「ソーシャルワークとはなにか?ソーシャルワーク専門職に求められる役割」社会福祉のレポート作成の参考にどうぞ。
現在、福祉分野にてソーシャルワークに携わり、社会福祉士、精神保健福祉士、公認心理師を取得した拙者が下記の参考文献をもとに「ソーシャルワークとはなにか?ソーシャルワーク専門職に求められる役割」について考察したレポートです。
ソーシャルワークの現状について整理し、地域共生社会に求められる専門職として重要な役割についてまとめました。広く発信したいと考え、noteに投稿します。後半部分は有料です。(本文2220字)
1.日本のソーシャルワークの現状
ソーシャルワークの現状について社会福祉学研究(2020年8月)では「日本のソーシャルワークは今」と題して特集を取り上げており、「『ソーシャルワーク』は、制度的位置付けについても、専門領域・職業としての確立においてもかなりあいまいなまま推移してきた」と指摘している。例えば、「『ソーシャルワーク』は『相談援助』と部分化して翻訳・使用されてきており、ソーシャルワーカーは『社会福祉士』『精神保健福祉士』という資格名に置き換えられていることで限定的なものになっている」としている。
前出の社会福祉学研究では、こうした現状の根底にはソーシャルワークがもつ基本的性質が影響していると考えられるとしている。すなわち、ソーシャルワークは人間の尊厳や社会的公正さを志向するゆえに、その意義を強調すると抽象度の高い価値論になるし、だからといって機能を強調すると、今度はその普遍性や守備範囲の広さゆえに、専門職としての固有性がぼやけてしまう。
ソーシャルワーカーとはだれなのか、その人達が担う業務の共通基盤とは何か、という古くて新しい議論が存在すると小山は指摘している。上記の現状を踏まえ、本レポートでは、ソーシャルワークとはなにか、ソーシャルワーカーの役割について考察していきたい。
2.ソーシャルワーク専門職に求められる役割
社会保障審議会福祉部会(2018年3月)の報告書「ソーシャルワーク専門職である社会福祉士に求められる役割等について」では、ソーシャルワークの専門職の役割を次のように述べている。「社会福祉士には、ソーシャルワークの専門職として、地域共生社会の実現に向け、多様化・複雑化する地域の課題に対応するため、他の専門職や地域住民との協働、福祉分野をはじめとする各施設・機関等との連携といった役割を担っていくことが期待されている」としている。
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