が多くなくて、電車とかでやってる人を見かけたら思わず声をかけたくなっちゃうくらい、本当にニッチなコミュニティだったんですよね。

そのニッチなネットサークルみたいなところで、日々写真を見ているなかで、「これはどうやって撮っているんだろう?」みたいな写真が流れてきて、「自分でも撮ってみたい」と思ってカメラを買ったのが始まりです。

– きっかけはInstagramだったんですね。一番最初はどんな写真を撮っていたんですか。

もろんのん:埼玉県の川越出身なんですけど、川越は観光地で蔵造りの町並みとかあるので、そういうところをカメラぶらさげて、ぶらぶら1人で歩いてたりしてましたね。公園に咲いているコスモスの花とか。

– そこから人に見てもらうように意識するようになったのはいつ頃ですか?

もろんのん:趣味で撮った写真をInstagramにアップしていたら、共通の写真友達が増えていって、そこから意識するようになりましたね。

もう10年くらいInstagramを使っているんですけど、初期はハイキーな明るい写真が流行ったり、その時々でトレンドがあります。タイムラインに流れる写真を眺めながら、自分がいいなと思うスタイルを取り入れながら、いろいろな撮影方法に楽しみながら挑戦してきました。

– もろんのんさんはいろいろなジャンルの撮影をしている印象がありますが、軸として大切にしていることはありますか?

もろんのん:景色・商品・人物撮影などジャンルは様々ですが、共通しているのは「そのプロダクトや人を本当に心から応援したい」、「自分自身がいいものだと心から思える」かどうかだと思います。

かつ、自分の世界観がクリエイティブで発揮できるかマッチングしたら、ご一緒させていただくことが多いです。感性や自分が表現したい世界を撮影するのではなく、コンテンツそのものを応援したい、よりよく見せたいって気持ちが根本にあります。

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もろんのんさんと写真のこれからのはなし

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– すごく共感します。写真で表現することを突き詰めて、作品づくりを一生懸命やっている方もいますが、そこにピンときてない自分もいて。

どちらかと言うと、私は仕事として写真を撮るのが好きで、「写真を撮る」ということは“表現”というより、“コミュニケーション”なんです。もろんのんさんみたいに同じように考えている人もいるんだなって安心しちゃいました。

もろんのん:そうですね。他に最近の指標としては、自分の「Can:できる」と、相手の「Want:やってほしい」と、さらにもうひとつ自分の「Will:これからやりたいこと」という3つの円が重なっている仕事をするようにしています。

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– 「Will」も重要な要素ですね。

もろんのん:そうですね。今までは自然光で撮ることが多かったんですけど、ここ半年でストロボ撮影が増えてきました。経験値が浅い部分もありますが、今後もっとストロボを使った作品撮りや商用撮影をしてみたいという気持ちがあるので、積極的にチャレンジしていきたいですね。

他にも普及しているスマホ写真よりは、減少傾向にあるフィルム市場を活性化させたいです。

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0→1が得意なわけではなかったり、世の中に対して強い不満や憤りもないので、私は起業家タイプではないと思っています。でも、悩みを抱えてる人や物があれば、写真でお手伝いしたい。本当に自分がリスペクトするメンバーと良いものを作りたいです。

– もろんのんさんの写真には“らしさ”や“アイディア”が多分にあると思うのですが、どんなインプットをしているんですか?

もろんのん:InstagramやPinterestで気になるイメージをクリップして、「次はこんな風に撮ってみよう」とイメージを膨らませていますね。真似するというよりは、アングルやポージングを参考にしている感じですね。

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「Just shoot it!」もろんのんさんが写真を通して伝えたいメッセージ

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– 自分自身での撮影だけでなく、YouTubeでは写真の撮り方を教えられていますよね。「写真」で役に立ちたいという気持ちがあるのかなと感じたんですけど、それぞれどんな意味合いがあるんですか?

もろんのん:フォトグラファーが撮影するクライアントワークの写真と、誰しもが日常的に撮る思い出としての写真の2種類があると思っていて。

ひとつめのクライアントワークに関しては、お互いがハッピーになれるような作品づくりに一緒にコミットすることが役割だと思っています。

一方で日常の写真という意味では、「写真を難しく考えすぎずに、楽しんでやりましょう」というメッセージを発信して、写真を少しでも好きになってほしいという思いがあります。減少傾向にあるカメラ市場を盛り上げていきたい、写真を撮る人を増やしたいという個人的に思ってるミッションに繋がりますね。

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– 今後、もろんのんさんのやりたいことってありますか?

もろんのん:商品撮影やファッション撮影を増やしていきたいですね。自分ひとりで表現するよりは、自分が尊敬する人たちと一緒に何かを作る、チームで動くことにやりがいを感じています。

ファッション撮影や商品撮影は、プロップスタイリストさん、ファッションスタイリストさん、メイクさん、ディレクターさんなど、多くのチームメンバーが写真に対して明確でダイレクトに影響し合うので、みなさんと一緒に撮影をしているのが最近すごく楽しいです。

– 最後に、写真を趣味として楽しんでる方、写真を勉強中の方にメッセージをお願いします。

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もろんのん:「Just shoot it!」かな。最近、YouTubeでコラボした動画クリエイターの大川優介さんが対談の最後にお話されていた言葉です。考える前に撮ってみる。とにかくたくさん撮りましょう!

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もろんのんさんにとっての「写真を撮る」ことをお伺いして、すごく気持ちが外に向いている方なんだなぁと感じました。自分が撮るべき写真や、写真を通してやるべきことがきちんと明確にあるので、「もろんのんさんの写真」を通じて見ている人とコミュニケーションができているんだろうなと思いました。

また、もろんのんさんの「過去」「現在」「未来」についてもお話を聞くなかで、前向きにどんどんアップデートしていくもろんのんさんを感じることができました。「また会ってゆっくり話をしたいな」「次に会ったときはどんな写真を撮っているんだろう」と思わせてくれるところがもろんのんさんの人柄なんだろうなと感じました。

「SWAY」
“Sway between _____s.”
あいまいを味わえる場所

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