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杉の葉を拾ってお香を作ってみた。

北国の宿命。
長い冬をいかに愉しく乗り切るかは毎年の課題です。
そんなある一冬を、身近にあるものを使ってお金をかけずに楽しく乗り切ってみた1つのアイデアとレポートです。

お子様でもできるカンタンな手作りに挑戦してみたい方、ものづくりが好きな方、自然や植物が好きな方、できるだけお金を使わず生活を豊かに楽しみたい方、心を整えたい方にもおすすめです。

材料・道具
・杉の葉(枯れていないものを使いました)
・水
・すりこぎ、すり鉢、プロセッサーなど葉を粉砕する道具
・ボウル
・ビニール袋やポリ手袋
・乾燥させておく入れ物(空き箱などでも)

作り方は至ってシンプル!
「杉の乾いた葉を粉砕して水でこねて成形し、焚き付けやすいように数週間乾燥させる」だけです。


私はまだ試作段階です。詳しい作り方は、他のサイトでも紹介されていますので、そちらを参考にされるとよいかと思います。


杉の葉を枝から外す作業。毎晩やって、ほぼ一冬去ってゆきました 笑
好きな音楽やドラマやアニメを見ながら片手間でできる作業で、スッキリ葉がとれた枝を見るとやたらと達成感。
考え事に煮詰まった時も、杉に触れることで意識をうまく逸らしてひとりパニックになるのを防げることもありました。
植物を研究されているセラピスト曰く、植物に触れることはとても良いヒーリングになるとのこと。このアドバイスに、とても納得できたのはこの作業をした体験と体感があったからかもしれません。

夏になってこの記事を書きながら、調べたところ杉の香りの成分は心身をリラックスする作用に優れるとのこと。そういえば、杉の精油もあったな!と思い出すも、時すでに遅し?
精油に頼らずとも、家の周りは杉だらけです。

ちなみに、採取時期も大事らしい。たまたま拾った時期が晩秋で、杉の木自体が乾燥していたということが作りやすさの秘訣だったか?と思います。

そして、外した葉を粉砕する工程へ。
最初は、本で読んだ通りすりこぎで粉状にしようと頑張っていたのですが、3時間擦り続けてほんの少ししか粉状にできず、さすがに根負け。
エネルギーが入るように、右回しで…って、自分の体力では厳しかったです。
祖母に石臼はないか尋ねるも、無いとのこと、そもそも石臼挽ける体力なんてありません。
本当は、工業用の粉砕機があれば良いと思うのですが、そんな大掛かりなことになっても困ります。
仕方なく、文明の力・キッチンのフードプロセッサーで粉砕することにしました。

すりこぎの方がより細かく粉砕できていたようですが、すりこぎには戻れず。
まさかの杉の葉にフードプロセッサーも途中フリーズを繰り返し、回復するのを待ちながらの何気に半日作業。
普段何気なく使っているお線香やお香って有難いものなんだなぁと感じました。
ちなみに、ちゃんと乾燥してしていないと葉の水分と油分でまったく粉にはなってくれないので、ご注意を。
他の良い粉砕方法があったら、教えてください。


そして成形作業へ。
本では杉と水だけで作ると書いてありました。ネットで調べると香りも良く、形成の際つなぎになってくれるという「タブ粉」を使うやり方もあるとのこと。ちょっと迷いましたが、まずは杉そのままの香りを楽しみたいと思いシンプルに作ることにしました。

白玉団子を作る要領で、そのまま水を加減しながら注いで、扱いやすい固さにし、ビニール袋を用いて形成し作っています。
型を作ってみたこともありましたが、私には難しいと感じました。
もしかしたら、杉の油分を引き出した方が成形しやすいかもしれません。プロセッサーで粉砕する際、葉は熱を持った状態になるのでそのまま成形するとボロボロに崩れにくく感じます。
やったことはありませんが、水を温めて加えても良いかもしれません。

乾燥はお香の大きさや環境にもよりますが、私は住居の比較的つねに乾燥している場所で2週間以上乾燥させています。
何回か湿気が高まった時期、乾く前にカビてしまうことがありました。
乾燥後も、湿気やすいので乾燥剤を入れて密閉の袋で保存しています。

香りに直感的に懐かしさを感じたのは、幼少期薪ストーブのある家で育ったからかもしれませんが、神社とかそういう場所を連想しました。
フレグランス系のお香とはまた違った香りです。


結果が楽しめると頑張れるものなのか、根気仕事が続けられ気がついたら春になっていました。
知恵と工夫があれば、お金を使わなくてもゼロから一つのものが作り出せたという実感は、心の支えにもなりました。(細かく言えば、水道・電気代などはかかってますけどね。)

けむり加減のご参考に。見えにくいと思いますが、蚊取り線香の足元(右下)に杉のお香があります。杉のお香の煙は見た目、蚊取り線香の3倍はありそう。


「冬来たなば春遠からじ」
If winter comes ,spring will be far away.
シェリー

冬の楽しみができますように。
読んでいただきありがとうございました。

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