生きるために休もう

休む選択肢はない?

「は?次何するか決まってるん?」

「気持ちはわかるけど、それじゃ転職難しいかも…」

「今みんな転職してるしアリじゃない?」

私が今の仕事を辞めたいと言った時の周りの反応の一部だ。

それぞれの視点から意見をいただけるのはありがたかった。

けれどどの意見にも「次」や「転職」という言葉が必ずと言っていいほど入っていた。

何かが引っかかる。

どうして誰も「休む」という選択肢はないのだろうか。

どうして誰も「やりたいことを見つける期間をつくる」という選択肢はないのだろうか。

どうして誰も「またどこかに勤める」選択肢しかないのだろうか。


私は贅沢なのだろうか。

もちろん生きるためにはお金がかかる。

私も年齢的にはもう大人だ。自立する時だとも思う。

けれど次を見つける前にはこころを回復することからはじめるべきではないだろうか。

次を急いて結局転職に失敗する例も多く聞く。
やりたいことを見つける前に時間にもお金にも周りにも縛られ、”次”を焦ってしまったのだろう。

しかしそうなれば、つかれてしまった人はいつ休めるのだろうか。

心が迷子のまま、次々と逃げることのできない環境に追い詰められるしかないのだろうか。

現実に絶望しなければならないのだろうか。

それでもなんとか生きている

そんな中、1年間仕事をせずに過ごした人の話を聞くことができた。

とてもきれいなお姉さんだ。
いわゆるニート生活をしていたようには思えなかった。

彼女は以前の職場の人間関係に悩まされ、就職して2年ほどで仕事を辞めた。最初は1か月ほど休んで転職するつもりだったが、最終的には1年間、次の出発に向けての準備期間となったそうだ。

彼女は最終的に企業に転職する選択をした。

しかし、それまでの期間にずっと行きたかった旅行ややりたかったことを体験することで自分と向き合い、今後何を優先させていくのかが見えたという。

起業すること、学校に行くこと、留学すること…たくさんの可能性に自分で納得して選択をしたのだ。

「まあ仕事しないのは不安やったし、貯金はどんどん減っていくし、節約生活やったけど。それでもなんとか生きてこれたしな!今はこの期間あってよかったと思ってる!」

休む期間が1か月なのか、1年なのか、もっと必要になるのか…

それはわからないが、「休む」という選択肢が自分にも世間にももっと当たり前に受け入れられるようになればいいと思う。

生きるために休もう。




 


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