「その後の有閑倶楽部」狙いで購入w:読書録「不倫、それは峠の茶屋に似ている」
・不倫、それは峠の茶屋に似ている たるんだ心に一喝!一条ゆかりの金言集
著者:一条ゆかり
出版:集英社
妻が一条ゆかりさんの「有閑倶楽部」の大ファンで、書き下ろしの「その後の〜」が読みたそうだったので、購入。
どっかのWebで連載されていた人生相談っぽいエッセイをまとめて、それに書き下ろしの「有閑倶楽部」をつけた作品です。
体調の問題もあって漫画家は引退された一条さん。
最初は「イラストくらいで…」のつもりだったようですが、興が乗って短編漫画を仕立ててしまっていますw。
この本、結構売れてるんじゃないですかね。
発売された当初、書店で見かけてパラパラ眺めたんですが、その後で妻に言われて買おうとしたら、Amazonも含めて欠品状態。
入手できたのは発売から2ヶ月後の「第4刷」です。
みんな、「有閑倶楽部」ファンなんだろ〜な〜w。
エッセイの方は、まあそんなに特筆すべきとこもないですから。
僕が読んだ「一条ゆかり」作品は、「砂の城」と「有閑倶楽部」くらいかな?もしかしたら「正しい恋愛のススメ」も読んだかも。
「砂の城」は妹が持ってた「りぼん」に連載されてて、子供心に(小6くらい?)、
「なんでこれは<りぼん>に連載されてんの?」
と思ったような記憶が…。
「有閑倶楽部」は気楽に楽しく読ませていただきました。
本書でもご本人がコメントされてますが、一条作品のポイントは「女性の自立」。
恋愛漫画であっても、その点はキャラクター設定としてコアなテーマとなっています。
一条さんご自身が苦労をされてきたというのもあって、本書の「一言」も結構キツめのものになってます。
なんたって
「たるんだ心に一喝!」
ですから。
でもまあ、そこに「昭和」の香りもなんとなく感じちゃうってのもあるんですけどね。
「男とは〜」「女とは〜」みたいなジェンダーの決めつけ論も。(それはそれで面白いんですが)
ジェーン・スーさんは一条さんのことが大好きで、尊敬されているようですが、スーさんのエッセイにはもう少しアップデートされた考えが反映しています。
「努力、根性、自立、自尊心!大事!…だけど…」
最近のスーさんの言説には「メリトクラシー」問題への視点も見え隠れしますし。
まあ、そこんとこ、「時代の差」なんでしょうね。
どっちが幸せとも言えないし、一条さんを非難するつもりもない。
一条さんの考えや言説は、ある意味、「時代を乗り切ってきた、<強くて自立した>女性」の考え方であり、そこに聴くべきもののあるのは確か。
でも、それが時代の変化を反映してるかどうかは、読む側も考えんと行かんやろね…ってとこでしょうか。
2、3作しか一条作品、読んでない僕が言うこっちゃないかもしれませんがw。
「有閑倶楽部」ファンなら一読しても良いかも。
「その後」って言っても、大したことがあるわけでもないけどw。
それ以外の一条ファンは、今まで発表されてきた作品を読み返す方がいいんじゃないでしょうか?
よう知らんけど。
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