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予想してたより色々起きるんだけど、オチは「現状維持」?:読書録「きらきらひかる」
・きらきらひかる
著者:江國香織 ナレーター:小松未可子、豊永利行
出版:新潮文庫(audible版)
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江國さんの作品はほとんど読んだことがなくて、なんとなく敬遠してきてたんですが、audibleで見つけて、一念発起wしてDL。
読書の幅を広げるのaudibleを利用する目的の一つですので。
アルコール依存症の気配があり、情緒不安定な笑子が、ゲイで年下の恋人がいる医者・睦月と偽装結婚し、睦月の恋人・紺や、それぞれの両親、笑子の親友、睦月の同僚カップル(こちらもゲイ)と色々あって…って話。
勝手な想像で、もっと「穏やかな毎日」みたいなものが丁寧に描かれてる作品かと思ってたんですが、想像以上に色々あって、ドンドン主人公たちが追い込まれていって…と、結構読んでて(聴いてて)しんどくなるんですが、ラストは、
「え?そこ?」
って着地点w。
作品としてはもうかなり知られてるので「ネタバレ」してもいいと思うんですが、ザクっとまとめると、
「双方の両親に嘘をついて、偽装結婚をより確かなものとしました」…みたいな。
主人公たちを追い込んでいくのは、「世間(両親)の常識や期待とのギャップ」なんですが、正直者の睦月がそれをイナせないのを、笑子と紺が騙くらかして、双方の両親を嘘で丸め込んでチャンチャン…。
違うか?
まあ、大体はそんな感じでしょうw。
でも笑子は睦月と出会う前からアルコール依存っぽくて情緒不安定だったんだから、果たしてこの<決着>で、追い込まれた彼女が救われたかどうかは「?」。
笑子・睦月・紺の願っていた穏やかな関係が続いていきます…みたいな話なんかね、これ。
なんか違うような気もするんですが。
(続編の短編があるようです。
文庫なんだけど、audibleにもkindleにもなってない。
文庫本を買ってまで読むかどうか…う〜ん)
しかしまあ、文章が上手いのは間違いなし。
audibleで聴くと、そこら辺は実感できますね。
この展開だとリアル本だと放り出してた可能性が7、8割ですがw、オーディオブックなんで最後までお付き合いできました。
聴き終えたら、「まあ、聴いて良かった」って気持ちにはなりました。
しかし他の作品に手を出すかどうかは…。
相性みたいなもんですかねぇ、ここら辺は。
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