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中学受験 過去問解きはいつから始める。

初めに

 みなさん、こんにちは。
10月に入り、中学受験もいよいよカウントダウンが始まった生徒さんもいることでしょう。
 12月には、帰国子女枠入試が始まり、1月には千葉をはじめとして本格的な受験が始まります。
そう考えると、あと2か月の生徒さんもいれば、3か月の生徒さんもいますね。

 中学受験といえど、赤本ならぬ銀本と呼ばれている、厚さ5センチ強もある過去問を塾の先生に言われるままに購入したものの、そもそもそれほどの厚さの過去問に小学生が、「よし!やるぞ」となるのは想像しにくいものです。はじめは、その厚さに新鮮さを感じ、受験生を意識する生徒さんもいるかもしれませんが、実際に手に取ると重いですし、ちょっとうんざり感を覚えるのではないのでしょうか。

これ全部解くの?

 結局は、親御さんがコピーして、「これやって」というパターンなのでしょう。

過去問解きの前に

 さて、今日は過去問解きについて書いてみようと思います。
過去問解きはやらないよりはやった方が良いとは思います。
その大きな理由は、出題傾向をつかむことにあります。
 それぞれの学校毎に、必ず出題される単元があったり、歴史もこの時代は必ず、出題されるとか、国語も物語文一題だったり、論説説明文一題だったり、バランスよく物語文と論説説明文が出題されるなど傾向があります。
 その傾向をつかむということに多いな意味があると思っています。

 そして、その出題傾向と合わない学校を志望したとしても、中々点数に結びつかず、記念受験という結果もあるわけです。

 なぜ、その学校を志望したのかという部分も、子どものモチベーションとしては大切で、理由は何でもよい(好きな部活があるとか、雰囲気が良いとか制服がかわいいなど)ので、目指す学校への意欲を高めつつ、過去問解きに取り組むことが大切です。

 すでに、塾側は、記述が多い学校、選択肢が多い学校、記述と選択肢の割合が半々くらいの学校と3種類に分け、さらに、基本的な問題が多い学校、応用問題が多い学校、発展問題が多い学校と、それをさらに、男女別、共学別と9種類に分けて(マトリックスになっています)、志望校選びに活用しています。

マトリックス


 
 書店で最新の過去問の発売は、大抵は、夏休みが終わったあたりから発売されます。
 中には、夏休み前から過去問解きに取り組む、いわゆる先取りをする親御さんもいるようですが、大切なのは、そもそもお子様の学力がどの程度定着しているかにもよりますので、早くから取り組んでもさほど良い点数がとれるはずもなく、夏休みごろから心配性に見舞われる親御さんも多少はいるのは、毎年のことです。

 おそらく、大手塾では、小学6年生の夏休みごろまでかけて、中学受験の内容を学習するようなカリキュラムになっていると思います。
特に、社会などです。

 算数、理科に関しては、小学6年生になる前の春休み程度までは、一通り終わらせて、以降は、応用問題、発展問題の繰り返しになっていくと思います。

 では、国語は、どうかといえば、それまでの読書量による語彙量が明暗を分けるような気がしています。
 幼いころから本を読んでいたかどうかで、まず文章を読むスピードに差が出ます。
 また、文章を流し読みではなく、言葉の意味を覚えながら読んでいたかどうかでも差が出ます。
 国語に関して言えば、漢字の書き取り練習は、日々の学習として取り組むのは当たり前なのですが、それができていない生徒さんは、今からでも始めた方が、少しでも得点につながりますので、過去問解きとは別に練習が必要でしょう。

過去問解きはいつから始めるの。

 過去問解きはいつから始めるのがいいのでしょうか。
過去問時に関しては、塾の先生方の考えによるものや時代の流れによって考え方も変わってきているようなので、一概に言えません。
 例えば、過去10年間分を3回解き直すとか、過去5年間分を5回解き直すなど、色々あるようです。
 しかし、子どもは普段は学校、その後塾漬けで、じっくり過去問に取り組む時間はあるのでしょうか?
 4科目時間を計って解いたとしても、ざっくり半日はかかります。
一週間に一校分では、受験の2月1日までにあと何回? と焦りが出てきます。
 私が知っている割合小さな塾で、志望校の過去問を2冊購入させ、1冊は塾に置きっぱなしで、9月後半くらいからは、授業の時間を過去問解きに当てている塾もあるようです。
 そのような方法ですと、塾で過去問解きができ、さらに家で復習もできるので、大変効率がよいと思いました。

 大手塾では、土日に学校別特訓とはいえ、過去問そのものを解くわけではないので、やはり自宅で過去問解きに時間を作らなければなりません。

 どのような形で受験するのか、帰国子女枠で受験するのか、1月からお試しも含め始めるのか、各ご家庭様によって違いは出てくることでしょう。
 そう考えると、10月になりましたから、そろそろ志望校を3校程度絞って、取り組む時期に入ってきたと思います。

 過去問解きを一週間の中でいつ解くのか、科目ごとに時間を計って解くことは可能でしょう。
4科目一気に解く、半日かけて解くというのは、もう少し後でもよいかもしれません。

 さらに、実際に、志望校が揺れ動いている場合は、厚手の有名校問題などからいくつかチャレンジして、こどもとの相性のよさそうな学校を絞り込みつつ、塾の先生と相談するという方法もあります。

 また、まだまだ伸びしろがあって、志望校を上げていっても大丈夫という生徒様もいます。
その場合は、赤本追加購入にはなりますが、決して損ではないと思います。

 第一志望が変わる場合もありますが、みなさん平均すると3校程度は受験するようです。
もちろん、一回で終わる合格を勝ち取れればそれでよいのですが、2月1日の受験で、発表が2月3日という学校の場合、どうしても、2月1日の午後、2月2日の受験を検討しますね。
 万が一、全落ちしたとしても、2月7日ごろまではなんだかんだといって追加募集などもありますので、最後まで頑張るしかないのです。

最後までああきらめない!

まとめ

 というわけで、過去問解きは10月からそろそろ始めてもよい時期になってきていると思います。
 ただし、過去問解きが絶対ではありません。基本ができていない状態で、過去問に取り組んでもよい点数が取れるわけではありません。
 付け加えて言えば、今の時点で、合格者平均の点数を取れるなら、その上を目指せますし、合格者平均が取れたからと言って胡坐をかくようでは、当日まで間延びしてしまい、燃え尽きてしまうということもあります。

 ご家庭で、いかにモチベーションを維持しながら、過去問にいつ、どのように取り組んでいくかを計画立てる時期に来ているのは10月ですね。


 

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