「煙の向こう」
ベランダから外を見ながら、タバコに火を付けた。一品また一本とタバコが消えていく。
タバコの煙を眺めながら、喫煙の元であろうストレスを思い出した。
仕事。人間関係。それらが重なるたびにタバコの本数が増える。
ああ、増える。止まらない。学生時代はタバコなんか吸わないと思っていたが、今はこれなしではダメになってしまった。
なくても良かったものが必要なものとして脳に刻み込まれる。辞めるタイミングはいくつもあったはずだ。ただ、それでも僕は喫煙の道を選んだ。
いつになったらやめられるのだろう。そう考えてまた一本吸った。
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