見出し画像

テクノロジー「竹の力学分類法」





【竹の分類】


植物学での木と草の分類は
まだいまいち定まってなくて
大体成長すると太くなるのが木で
1年で枯れるのが草と言う感じです

しかし竹の分類が木なのか草なのか
明確な線引きが難しくて解らず
北海道大学工学大学院が竹の分類を
力学的な視点で区別しました。

構造学的に見ると草と木の区別は
年輪があるのが木で無いのが草と
分かれますが植物学的に分けると
木の桜と草の苺どちらもバラ科です

寿命で分類すると
草が花を咲かせると枯れ寿命が1年
木が花が咲かせても枯れず
寿命が数百年にもなります。

その他にも木が茶色で草が緑とか
背が高いのが木で低いのが草とか
太く硬いのが木で細くもろいのが草
等とも分ける事が出来ます。

でも竹がこの分類に当てはまらず
細くて硬くて年輪が無く色が緑で
長寿なのに毎年花を咲かせず
周りの竹と根が全部繋がってます

なので竹の分類を植物学的に見ず
全く新しい力学視点で見て分類し
竹が木なのか草なのかそれとも
宇宙人なのか決める事にしました


〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓




【水圧】


光合成で栄養を得る木は
他の植物より背を高くしないと
他の木の陰に入り生き抜くのが
不利になってしまいます。

でも高くなった分幹を太くして
固くしないと自重で倒れてしまい
他の木並に高く成長しないと
光合成が出来なくなってしまいます

しかし草だと根から栄養を吸収し
茎の中が空洞なので高く成長出来ず
背が低い状態でないと倒れてしまい
木みたいになる事がありません。

一方竹も茎の中が空洞なのに硬く
植物学的に分類できないから
竹を力学的に分類して
木か草か確かめようという事です

そこで目を付けたのが草が倒れた時
水分を与え少し待てば元に戻るから
茎の空洞部分に水が満たされると
水圧で茎が硬くなると推測しました

なので筒の中に水を入れた時
筒にどれほど水の圧力をかけると
筒が立ち上がるのか計算し
その実現可能な高さを調べました。

すると水を入れた筒は
筒の自重以上の水圧数値をかけると
筒が立ち上がり実際の植物の草も
水圧が自重を上回ると立ったのです


〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓




【竹の正体】


そして1度立ち上がれれば
水圧を半分まで落としても倒れず
水圧で実現可能な高さが水圧数値の
2倍という事が解かりました

実際の植物76種類を調べてみると
全部の植物が自重の2倍以上の
水圧が茎にかかってる事が解かり
草の倒れない訳が証明されました

木の場合自重が重すぎて水圧だと
立たせる事が出来きないから木は
自身の固有の硬さで体を支えてて
力学的に草と逆の方法で立ちます

この事から竹の中が空洞だけど
水圧で自身を支えてなくて
自身の固有の硬さで支えてるから
力学的に竹の分類が木になります

このように力学視点だと竹は
シンプルに木に分類されますが
植物学的に見たら色々複雑で
竹が宇宙人かもしれませんでした

元々人工物が対象力学ですが
他分野でも活用できる事が解かり
今回発表された力学の使い方は
とても評価されてます。

自然科学分野の中には
まだ解らない分類が多数あり
人工物を対象にした学問を使えば
分類できることが期待されてます


いいなと思ったら応援しよう!

ジョー「鏡面反射のデジタルアートブログ」(鈴木穣)
サポートしてくれたら 明日食べる もやしを買う事ができます((+_+)) よろしくお願いします( ゚Д゚)