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モヤモヤの先に出会った、養老孟司さんの言葉。
鏡の中の自分の顔を見てギョッとする。
なんだ、この目の下のクマは。
昨晩ベッドに入ったのは22時。家から車で5分の温泉に入った後だったから、足はポカポカ。すぐ夢の世界に入ったはずなのに、夢の内容が悪かったのか。
だとすれば
久しぶりに、声が震えてしまうほど、感情がたかぶってしまったせいだろうか。
昨日の夕方、学校からかかってきた電話の内容を、ずっとずっと頭の中で反芻している。
ああでもない、こうでもないと、感情と現実の折り合いの終着点を探しながら。
価値観も立ち位置も違うから、思うことも、出てくる感情も違う。
頭では理解できているし、冷静なときは、したり顔で相槌を打てるのだけど、いざ自分がその立場になると
やはり、というか
憤りや戸惑い、疑いなどのネガティブな気持ちでいっぱいになってしまった。
具体的なことはここには書かないけれど
学校での子ども同士の諍いは、基本的には子ども同士で話し合って終結させた方がいいと、私は思っている。
小学校4年生ともなれば、自分なりの考えや思いを持っているし、自分の気持ちを伝える練習の場にもなるからだ。
子どもだけで解決できたらベストなんだろうけど、内容によっては、その話し合いの場には、大人、学校の場合であれば先生の存在が必要だと思う。
言葉や押しの強い方が押し切ってしまわないように、それぞれの言い分を伝えあい、聞いてくれる人が必要だと思うからだ。
うちの息子は、言葉もダイレクトだし、力も強い。だから私は親として謝る立場になる方が多い。
明らかにこちらに非があるのであれば、もちろん謝罪すべきだし、それが事実であれば、こちらから謝罪に出向くという気持ちが自然に湧いてくる。
だけど双方の言い分が違うときは、その気持ちの置きどころが決まらず、モヤモヤとしてしまう。
そんなとき、私にできることはなんだろう。
私にできることは息子を信じること。
「何があっても味方だから、嘘はつかず、正直に言ってね」と伝えたら
「うん、嘘じゃない」と言ってくれた。
そんなとき、ちょうど読んでいた本の言葉が目に留まる。
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「何でも物事には裏と表があるから、丸々儲かるというのはないんですよ。その代わり、丸々損するということもない。子どもの頃の経験が損だったのか得だったのか、それはその後の生き方次第で決まるでしょう。だから、今回のコロナのようなマイナスの出来事もプラスに変えることはできるはずです。人生も同じことです。」
著 内田也哉子 p93
この本は、樹木希林さんと内田裕也さんのひとり娘、内田也哉子さんと親交のある方々との対談集だ。
まだ読んでいる途中なのだけど、その対談相手というのがそうそうたる面々で
谷川俊太郎さんから始まり、小泉今日子さん、中野信子さん、養老孟司さんと続く。
抜き出した言葉は、養老孟司さんの言葉だ。
重みがあるのに優しくて、目の前のことにいっぱいいっぱいで視野が狭くなっている私に、視点の置きどころを変えてみたらと、教えてくれた。
顔を洗い、5分で終わる化粧を終えたら、目の下のクマは目立たなくなった。
先生にはもう一度、話し合いをしてもらうようお願いをした。
早く結論を出したいせっかちな私は、学校が早く始まらないかと、長期休みの終わりを切望する母に戻っている。
そんな揺れ動く気持ちを抱えながら過ごす日々も、振り返れば、懐かしい思い出となるのだろうか。
「何でも物事には裏と表がある」という、養老孟司さんの言葉を信じて、この休みを過ごしてみようと思っている。
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