ちょっと、休憩しませんか❓️ハラスメントそれぞれの解決
ちょっと、視点を変えて、ちょっと新しい視点で、少し深呼吸しませんか❓️
これまで、ハラスメントの危険性や、ハラスメントからの回復や、相談先や、法律でできることの限界などについて解説してきました。今回は、ハラスメントや職場の労働法違反に対応してきた方々の例から、解決とは何か❓️を考えてみましょう。
どうしても裁判をする❗️と主張した例
職場には、労働者の行為の重大性に応じて、一番重い懲戒解雇から、始末書、訓告、けん責など、仕事をする上で労働者を注意することはあるけれど、むやみやたらに処分をしてはいけません、というルールがあります。
相談にみえた方の相談内容は、
自分のせいではない仕事上の注意を受けた。これは懲戒権の濫用だ。この不正を正すには、裁判を起こして会社を訴えるしかない。
という内容でした。
ムクちゃんは、相談者が持ってきた、注意の内容、労働契約書、就業規則、給与明細、タイムカードなど目を通してみましたが、労働基準法違反の内容ではなく、相談者が懲戒権の濫用だと主張する注意も、この内容は懲戒とは言えないなと思う程度の軽微なものでした。ですが相談者が、絶対裁判する弁護士を紹介して欲しいと言うので、ムクちゃんも相談者と一緒に弁護士のところに行きました。すぐに弁護士に、訴訟は負けるから承けられないと断られました。
でも、この方は、裁判するまで絶対に諦めない❗️と、いろいろな弁護士に断られまくっても弁護士を探し続け、とうとう裁判を承けてくれる弁護士のところにたどり着き、裁判を起こして会社を訴え、負けました。
この相談者の方は、もちろん裁判に勝ちたかったのでしょうが、いろいろな弁護士に負けますと言われても、裁判を起こしました。この方の納得は、勝ち負けではなく、裁判をすることだったのではないか❓️と、ムクちゃんは思います。
何の補償も受けられず、法律では解決しなかった例
相談者は悪質なハラスメントを受けた方で、本人も泣き寝入りはしないと決心していたので、すぐに裁判を起こしました。ところが、社長が別件で逮捕、起訴され、会社は倒産しました。訴えた社長は刑務所で服役しているし、補償を受けたくても会社は倒産しています。裁判するメリットがゼロになり、裁判を取り下げました。法律は解決策を話し合う手段ですが、何の解決も得られない結末になりました。
会社に残って改善した例
その相談者の方は、ムクちゃんのところに相談にくる前に、さまざまなところに相談に行ってました。「会社に正面切って、労働基準法を守ってくださいとか、自分に対するハラスメントについて補償してくださいとか言ってしまうと、クビになります。悪いのは会社なのに、そんなのおかしいです」とはっきりおっしゃってました。その方は、会社のおかしいところをピックアップして、同僚に働き掛けてみんなで意見を言ったり、会社でみんなが参加するミーティングで意見を取りまとめたり、後輩を一致団結させたりして会社を少しずつ働きやすい職場に変えていきました。コミュニケーション能力の高い凄い人でした。なんでも、市民活動をしているから、人の取りまとめはよくあるんです、とおっしゃってました。労働基準法違反やハラスメント問題を、法律で改善できる以上に改善して、同僚や会社に貢献しました。
参考になりましたか❓️裁判が以外と不自由なこととか、腹を括らないと先に進めないこととかいろいろあります。
どんな結末でも、その人その人の納得や立ち直りが一番重要ではないかな
と、ムクちゃんは思います。