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【超超短編小説】花手水

 手水鉢に花を浮かべていると、鳥居の前で一礼をしてから入ってきた女が「こんにちは」と言ってこちらに顔をむけて微笑んだ。
 冷たい水の上でくるりと回る花の名前を思い出そうとしたが、それよりも先にやるべきことがある。それにどうせ花の名前は思い出せない。

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