「彼方の銃声」

部屋の中、昔の資料映像を見ていた。学校の課題で二十世紀から二十四世紀の歴史を調べるように言われたのだ。

 最初はめんどくさいと思っていたが課題を進めていくごとに意外と興味深さを感じるようになった。二十世紀の前半から中盤に起こった大規模な争いを終えて,人々はそれを教訓に過ちを繰り替えなさいと誓った。

 しかし、数百年後また繰り返された。今度は技術が進歩していた事もあってか,被害も甚大なものだった。

 そして、再び平和な時代が来た。平和というのは本当に不均衡な状態で出来ている。幻想なのかもしれない。しばらくして課題を終えた。長かったが楽しかった。

 僕はベッドに寝転んで、娯楽を楽しもうとした時、速報が入った。

 遠くの国で若い青年が来訪していた国王を射殺したという。嫌な予感がした。

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