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波打ち際ブンガク

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波打ち際ブンガク1年目が500円で読み放題! 360本くらいのオリジナル短編小説(1000字前後)がいっぱい。しかも読みきりばかり。 扉絵はAI出力!これはお得だ!
マガジン購読で去年の作品が読み放題! しかもオリジナル作品!二次創作無し! 読んで飛べる読むクスリ…
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2022年11月の記事一覧

【超短編小説】いっしょに

 濃いめの珈琲を淹れるつもりでお湯を沸かしたけれど、少しぬるかったのであまり美味しくない…

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にじむラ
2年前
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【短編小説】いい肉を食べに

 それは本当に良い肉だった。  滴る血を眺めながら心からそう思った。何故いままでこうしな…

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にじむラ
2年前
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【超短編小説】AGWP検定準2級

「次の方どうぞ」  ドアが開き、中から番号札を胸につけた女性が出ていく。顔は不安げだった…

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にじむラ
2年前
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【小説】嗤ってBABY黄色い煙草の鳩は飛ばず

 写真のデータを確認していると妙な事に気づいた。  一見すると何の変哲もない集合写真だが…

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にじむラ
2年前
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【超短編小説】募金ロマキャンダッシュ

 血塗れの拳をコートの裾で拭ってから財布から千円札を一枚抜いて箱に投げ入れた。大学生は虚…

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にじむラ
2年前
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【短編小説】虚無の祭壇

 机の上に並んだ虚無を見つめている。  金を払って虚無を買って金を払って虚無を食卓に並べ…

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にじむラ
2年前
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【短編小説】月の季節

 どこに行ける訳でもなかった。  自転車、車、オートバイ。どれに乗ったところで結局はどこにでも行ける訳では無かった。ぶら下げた首輪がそれを物語っている。  見えないリードが俺を引く。その範囲の中でしか動けない。遠く、遠くまで行っても帰って来られる保証の範囲内での話だ。

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【短編小説】嗤うヤマザキ(未来はお前の手の中)

「がんばれよヤマザキ、お前の未来は俺たちの手の中だぜ」  手を叩いて囃し立てると、ヤマザ…

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にじむラ
2年前

【短編小説】エリザベス女王杯のお前へ

 引き出物のカタログを眺めていると革の小銭入れに目が留まった。  共に生きるとか常に一緒…

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にじむラ
2年前
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【超短編小説】發 cry Hearts

 手の中にある浮き牌を掴んだまま数秒が過ぎた。  切り時を間違えたな、と思う。重ねれば早…

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にじむラ
2年前
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【超短編小説】キッスTHE缶狂う

「無理して飲まなくていいのに」  ビールの缶を置いてそういうが、その微笑みには下戸に対す…

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にじむラ
2年前
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【超短編小説】人生アンダーTHEリビドー

「どうした、仕事受けないのか」  野球帽の男が俺の手の中で震えるケータイを見ながら笑った…

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にじむラ
2年前
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【短編小説】少年ナイフ THE 九山八海

 水面は死んだように静まり返っていた。  凪と言うには甘く、それこそデッドカームと言う具…

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にじむラ
2年前
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【小説】三千世界レイヴン殺し残響ラヴァーズ朝寝

 彼女は死んだ。自殺だった。  父親と同じく飛び込み自殺であった。同じ駅で特急電車に飛び込んだところまで同じだった。だがその死が持つ意味は違った。  彼女の死は誇りの為であり、それ以外の選択肢がなかったからだった。  彼女が最後に何を着ていたのかまでは知らない。  レザーのボンテージと言う正装であったかも知れないし、普段着であったかも知れない。  計画した事なのか、突発的な事だったのかも分からない。だが彼女が誇りの為に死んだと言う事は確かだった。  彼女は飼い犬に手を噛ま

¥300