「アナコンダ飲み込んだ」
しくじった。暗闇の中、後悔を抱いた。同時に言葉が出ない程の圧迫感を感じる。
ただの好奇心のつもりだった。この大蛇の腹の中はどうなっているのか。ただそれを知りたかった。だからアマゾンまで遥々やってきた。しかし、その姿を見た途端に怖気を感じた。
引き返そうとした時,背後から近づいていた別の個体にやられた。
巻き付かれた途端、後悔した。慈悲なき圧迫感と殺意。
かろうじて声を出しても、帰ってくるのは異国の鳥の鳴き声のみ。やがて巨大な口が僕を覆った。
これから僕は溶かされるのだ。絶望する気力も残っていない。これから僕は死ぬのだ。
しばらく肉の道を進んでいると動物がいた。その目には生気がなく、顔の半分は溶けていた。今から僕もこうなる。静かに悟って目を閉じた。