問2:なぜ正しいが正しいとならないか
こんにちは せるとらおじさんです。せるとらとは、セルフ・トランスフォーメーション(自己変革)の略です。こちらでは、早く知っときゃもっといい人生を送れたのに…という知恵をご紹介しています。
(研究室概要は前記事にて→人生の岐路に立つ前に知っておきたいこと)
さて、今回は「問いかけ編」のうち「なぜ正しいが正しいとならないか」についてお話ししたいと思います。人生なにかと思い通りにいかないなと感じている人にとって、どんな心構えや配慮をすればスムースに進むかを考えるきっかけとなればありがたいです。今回のポイントは以下になります。
1.ブレーキ、パフォーマンス・ダウン
2.欺瞞の構図
3.脱欺瞞力
それでは、本編へどうぞ。
なぜ正しいが正しいとならないか
成長や変化進化を邪魔するブレーキ
変わろうとする時
新しいことや変えることに対して否定的になったり、ブレーキをかけたりすることがあります。これは、未知の領域に足を踏み入れることへの不安や、自分の現状が否定されることへの抵抗から来ています。
進もうとする時
よかれと思って進めているのに、周りからの横槍や批判によりスムーズに進まないことがあります。これは、他者からの評価や期待に対するプレッシャーが原因となります。
ブレーキがかかる状態=パフォーマンスがダウンする状態
これらの現象は、「できる」はずのことが「できない」状態になる、つまりパフォーマンスがダウンする状態と言ってもいいでしょう。この現象を理解し対策するために、以下の「欺瞞の構図」という切り口で考えてみます。
欺瞞の構図
不満: 常々持っている不満
あの人はいつもああいう発言をする。
私はこういう場面に出会うといつもムカつく。
行動様式: その不満に対していつも取りがちな、感じかた考えかた行動のパターン
あの人の発言は無視するか適当にあしらう。
そういう場面に出くわさないよう避ける。
利点: そのパターンによって実は得ているメリット
あいつはバカだ。自分の方が偉い。
自己正当化。自己防衛。
代償: そのパターンを取ることで犠牲にしてしまっていること
相手の人との良好な関係、相手の協力。
新しい商売、ビジネスのつながり。
相手の幸せ、子どもたちの未来。
欺瞞の構図に想いを巡らすことで、ブレーキをかける行動からパフォーマンスをあげる行動に置き換えることが可能になります。(自分だけでなく相手に気づかせることもできるでしょう。)
新たな行動
犠牲にしていたことを手に入れる行動をとるように努力します。
検証と修正
新たな行動でもとの不満がどうなったかを振り返り、さらに行動を工夫します。
参考書籍:パフォーマンスアップ3つの法則
この件に関しての先生:拓殖大学 山本尚史教授
イノベーターの必須スキル=脱欺瞞力
欺瞞の構図に瞬時に気づき、前向きの行動に変られる能力(以降「脱欺瞞力」と呼称)は、成長・進化を推し進める人(イノベーター)の非常に重要な素養と言えるでしょう。なぜなら、脱欺瞞力は以下の3つのことに深く関係するからです。
相手の身になる。
(顧客視点・顧客価値で考える時の基本の「き」)コンテキスト(背景、文脈)を知る。
(自分の固定観念から離れ、相手がなぜそう感じるか考えるかの理解につながる。)本質的なニーズを探り出す。
(裏に潜む本当の願いを洞察する感性が磨かれる。)
せるとら式の学びかた
脱欺瞞力は経験を通じて自然と身についていくと考えるのは非現実的です。どんな能力でどう身につけるのかの下知識がなければ、せっかくの機会もムダに過ぎていくだけです。それに、もしできるようになった時にはもう現役ではないでしょう。
若いときからさまざまな知見に触れて、感受性や柔軟な連想・類想力を高めつつ、身近なことで試行錯誤するのがお勧めです。
基本的には上述の欺瞞の構図に当てはめて考えてみるという簡単な話なのですが、より身につきやすくするためには、「気づき」に関わる他の知識とも関係付けるのがよいと思います。世の中似たようなことがいろんな書籍で紹介されていますよ。
欺瞞の構図は、「認知バイアス」のお手軽な発見・対策ツールのようなものです。「認知バイアス」については、他の関連知識とともに今後記事にします。
注)せるとら〜知恵の曼荼羅については、別記事でご紹介いたします。
最後に…
私もいまだにうまくできているとは言い難いですが、変化進化への抵抗を未然に防いだり和らげたりすることが自分の成長に役立つとわかっていれば、つらいときも前向きに乗り越えられると思います!
今後の研究室記事も、ご愛読いただけるとありがたいです。
よろしくお願いいたします。
研究室概要 → 人生の岐路に立つ前に知っておきたいこと
前回記事 → 問1:人生どういうときが愉しいか