数学ミステリー『100のシングルに101人のお客』
「オーナー!予約ミスで100のシングルに101名のお客様が!」
「何!1室足りないだろ!」
ホテル前には101人の長蛇の列が…
「1人帰ってもらうしか…」
「いい方法があります」と少年の声。
「君は?」
「ガウスです」
「いい方法とは?」オーナーは少年に詰め寄る。
「まず1番目と101番目の2名のお客を1号室に入れます。そして3人目のお客を2号室に、4人目のお客を3号室に入れます。すると5人目は?」
「1つ少なく4号室に」
「6人目は?」
「1つ少なく5号室に」
「では100人目は?」
「1つ少なく99号室に…、そうか!それで空いた100号室に、1号室の101人目のお客様を入れればいいのか!」
「そうです」と言ってガウス少年は姿を消した。
「最初と最後の2名のお客様、まずは1号室にお入りください」
「なんで二人なんだ!」
「後ほど100号室にご案内いたします。では3人目の方は2号室に、4人目の方は3号室へと順次お入り下さーい」
(了)
あとがき
400字ショートショート投稿サイト『ショートショートガーデン』に投稿した作品ですが、時が経ちあまり読まれなくなったので心機一転、字数を増やしてこちらにも投稿してみました。こちらは400字以上、note用の新(ロング)バージョンとなります。
『ショートショートガーデン』はコチラ ⇩