横浜旅行記 |ニューグランドと横浜の復興に思いを馳せる
こないだ、金曜日にお休みをとり、
三連休にくっつけて四連休にして、
横浜と東京に遊びに行ってきました。
後輩と行ったのだけど
とにかく私のやりたい三昧にやらせてもらえて、
泊まってみたかったホテル、
行きたかったカフェや美術館、
古本市、サウナ、グルメなどなど、
関東で今やりたいことを
今回の旅でほぼ全てやってきました。笑
四日間あったので、
何日かに分けて記録していこうと思います!
まずは一日目。
この日は横浜を堪能した日でした。
・横浜三塔と港さんぽ
まず横浜に着いてすぐにホテルの近くをさんぽ。
平日だからか山下公園は空いていて、
海を眺めながらぼーっとする。
隣でおじさんがゆったりとギターを弾いていて、
とっても心地いい昼下がり。
ふらっと歩いているだけで
こんなにいい気分になれる山下公園は本当にすごい。
その後、歩いて見つけた洋食屋さんで
ハヤシライスを食べる。
やっぱり港町だから
ハヤシライスとかオムライスとか、
洋食を食べたくって。笑
横浜はいつ来ても本当に素敵な街だな。
街を抜けて海が見えた時の感動は
いつもものすごいものがある。
我が街も横浜と同じタイミングで開港したのに、
このお洒落さの違いは一体どこから来るのか?と
石畳を歩きながら考える。
やっぱり、当時の建物や文化を
価値あるものとしてそのまま「残そう」という
意思があるかどうかって、
すごく大切なことなんだと思う。
古くなったから壊そう、じゃなく、
当時の文化や歴史を大切に後世に残そう、
という気概みたいなものを、
横浜からはいつも感じる。
そのことをものすごく素敵だなと思う。
ハヤシライスを食べた後は、
横浜の歴史をもっともっと知りたくて
歩いて開港記念会館へ。
こちらは横浜三塔の一つである
大きな時計台が特徴的な建物。
そして、この建物を建てたのはあの辰野金吾。
東京駅と同じ設計者だ。
赤煉瓦に白い石材を配した華やかな色合いが
東京駅の色合いとそっくりで、
やっぱり建築にも色が出るなあ、と面白かった。
ちなみに横浜三塔とは
この開港記念会館と神奈川県庁本庁舎、
そして横浜税関の建物に付随する塔で、
それぞれキング・クイーン・ジャックと
呼ばれている。お洒落な呼び名。
かつては他に大きな建物もなく、
この三塔は低層建築の中でよく目立ち、
入港してくる船の目印にもなっていたそうだ。
この日のうちにその三塔ともを見ることができて、
私はとにかく大満足。
どの塔も立派で、堂々としていて、
本当にかっこいい。
この三塔を見れただけでも、
横浜に来た価値があるな、と私は思った。
その土地の文化や歴史を知ると、
旅は百倍くらい楽しくなりますよね。
・ホテルニューグランド
今回の旅の大きな目的のひとつ、
横浜のホテルニューグランド。
クラシックホテルの一つで、1927年創業。
関東大震災で壊滅的な被害を受けた横浜で
復興計画の一環として建設が進められたもので、
あのマッカーサーやチャップリン、
各国の皇族や王族なども宿泊したという
格式高いホテルである。
クラシックホテルに泊まってみたい、
という思いが私には昔からあって、
今回晴れてその念願叶っての
ニューグランドでのホテルステイだった。
本館と新館があるのだけれど、
歴史のある本館の方に泊まりたくて、
今回は本館のお部屋を予約。
おさんぽから帰ってきて、早速ホテル内を探検。
まず、入ってすぐにある
青い絨毯の敷かれた大階段に目を奪われる。
そこを登ると
絨毯敷きの素晴らしいロビーがあって、
横浜の海が見渡せる。
日本人らしい気品を感じられる天井の装飾や
調度品の数々は、うっとりするほど美しい。
歴史上の偉人たちも同じ場所で
この景色を眺めていたのかと思うと
なんだか不思議な気持ちになる。
かつてこの場所で、私と全く同じように
このホテルステイを楽しんだ人々がいたのだ。
マッカーサーはこのホテルを大層気に入っていて、
当時彼が宿泊していた315号室は
マッカーサーズスイートと言う名がついており、
現在も一般客が宿泊することができる。
今回宿泊したのは本館の3階のお部屋だったので、
私たちはマッカーサーとほぼ同じ景色を
眺めていたことになるわけだ。
う〜む、なんとも不思議で、贅沢な気分。
過去と同じ場所に滞在することができるというのは
昔の偉人達との僅かな接点ができたような気がして
なんだか嬉しいような誇らしいような、
そんな気持ちになる。
そして、
私は歴史の中の一部に過ぎないのだということを、
こういうとき何故だか嫌でも感じさせられる。
夜は、本館から中庭を望めるレストランで
ワインを飲んで乾杯。
中庭のイルミネーションがキラキラしていて
ホテルマンの皆さんも
みんなニコニコしていてお上品で優しくて、
とっても贅沢な夜だった。
後々エレベーターで、
このレストランでお世話になった
ホテルマンの方に出会したのだけど、
先ほどはお口に合いましたでしょうか、と
笑顔で話しかけてくださって、
私はそれがとても嬉しかった。
こういうふうに、
お互いにもうこれからの人生で
会わないだろうことが分かっている誰かと、
一瞬でも親切心を交わし合うことこそ、
人生で最も美しい瞬間だと私は思う。
その後、かの有名なシーガーディアンという
バーでカクテルを一杯頂く。
サザンの歌詞にも出てくるこのバーは
ニューグランド開業当時からある歴史的なバーだ。
当時横浜港に入港した客船の多くにはバーがあり、
シーガーディアンはこの客船のバーをモデルに
作られたものだそう。
船が揺れたときに掴めるようにと
ひじ掛け棒がカウンターの前に付いていたり、
船の揺れで飲み物がこぼれないように
カウンターの端に返しがついていたりと、
客船のバーを再現したことを窺える特徴が
至る所に散りばめられていて、
事前情報として得ていたそれらの特徴を
実際に発見するだけでとにかく楽しかった。
次の日の朝は、ノルマンディ号という
船になぞらえて作られたレストランで朝食を。
こちらは新館の方にあるレストランで、
本館とは異なり高さがあるので、
まるで本当に豪華客船に乗船しているよう。
朝の横浜の景色を一望できて、
こちらもとっても素敵でした。
ニューグランド名物だという
あまじょっぱいフレンチトーストを食べて、
優雅な朝。最高。
1923年の関東大震災で
壊滅的なダメージを受けた横浜。
人々が離れていく中、
再びこの地に観光客を迎え入れようと
復興のシンボルとして建てられたのが、
今回泊まらせていただいた
このホテルニューグランドだった。
再び横浜が活気づいたのも束の間、
今度は太平洋戦争が勃発し
戦後は一時GHQに接収されるなど、
ニューグランドは激動の歴史を歩む事となる。
そんな険しい道のりを経つつも、
ニューグランドは現在に至るまで
横浜のシンボルとして君臨し続けており、
横浜も日本の主要な観光地として
見事に復活を遂げている。
それはまさに、何度でも甦る不死鳥のよう。
今回の旅で、
横浜の歴史をずっと見続けてきたこのホテルで
この街の歴史や復興に
思いを馳せることができたこと、
素敵な建築と素敵なホテルマンの皆さんに
出会うことができたことを、
本当に、心からよかったなあ、と感じた。
そして、以前から知っていた横浜という街が
急に身近に感じられるようになって、
なんだか横浜が大好きになってしまった。
こういう旅の醍醐味は、
「その土地での新たな出会い」と
「自分が変化すること」
🟰「新しい自分に出会うこと」
だと私は思っている。
いつもと違う空気を吸い込み、
新しく誰かと出会うことで、
一瞬でもその誰かと心を通わせることができたり、
一気に新しく何かが見えてきたり、
そういうことがあるのが旅の醍醐味であり、
旅のいいところだと本当に思う。
今回の横浜でもたくさんの出会い
(人や建物、グルメやお酒などなど)があって、
自分のなかでの横浜のイメージが
かなり変わった旅だったなあ。
こうやって自分が「変わっていく」ということが
私は大好きで、こういうことがあるから
旅って辞められないなと思います。
二日目以降の日記はまた後々書くとして、
ひとまず横浜旅行記でした。
ほんっっとうにいい街だった、横浜!!!
ありがとう!!!
叶うことならいつか、
マッカーサーズスイートにも泊まってみたいな。
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