
27歳のウィッシュリスト
長い長い前置き
新卒一年目のときに欲しいものを書き連ねたメモが出てきた。小物やコスメ、日用品、家具…欲望のままに書き足し、手に入れたものには線を引き、たまに見返しては欲しいものと向き合う、といった感じ。27歳の今、改めて見返してみて、既に手に入れたものには線を追加した。

そして思うのは、主に以下のようなこと。
・欲しいものは意外と手に入れている
・まだ手に入れていないものは、今はもうそんなに欲しくないもの、かも
・リストに書かれていないけれど、欲しくて手に入れたものもある
欲しいものは意外と手に入れている
リストを見ると、線を引いた項目がまあまあ多くて、欲しいものは結構手に入れてきたんだな、と思えて感慨深い。もちろん、手に入れたものの中で、今も使っているものもあれば、もう使っていないものもある。たとえば、財布や家具等、長く使おうと思って買ったものは、まだまだ現役。サンタマリアノヴェッラのポプリや、AESOPのハンドソープ等の日用品も、一度使ってみて気に入ったので、今も買い足している。一方で、THREEの下地や、uzuのアイライナー、davinesのヘアオイルは、気になっていたので一度使ってみたものの、今は別のプロダクトに乗り換えているし、真鍮の名刺入れなんかは使用頻度が極端に低く、今思えば買う必要なかったな、とも思う。消耗品は気になったものをどんどんトライしてみるのもありだけど、長く残るものは慎重に検討してから買う方針でいきたい。

まだ手に入れていないものは、今はもうそんなに欲しくないもの、かも
まだ線が引かれていないものに目を通すと、今はそれほど惹かれないものが多い。香水はMonocleではない別の香りを見つけたし、IDEEの踏み台は今の自分には必要ないと思える。MOSCOTの眼鏡も憧れて試着しに行ったけど、なんだかしっくり来なくて、結局近場のJINSで新調してしまった。CESTITA BATERIAの照明、RICOHのGR、Picquot wareのK3辺りは、やや未練がある。が、これらも手に入れたい優先順位としては高くなく、ああ〜これ欲しかったんだった…今も欲しいかも、くらいの気持ちで、コツコツ貯金して買うぞ!というほど熱い想いはない。やっぱり欲しいものはウィッシュリストに記しておいて、代替品でも良いものはないか、時間を置いても気持ちが冷めないかどうか確かめると、余計な買い物を防げる気がする。

リストに書かれていないけれど、欲しくて手に入れたものもある
このメモは一定期間内に書き出していったものなので、新卒2年目以降、ここには記載されていない欲しいものも沢山買った。時計や指輪、コートやブーツ、鞄、コスメ、食器、箸置き…。特に時計と指輪は、かなり大きな買い物だった。俗に言う、清ジャン買い(清水の舞台から飛び降りる気持ちで買うこと)で、今も身につけるとまだ背筋が伸びる感覚があるけど、同時にこれに見合う大人になりたいとも思う。購入後、「人生には時計期とジュエリー期がある」「若気の至りで思い切って手に入れたものが、その後の人生を豊かにしてくれる」といった文章を目にして、大きな買い物をした後特有の罪悪感が少し薄れた。そして、清ジャン買いのインパクトが大きすぎたのか、ここ最近は前ほどあれもこれも欲しいと思わなくなった。今後も上質でいいもの、本当に欲しいと思ったものを少しずつ、ゆっくり集めていきたい。

物欲は突然やってくる
本題:27歳の今、欲しいもの
前置きが思いのほか長くなってしまったけど、ここからが本題。27歳の今、本当に欲しいものをリストアップしてみる。数年経って、何を手に入れているのか、まだ欲しい思いを拗らせているのか、はたまた熱が冷めているのか、見返すのが今から楽しみ。
①mont-bell 日傘
夏になると毎年売り切れているので、今年こそ早めに買いに行きたい日傘。シルバーのクールな色味で、「日陰を持ち歩く感覚」という口コミを見て、使ってみたい気持ちが増している。
②NON No.2 キャラメライズドペア&コンブ
一度飲んでみたい、と思いつつ、飲む機会に恵まれなかった、ワインのようなノンアルコールドリンク。これまで遭遇する機会は度々あり、昨年もロサンゼルスのワイン専門店や、ロンドンのFortnum & Masonで見かけたものの、日本でも買えるのにわざわざ海外から割れ物を持って帰ることはないか、と思って買わなかった。今後、適切なタイミングと場所で出会うことはできるのか…送料を惜しまずオンラインで注文するか。

③Vitra ウーテンシロⅡ
こんな絵になる壁面収納、他に見たことない。白も赤もどっちも素敵で、選べないまま5年が経った。なぜ新卒1年目当時の欲しいものリストに載せていないのか謎だけど、たぶんこの色選びに悩み、具体的に手に入れるイメージが出来なかったんだと思う。今もまだ白か赤、どちらがいいか選べないけど、手に入れたいという熱い想いはあるのでウィッシュリストに入れておく。
④Bohnanza カードゲーム
2020年にデンマークのホイスコーレで友人たちと遊んだ思い出が今も残っていて、すごく楽しかった記憶がある。最近同僚の家でカタンを遊ぶ会が何度か開催されて、急にボードゲーム欲が湧き上がってきた。ルールに関する記憶は少し曖昧なのだけど、カタンのように交渉しながら、二十歳を超えた大人でも白熱して盛り上がった。とにかく楽しかった。またやりたい!
⑤日光金谷ホテル トランプ
トランプ(カード)が大好きで、それこそデンマークのホイスコーレで友人たちとオリジナル版画トランプを作ったこともあるくらい。日光金谷ホテルのトランプは、型染め作家の関美穂子さんが手がけたレトロな柄がなんとも魅力的。京都の鍵善アートミュージアムにて、関美穂子さんが手がけたマッチ箱を購入してから、その絵柄の虜になり、一時はこのトランプを買いに行くことを目的に日光旅行を計画していたのだけど、残念ながらまだ実現できていない。

⑥STAUB バジルグリーン
STAUB欲しいな〜と初めて思ったのは、ミナペルホネンとのコラボデザインを見たとき。そこからシンプルなバジルグリーンに惹かれ、買うならこの色!と心に決めている。リージェント香港の朝食ビュッフェでも、熱々の料理がSTAUBに盛られているのを見て、より一層いつか欲しいという気持ちになった。重いと聞くので、一度両手で持ち上げてみてから購入を決めたい。

⑦Marimekko カットソー
マリメッコといえばウニッコ柄。最近登場したウニッコ柄のデニムが可愛くて、なんとなくサイトを見るようになったのがきっかけで、マリメッコの服の沼に引きずりこまれてしまった。正直、マリメッコの服は高い。でも昨秋セールになっていたので、長袖のTシャツを1枚購入してみたら、着心地のいいこと!以前は、服に関しては滅多に買わない方だし、気に入ったものがあれば買っちゃえ、と自分の背中を押していたのだけど、その調子で買い続けていたら2024年はプリーツプリーズにハマり、思った以上に散財してしまったので、最近は少し自制が効いている。またセールになったら考えよう。
⑧Fritz Hansen アントチェア
高単価なものが続くけれど、単なる妄想ウィッシュリストなので許してほしい。椅子好きとして、欲しい椅子はいくらでも挙げられるけど、今一つだけ入れておくとしたらアントチェア。社会人になってから、スワンチェア、Yチェアと手に入れて、次に買うならアントチェアと決めている。ウーテンシロと同じく色だけが悩みどころで、パキッとしたベネチアンレッド、洗練されたエバーグリーン、無難にオーク材のウッド調か……。ヴィンテージでコンディションのいいチーク材の3本足があったら即決な気がする。
⑨RIMOWA クラシックキャビンS
リモワのクラシックキャビンのデザインが大大大好きなのに、いまだに購入していない理由はいくつかあって、
1. リモワがLVMH傘下に入る前、2018年に、ロンドンで機内持ち込みサイズがセールで5-6万円程度で買えるチャンスがあったのに、踏ん切りがつかず逃してしまった後悔
2. 使う頻度と費用対効果が釣り合わない懸念
3. 壊れやすいしスリに狙われやすいリスク
まあほぼ1番目の後悔が大きすぎて今も引きずっているわけだけど、国内旅行用・機内持ち込みで使うなら2と3の心配はあまりないのかな、と最近思い始めた。いつか欲しい。
⑩…
家。最後の最後に何を言ってるんだ!というオチだけど、あくまで妄想ウィッシュリストなので…高単価とかそれどころじゃない値段のものですけども…いや全くどこで、どんな家が欲しいとか細かいところまで考えているわけではないのだけど、この年齢になってくると周りで家を買う人が出てきたり、不動産投資用だったり、賃貸で家賃を払い続けるのもなんだからいっそ買ってしまおうかという話だったりが出てくる。
終の棲処を今選べるほど人生経験豊富ではないし、家を持つと色んな意味で身動きが取りにくくなるリスクもあるので、本当にふわっとした妄想。ローン組むなら今なのか?とも思ったり、災害大国日本で本当に家が欲しいのか?と思ったり。最近火事のニュースを見ると、持ち家だったら…保険は…補償内容は…と想像して自分ごとのように震えてしまう。
京町家に住みたいと思ったこともあったけど、京都出身の友人の話を聞いていると現実が見えた。でもこの本を読むと、やっぱり京都で家を買うっていいな〜と思う単純思考…
以上、27歳のウィッシュリスト。完