アートな気分に浸れた旅
「女木島はアートがいっぱい見れておもしろいぞ。」
父が、ほころんだような顔で言った。
香川県の島々は、5年に一度「瀬戸内国際芸術祭」が開催されることもあって、あちらこちらにオブジェなどが常設されており、アート作品を堪能できる。
女木島もそんな島のひとつ。
聞いたからには行きたい。いや、行かねば!
ということで、車を走らせ向かった。
前乗り。
訪れたのは昨年のこと。暑い夏の日だった。
大阪から車を走らせ明石海峡大橋を通り抜ける。途中、淡路サービスエリアで休憩をはさみ、運転しつづけること約3時間。高松市内に到着。
今回は前乗りで、高松市内で1泊することにした。
私の父と母は、ともに香川出身だ。現在も高松市内に母方の祖母が住んでいる。
まだコロナの流行真っ最中だったため一応大事をとり、今回はホテルに泊まった。
ほとんど一睡もできない状態で夜が明け、ホテルを出発。ホテルから港までは徒歩で移動。
「ことでん」こと琴平電鉄。(まるで早口言葉。)
香川県民にとってなくてはならない生活の足。昔から地元の人たちに愛されてきた。
愛称は"チンチン電車"。(コンプライアンス的に大丈夫か?)
さらに進むと、JR高松駅が見えてくる。
さらに駅から西に進むと、女木島行きの船が停泊する高松港が。
2021年に導入されたばかりの、まだピッカピカの新入り"めおん号"で島に乗り込む。(ベテラン船の"めおん2号"は、予備船として現在も運行中)
いざ上陸。
いざ上陸してみると、港付近で早速アート作品が見られた。
たった数分歩いただけで、様々なアート作品を堪能できる。もうこの時点で、だいぶほっこりした気分になった。
しかし、先程から気になるのは、やたら鬼のオブジェが多いこと。
あまり予備知識を持たないまま入島したため、単にアートな島かと思っていたが、なにやら様子がおかしい・・・。
鬼がいた伝説。
実は女木島こそ、あの桃太郎が鬼退治をしたとされる島だったのだ。
島の別名「鬼ヶ島」。
島の山頂には、鬼が住んでいたとされている洞窟が現在も遺る。
まさか、そんな伝説のある島だとは。
芸術も異世界の雰囲気も一挙に楽しめるなんて、とっても魅力的な島じゃないか!
旅のまとめ
島には海水浴場もあり、高松市民に人気のスポットとなっている。
洞窟以外にも見どころがあるようだが、この後に父方のご先祖さまの墓参りを予定していたため、1時間ほどの滞在で切り上げた。
ということで、島一周するには全然時間が足りない!
今回探索できたのは、島の一部分だけだったけど、アートを通じて充分に非日常を味わえた。
次回はぜひ、洞窟も込みでたっぷり楽しみたいので、もう少しじっくりと時間に余裕を持って訪れた方がよさそうだ。