目指すは、“がんばらないサステナブル。”メップルが国内33社目の「B Corp」取得企業になった理由
こんにちは、株式会社メップル代表の鈴木(ブル)です。
この度、メップルでは環境や社会に配慮した事業を行う企業に与えられる国際認証「B Corp」を取得しました。
実は、この認証を取得するには最短1年を要すると言われており、取得には大変なハードルがありました。
しかも、私たちはまだまだ立ち上がったばかりのスタートアップ。資金調達の傍らで認証取得のためにさまざまな資料を提出し、面談を重ねる日々は非常にハードなものでした。(もちろん、すべて英語でのやり取りです…!)
それでも、メップルが目指す「“がんばらないウェルネス” を、あたりまえにする。」というミッションを最短で実現するためには、このタイミングで取得するのがベストだと思いました。
今回は、そんな「B Corp」取得に至った裏側をお話しさせてください。
アメリカ発の国際認証「B Corp」とは
「B Corp(B Corporation)」とは、米国の非営利団体「B Lab」による国際認証制度です。厳格な評価のもと、環境や社会に配慮した公益性の高い企業に与えられます。
世界では約8,100社もの企業が認証されており、サステナブルな企業に与えられるグローバル認証となっています。
環境はもちろんのこと、クリーンな労働環境を提供できているか、社会のためになる活動が行われているかを厳格な基準のもとに審査します。
たとえば…
少ない環境負荷で製品が作れているか
自社の製品・サービスが環境に与えるものを理解し公にしているか
環境リテラシーの教育ができているか
地元の地域から原材料を調達している努力をしているか
性別や国籍関係なく公平に働ける職場になっているか
など、「ガバナンス」「従業員」「環境」「コミュニティ」「顧客」の5カテゴリ約200問のアセスメントに回答し、80点のボーダーラインを超えることが必要です。パタゴニアやダノン、Aesopなどの大手企業が取得していることでも有名な認証です。
そのなかでメップルは、日本国内33社目(2023年11月時点)として「B Corp」を取得しました。これは国内のウェルネス業界では初めてのことになります。
具体的には、プロテインそのものが100%プラントベースであることや、パッケージに環境配慮の素材を使用し、ポストイン可能なサイズにするなど、ゴミをできるだけ出さない取り組みを行っていたこと、そして、原材料調達から販売、破棄までの温室効果ガス排出量を測定し、環境負荷軽減に貢献している点などを高く評価していただき、認証取得に至りました。
なぜいま、認証取得に踏み切ったのか?
メップル / KOREDAKEを、持続可能な会社 / ブランドにするため。これに尽きます。
「“がんばらないウェルネス” を、あたりまえにする。」をミッションに掲げたメップルに関わるすべての人が、自然な形でアクションを起こせるきっかけを作りたい。
ステークホルダー全員に周知するという意味でも、未来の自分にプレッシャーをかけるという意味でも、「B Corp」の取得には大きな意味があると考えました。
認証取得段階でも、専門家を交えての勉強会を実施したり、自分たちが排出しているCO2 やエネルギーの排出量を調べたり、よりサステナブルに事業を続けていくにはどうすればいいのかを深く考えさせられたりと、すでに得られるものは多くあったと感じています。
また、「B Corp」は3年ごとに試験をパスしないと保持することができないものです。つまり、点ではなく線での活動が大切になってきます。
「環境にいい製品をつくりました」で終わるのではなく、それを持続的に提供しつづけることや、変化の激しい世の中に応じた活動をすること、そして本当に必要とされるものを作っていくこと。
早い段階で「B Corp」を取得することは、“がんばらないウェルネス。”に留まらず、“がんばらないサステナブル。”に向かう大きなきっかけになると考えたのです。
メップルが目指す、“がんばらないサステナブル。”
まず、前提としてサステナビリティを維持することと営利活動は相反しがちで、両立が難しいという現実があります。
実際にこれまで「B Corp」を習得した企業のなかには、サステナビリティを追及するあまり上場を廃止することになってしまったり、販売権を他社に譲渡したりと、ビジネスとしての形を保てなくなってしまった企業も数多く存在します。
社会のために貢献しようと頑張る企業ほど、経営が長続きせずに潰れてしまっていること。これはあまりにやるせないです。利益を度外視し、赤字でも自然環境を守ろうと奮闘することは、一時的な結果をもたらすかもしれませんが、長期的に見てサステナブルではありません。
私たちは、真のサステナブルとは、利益があってこそ実現できるものだと考えています。
まずは従業員の働きやすい環境を守り、良い商品を届け、しっかりと利益を出す。そんな“がんばらないサステナブル。”こそが、真のサステナブルのあるべき姿なのです。
実現したい未来に向けて
もちろん、そこに対しては批判もあるかもしれません。本来なら、認証取得後に真っ先に社会に対して良いアクションを起こそうとするはず。でも、先述のとおり、私たちは本質的な価値提供は利益を出すことで初めて行えると思っています。
今回、認証を取得したことで、会社の目指したい方向性がより明確になり、「こんな社会を実現したい」という想いが強くなりました。要するに、「早くそこに向かうために、早く利益を出さなきゃ!」という士気がメンバーのなかで高まっています。
実現したい未来に向けて、まずは目の前の人に本当にいいものを届ける。利益にしっかりとこだわる。それがメップルの“がんばらないサステナブル。”への第一歩です。
それから、少しだけ未来への展望も。
そもそもの事業自体が社会や環境に良いものであれば、自ずと営利に結びつきますが、実際にそういう企業は少ないです。
ウェルネス事業を営む僕らとしては、そんな企業に対してロールモデルとなって、“がんばらないサステナブル。”をすべてのスタンダードにしていく存在になりたいと考えています。
また、お客さまに対しても、「健康目的で買ったけど、実は環境にいいものなんだ!」と自然に意識的になれるような働きかけをしていきたい。これは、“がんばらないウェルネス。”を掲げるメップルだからこそ、できることだと信じています。
まだまだスタート地点に立ったばかりの私たちですが、私たちの想いに共感してくれる人と手を取り合いながら、無理なくがんばらない持続可能な世界に向けて進んでいきます。
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