作業療法士が教習指導員として働き始めてみた!Part16:教習生と関わるときに重要だと考えること
こんにちは。
教習指導員の資格を取得した、作業療法士(OT)です。
教習指導員としてOTが自動車学校で働くのは日本初!!です。
前回から、自動車学校の「医療福祉連携」の現在地について書かせてもらっていました。
今回は、少し話題を変えて“教習生と関わること”について書いていきたいと思います。
~多様な時代~
医療機関に勤めていた私が、自動車学校に入社し約8カ月。
その中で、
教習生はもちろんですが教習指導員や検定員も多様であることを再認識してきました。
教習生の中には、新型コロナウイルスの影響で学校生活が大きく変容した時代の方が入校されてきています。
また、発達障がいやもともとの特性という側面からも多様な方がいることを肌で感じています。
一方、教習指導員や検定員も多様であることも認識する必要があると感じています。
「教育・指導」という概念が、時代とともに変化していることも影響していると感じています。
パーソナルな部分もあると思いますが、後天的な環境などが絡んでいると感じています。
~教習生と関わる難しさ~
あえて「教習生」と記載させていただきましたが、
これまで私は、リハビリを必要とする方との関りや、養成校で非常勤講師として学生と関わった経験があり、それらを含めて多様であると感じています。しかし、今回は教習生に絞り記載していきます。
教習生との関りの中で、
“技能教習”と“学科教習”の大きな柱が2つあります。
学科教習は、勤務する自動車学校ではオンラインで行われており、
私が自動車学校に通った頃とは大きな変化を認めています。
技能教習も学科教習も、それぞれ“学習”が必要になります。
学習のためのプロセスや方法は個人によって異なるため、個人での対応が必要になる場合があります。
理由として、
自動車運転免許を取得するまでの教育機関として、
どの教習生に対しても一定水準まで達することが求められるからです。
目標は、教習生の間で差異はありませんが
学習については個人差が生じる部分になります。
この点が、
教習生との関りの中で難しく感じる部分の一つであると考えています。
~ツールや資格が重要?~
では、“同じ目標に対する教習生の学習には個人差がある”ことに対して
ツールやコンテンツを整えることが良いか?資格を有することが良いか?
と問われると、あくまで個人の意見ですが…
「NO」
と言います。
では、何が重要か?
対象者個人への関りを行う事が重要であると考えています。
個人の能力や特性などを理解し、
それにあった関りを行う必要がある。
という事です。
障がいや特性についての知識がある
評価ツールを用いて評価を行う
など、知識やツールだけで解決は難しいと考えています。
“評価”を行い
“強みと苦手なところ”を理解し
“目標”を段階的に立て
“介入”を行った後に、“再評価”を行う
一連の流れを、対象者個人に関わるという中で
どのようなプロセスや考えで取り組むか?
の方が重要であると考えています。
資格やツールというのは
あくまでも手段であり、手段を用いる目的やポイントを明確にしておく必要があると考えています。
自動車学校職員となった今、
医療で行ってきた、人との関りや組織やチームとしてどのように関わるか
という点で、医療的なエッセンスが活きると感じています。
本日は、ここまでになります。
次回も、感じた事などを書いていきたいと思います。
また不定期になると思いますが…
時間があるときに、覗きに来てもらえると嬉しいです。
それでは、良い一日を。