自分再生の一人旅へ
新潟へ一人旅。
仕事の連絡に邪魔されることがない一人旅は記憶に薄いほど遠い遠い過去のこと。
目的は3つあって、仕事を通じて仲良くなった同い年の友人に会いに、もう一つはその友人のかつての上司で私もお世話になった先輩のお墓参り。
そして、長い休職により鈍った身体を慣らすため。
うつを患って初めての一人での長距離移動。
目的を果たすことが出来るのか不安だったけど、幸いにもそれは杞憂でした。
初日はあいにくの雨。
なのに、不思議と全然気にならない。
ザザァーっと雨が降りそそぐ越後平野を見ていると、私もビタミンを注入されてる気がしてくる。
自分が好きな場所は天気がどんなに悪かろうが好きなものは好きで、その場所の空気に触れるとそれ以上の気持ちが沸きあがってくる。
うつを患ったのが嘘に思えるよう。
夕方は友人に笑顔で再会。
こんな時は無理に作らなくても口角は自然に上がってくれるのね。
あぁ〜良かったぁ。
わたしは3か月間も友人を心配させてしまっていた。
「心配かけてごめん!」
「新潟に呼んでくれてすごく嬉しかったよ。どうもありがとう。」
お詫びとお礼を伝えても、わたしの気持ちは伝え尽くせないくらい感謝でいっぱい。
この旅では、友人に安心してもらえたのが何より嬉しかった。
翌日は晴天。
初秋を感じる乾いた風が柔らかくて心地いい。
弥彦山を望む田んぼの真ん中をローカル線にゴトゴトと揺られてお墓参りへ。
のどかな景色を眺めているうちにすっかり寝落ちしてしまっていた。
最寄りの小さな駅からお寺まで続いてる道。
そこには玩具屋、本屋、紙屋等が並んでいて、どことなく郷愁を誘われる。
お寺さんのこじんまりした山門が来る者を優しそうに出迎えてくれている。
先輩の墓前に線香を立て手を合わせ、近況の報告と復職後の決意を伝えてきました。
先輩はわたしの仕事ぶりを知ってくれている。
そして、きっと天国で見てくれている。
「よし!次のステージ、頑張ってみよっと。」
こうして仕事の雑音がない至福の二日間の旅は終わりました。
久しぶりに新潟の景色と風土を感じて、心いっぱいに満たされました。
疲れ果て立ち止まってしまった私を再生してくれてありがとう!
これで再来週の復職に向けて最後のメンタルチャージが完了。
3か月半の休職をいただいて、長距離の一人旅を純粋に楽しめるほどに回復していることに自信を取り戻すことができました。
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