見出し画像

映画のポスターがネタバレになってます:読書録「ロスト・ケア」

・ロスト・ケア
著者:葉真中顕 ナレーター:井上宝、志摩淳
出版:光文社文庫(audible版)


松山ケンイチ・長澤まさみ主演の映画「ロストケア」(「・」がない)の宣伝を見て、ちょっと気になってaudibleを検索したら原作がオーディオブックになっていたので、DL。
重い話ですが、一気に聴いてしまいました。
映画のポスターが「ネタバレ」になってますけどね〜。(今は文庫の表紙にもなっています)


原作はミステリー仕立てにもなってるんですが、ポスターにはバッチリ犯人(松山ケンイチ)がアップになってます。
どうも原作の終盤部分、「犯人が逮捕を前提としても目論んでいたこと」が映画の方ではメインになっているようですね。
(ちなみに原作では検事役も男性です)


本書の出版が「2013年2月」
作品で取り上げられる中越沖地震が「2007年7月」、東日本大震災が「2011年3月」。
本書を読むと連想せざるを得ない「津久井やまゆり園連続殺人」が「2016年」。
そして本書の映画公開が「2023年3月」。
原作のテーマは「介護現場の実態」もあるんですが、より本質的には「尊厳死」。
そこが「やまゆり園」の犯人とは違うのですが、映画での改変にはそこら辺も絡んでるんでしょうか。
観てないんで、なんとも言えないけど。


ミステリー仕立てが良くできているし、短い章で畳み掛ける展開は、この「重い」話を<読ませる>(聴かせる)後押しをしてくれます。
…でもまあ、audibleじゃなかったら、僕は序盤で脱落してたかも…。
なかなか向き合うのがしんどいテーマではあります。
(「だからこそ」なんだけど)


映画はどうしよ〜かな〜。
ちょっと映画館で見るのはキツそう。
配信で…できたら倍速…かしらん?


#読書感想文
#ロストケア
#葉真中顕
#audible

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集